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アストンマーチンが来るぞ! ライバルがアタックする中淡々とロングラン……デグラデーションゼロの印象的ペース:F1分析バーレーンテスト最終日編

バーレーンで行なわれたF1の2023年プレシーズンテスト。その最終日にアストンマーチンのフェルナンド・アロンソは、印象的なペースのレースシミュレーションを完遂した。

Fernando Alonso, Aston Martin AMR23

写真:: Steven Tee / Motorsport Images

 2023年のF1開幕前のプレシーズンテスト、全日程が終了した。レッドブルは一発アタックでも、ロングランでも印象的な速さを見せたが、もうひとつ注目しておきたいチームがある。それがアストンマーチンだ。テスト最終日午後のセッションを分析すると、それがよく分かる。

 プレシーズンテストの最終日午後のセッションは、各車が仕上げということもあり、柔らかめのタイヤを履いてパフォーマンスランを行なった。その結果、レッドブルのセルジオ・ペレスがトップタイムを記録し、メルセデスのルイス・ハミルトンが2番手、アルファタウリの角田裕毅も6番手となり、今後に期待を持たせた。

 しかしそんなアタックをするマシンには目もくれず、淡々とレースシミュレーションを行ない、それを完遂したドライバーがいる。アストンマーチンのフェルナンド・アロンソである。

 アロンソはまずC3タイヤを履いてレースシミュレーションをスタートさせると、C1、C2と繋いで合計56周を走破した。開幕戦バーレーンGPは57周で争われるため、それとほぼ同じだけの距離を走り切ったということになる。そしてその走行ペースも実に優秀だった。

F1プレシーズンテスト3日目ロングラン分析:C3タイヤ

F1プレシーズンテスト3日目ロングラン分析:C3タイヤ

Photo by: Motorsport.com / Japan

 上のグラフは、C3タイヤを履いた各車のロングラン時のペースをグラフ化したものある。各車の折れ線とも、右肩下がりであることがお分かりいただけるだろう。つまり、走れば走るほどペースが遅くなる……燃料を消費したことで車重が軽くなる影響よりも、タイヤが劣化していく影響の方が色濃く出ている、つまりデグラデーションが大きいことがうかがえる。しかしその中で、濃い緑色の線と青の線だけが、右肩下がりになっていない。特に濃い緑色の方は、右肩上がりだ。つまり走れば走るほど、ペースが上がっているということだ。

 この濃い緑色の線こそ、アロンソのペースをグラフ化したもの。この傾向は、決勝レースでは大きな武器になるのは間違いない。なお青い線はペレスのレースペースを示したもの。これもやはり秀逸だと言える。

 なお緑色の線および点線で示されたのは、メルセデスのルイス・ハミルトンのモノだ。初日は安定したペースで走っていたメルセデスだが、最終日のこのペース推移は少々不安が残るモノだと言うべきだろう。

F1プレシーズンテスト3日目ロングラン分析:C2タイヤ

F1プレシーズンテスト3日目ロングラン分析:C2タイヤ

Photo by: Motorsport.com / Japan

 この2枚目のグラフは、C2タイヤでのペースグラフだ。ここに示された4台のうち、アロンソのペースは群を抜いているが、これはレースシミュレーションの第3スティントであり、燃料が軽くなっていたということを考えれば、それは当然だ。

 しかしこのペース推移を見ても、デグラデーションの傾向はまったく見て取れず、アロンソがいかに安定して走っていたのかということが見て取れる。

F1プレシーズンテスト3日目ロングラン分析:C1タイヤ

F1プレシーズンテスト3日目ロングラン分析:C1タイヤ

Photo by: Motorsport.com / Japan

 続いてご覧いただくのが、C1タイヤでのロングランペース。やはり濃い緑の線がアロンソのペースで、レースシミュレーションでは第2スティントにあたる。ここでも、しっかりと右肩上がりのグラフを描いている。

 一方比較として記載したのがアルピーヌのエステバン・オコンのロングランペース。実に激しい右肩下がりのグラフとなっている。この最も硬いタイヤでこれだけのデグラデーションが生じてしまっているのは、先行き不安と言わざるを得ないだろう。

F1プレシーズンテスト3日目ロングラン分析:アロンソ&マグヌッセンのレースシミュレーション

F1プレシーズンテスト3日目ロングラン分析:アロンソ&マグヌッセンのレースシミュレーション

Photo by: Motorsport.com / Japan

 なおアロンソのレースシミュレーションとほぼ同じタイミングで、ハースのケビン・マグヌッセンも同じようにレースシミュレーションをしていた。この2人のレースシミュレーションを比較したのが、上のグラフである。

 これを見ると一目瞭然。アロンソのペースは走れば走るほど速くなり、マグヌセンはタイヤを交換すると一時的にはペースを回復するものの、すぐにペースが落ちていく傾向にある。

 計算すると、マグヌッセンはアロンソに簡単に周回遅れにされてしまうことになる。

 2023年シーズンのF1の全体的な勢力図はまだまだ分からない。しかしアストンマーチンのレースペースが秀逸であるのは間違いのない事実。あとは勢力図のどこにいるのか……台風の目になる可能性が十分にある。

 しかも負傷したランス・ストロールの代役として、セバスチャン・ベッテルが電撃復活を遂げる可能性があるとも言われている。この素性の良さそうなマシンにベッテルとアロンソというチャンピオンふたりが乗る。それが実現したら、さらに注目度が増す存在になりそうだ。

 
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