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F1分析|フェラーリ、デグラデーションに苦しむ。レースペースではレッドブル優勢か?

F1スペインGPの金曜日フリー走行を見ると、フェラーリ勢がレースペースに苦しんでいるように見える。一方でレッドブルは好調そのもの。非常に好調な走りを披露した。

Charles Leclerc, Ferrari F1-75

写真:: Zak Mauger / Motorsport Images

 カタルニア・サーキットで行なわれているF1スペインGP。シャルル・ルクレールがポールポジションを獲得したフェラーリだが、レースペースの面で不安を抱えているようだ。

 実際、金曜日に行なわれたフリー走行2回目を見てみると、確かにフェラーリのレースペースは優れたモノとは言えそうもない。

 ルクレールは金曜日の走行終了後、次のように語って決勝へ向けた不安を明かしている。

「なぜか分からないけどデグラデーションがかなり大きいんだ。今はまだその理由を説明できないけど、それを探す必要がある」

 またチームメイトのカルロス・サインツJr.も「FP2に向けて正しいステップを踏めていなかったと思う」と、本来のパフォーマンスではなかったことを明かしている。

 FP2でフェラーリ勢は、サインツJr.がソフト、ルクレールがミディアムを履いてロングランを実施。いずれも全車中最速とも言えるペースで走行を始めたが、ペースは徐々に下落。ロングランの終盤には、最大のライバルであるレッドブルはもちろん、メルセデス勢やアストンマーチンにも上回られてしまった。

F1スペインGP FP2フリー走行2回目分析(ミディアム)
F1スペインGP FP2フリー走行2回目分析(ソフト)
2

 今回のグランプリでは、全車が押し並べてタイヤのデグラデーションに苦しんでいる。ターン3やターン4といったぐるりと回り込むようなコーナーは外側(カタルニアでは左側)のタイヤを痛めるし、路面温度が高いことからタイヤにといってはさらに厳しい状況と言える。

 しかしそんな中でも、フェラーリのタイヤのデグラデーション値は厳しいモノだ。ソフトタイヤでのデグラデーションの平均値は0.146秒/周。そんな中サインツJr.は、0.267秒/周という非常に大きなデグラデーション値を記録している。いずれも実測値であり、フューエルエフェクト(燃料搭載量によるラップタイムへの影響)は算出していない。

 一方ミディアムタイヤで走行したルクレールは、後半にデグラデーションの傾向が落ち着いたため0.129秒/周という数値(平均値0.143秒/周)となっているが、それでもレッドブルのマックス・フェルスタッペンが0.116秒、しかもレッドブルの方がよりペースが速いことを考えれば、劣勢と言えそうだ。

 そのためフェラーリはこのまま行ってしまうと、ここまでの2戦のように、決勝では上位グリッドを確保できても、レースでは逆転を許してしまうという展開の再現ということになってしまいかねない。

 一方でレッドブルは、ソフトでもミディアムでも安定したペースを刻んでおり、現時点では最有力ということになりそうだ。

 ちなみに今回の戦略は、ソフトとミディアムのパフォーマンスの差が小さいことから、この2種類のタイヤを使う戦略が主流となろう。また摩耗の面では厳しいため、2ストップになることが考えられるが、ソフト/ミディアムのデグラデーションは前述のとおり差が小さいため、ソフトを2スティント、ミディアムを1スティント使うという戦略が主流と思われる。ただ、ミディアムタイヤのデグラデーション値は、走れば走るほど緩くなっていく傾向を示しているマシンが複数台確認されており、それを考えれば1ストップという可能性もゼロではないかもしれない。

 さてフェラーリとレッドブル以外にも、いくつかのチームに言及しておきたい。

 まずひとつめはメルセデスである。メルセデスは今回持ち込んだアップデートの影響もあってか、ポーパシングを抑えることに成功したようだ。これによってパフォーマンスが上がったのか、タイムシートでも上位に顔を見せるようになっている。

 デグラデーションの面でも強力だ。ルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルは、いずれもミディアムタイヤを装着したが、非常にデグラデーションの値が小さく、これで全チームを比較してもトップレベルに近い。今季ここまで苦しんできたメルセデスの、復活の第一歩となるグランプリになるかもしれない。

 一方でデグラデーション的にフェラーリよりも苦しんでいるチームもある。その代表例がアルピーヌとアルファタウリだろう。この傾向が修正されなければ、決勝は厳しい戦いになるだろう。

 
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