F1

2023年F1、サイドポンツーンのトレンドは? ダウンウォッシュ型が最大勢力も、バスタブ型増える

2023年のF1マシンがとりあえず出揃ったが、目を引くのはサイドポンツーンのデザイン。大きく分けて、ダウンウォッシュ型とバスタブ型に分かれた。

田中 健一

編集: 2023/02/19 5:59

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2023年F1サイドポンツーン分析

 2023年シーズンを戦うF1マシンが”とりあえず”出揃った。これらのマシンを見ると、そのサイドポンツーンにはトレンドとも言える傾向がふたつある。ひとつは、サイドポンツーンの上面が後方に向けて傾く”ダウンウォッシュ”型。そしてもうひとつがサイドポンツーンの上面が窪むバスタブ型である。中には、両方のハイブリッド型と言えるモノもある。

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 そのダウンウォッシュとバスタブの度合いを表の上にプロットしていくと、全体的な傾向が見て取れる。

 まずダウンウォッシュ型は、2022年のレッドブルやアルファタウリなどが最初に取り入れたもの。サイドポンツーンの上を流れる気流を、リヤホイールの内側、ディフューザーの上に導こうとする策だ。

 昨年前半は、このディフューザー上に導く気流を、サイドポンツーン上から持ってくるマシンと、サイドポンツーン下部のアンダーカットを通すマシンの2種類が存在していた。しかしレッドブルが速さを発揮するやいなや、多くのマシンがそれに追従する形となった。2023年には、結局10チーム中8チームがこの方式を採用する、一大トレンドとなった。メルセデスはゼロポッドのため、厳密にはダウンウォッシュとは異なるが、サイドポンツーンの上を流れる気流を後方へ導くという点では同じであろう。

 結局2023年にこのダウンウォッシュを採用しなかったのは、フェラーリとハースの2チームのみ。ハースVF-23は、特にサイドポンツーンの後端が高い位置まで続いている。

SF-23 Sidepod

SF-23 Sidepod

Photo by: Ferrari

 フェラーリSF-23は、サイドポンツーンのダウンウォッシュは採り入れなかったものの、その上面に窪みを設ける”バスタブ”と言われるソリューションを昨年に引き続き採用してきた。

 昨シーズン序盤には特異な目で見られたこのバスタブだが、こちらもダウンウォッシュ同様他チームも追従。今季はフェラーリの他に3チームが採用してきた。ただこの追従した3チームのデザインを見ると、フェラーリとは狙っているところが違っているように見える。

 フェラーリはダウンウォッシュを採用していないため、リヤの比較的高い位置に気流を送っている。しかしバスタブを採用した他の3チーム、アストンマーチン、アルピーヌ、ウイリアムズは、ダウンウォッシュも併用している。つまりバスタブ型を採用して、サイドポンツーンのショルダー部分に盛り上がりを持たせることで、ディフューザー上に向かう気流をガードしていると考えられる。

AMR23 Sidepod

AMR23 Sidepod

Photo by: Aston Martin

 特にアストンマーチンAMR23のサイドポンツーン上の窪みは顕著。2011年のマクラーレンMP4-26に採用された、L字型のサイドポンツーンを彷彿とさせる。おそらく、その内部もかなりコンパクトにまとめられていると考えられる。今シーズン、最も攻めた設計の1台かもしれない。

 ウイリアムズFW45もバスタブ状になっているが、その窪みはかなり控えめ。ただサイドポンツーンのショルダー部分が、気流をサポートするフェンスになっているのは間違いない。

 なおバスタブを併用している3車両を含め、ダウンウォッシュ型を採用しているチームは、エンジンカウル部分に段差が設けられ、この上を通る気流をリヤウイングのメインプレーン下やビームウイングに送っているのは共通点と言える。

 しかし全10台のうち、レッドブルRB19とアルファタウリAT04は、実車の姿がまだ明確になっていない。バーレーンでのテストにどんな形状のサイドポンツーンが付いているのか、注目したいところだ。

 

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