F1 サウジアラビアGP

F1分析|タイヤマネジメントの面でレッドブルが優位? しかしそれ以外は大混戦……どうなるか分からないサウジアラビアGP

サウジアラビアのジェッダ市街地サーキットで始まったF1第2戦サウジアラビアGP。初日FP2のロングランペースを分析したが、現時点では勢力図を決定づけるのは難しいと言えそうだ。

Sergio Perez, Red Bull Racing RB19, Pierre Gasly, Alpine A523, Alex Albon, Williams FW45, Max Verstappen, Red Bull Racing RB19, practice their start procedures at the end of FP2

 F1第2戦サウジアラビアGPでも、開幕戦に引き続きレッドブル勢が速さを見せそうだ。

 サウジアラビアGPの初日、2回のフリー走行が実施された。FP1はまだ日が照ったコンディション下で行なわれたが、FP2は日没後の現地時間20時から……つまり走行時のコンディションが大きく異なるわけだ。予選と決勝は20時から行なわれることになっているわけで、FP2は、FP1や土曜日の昼間に行なわれるFP3に増して重要なセッションである。

 このFP2でトップタイムだったのは、レッドブルのマックス・フェルスタッペン、3番手にもチームメイトのセルジオ・ペレスがつけた。そしてその間に割って入ったのは、アストンマーチンのフェルナンド・アロンソだった。つまり、開幕戦バーレーンGPの表彰台と同じ顔ぶれがトップ3台を占めた。

 確かに予選に向けては、このリザルトが直結する可能性がある。しかし決勝に向けて重要なのは、セッション後半に各車が打ち込んだロングランである。このロングランを見ると、どうも昨年とは様相が異なるようだ。

 昨年のサウジアラビアGPは、ソフトタイヤのデグラデーション(性能劣化)が激しく、決勝では各車とも使うことができなかった。ミディアムタイヤでスタートし、ハードタイヤに交換するという1ストップでレースを走り切る戦略が主流だったのだ。しかし今年に関しては、どうもソフトタイヤを使うことができそうだ。

F1サウジアラビアGP FP2ロングラン分析:S

F1サウジアラビアGP FP2ロングラン分析:S

Photo by: Motorsport.com / Japan

 サウジアラビアGPの初日FP2では、10台のマシンがソフトタイヤでロングラン。その平均デグラデーションは1周あたり0.124秒だった。昨年は1周あたり0.3秒以上のデグラデーションがあったのと比べると雲泥の差だ。またミディアムタイヤもそれなりにデグラデーションが大きい(1周あたり0.104秒)ことを考えれば、ソフトタイヤを使わない手はないだろう。

 そのソフトタイヤでのロングランで最速タイムを記録したのは、アルピーヌのピエール・ガスリーで、以下アストンマーチンのランス・ストロール、フェラーリのカルロス・サインツJr.と続いた。これを考えれば、初戦とは勢力図が変わるかもしれない……と思ってしまうかもしれないが、実はタイムこそまずまずながら、かなり印象的なソフトタイヤでのロングランを行なったドライバーがいた。それがフェルスタッペンだ。

 フェルスタッペンは全ドライバー中最も長い距離、13周をソフトタイヤで走破。そして他車が0.1秒/周程度のデグラデーションを記録する中、フェルスタッペンは一切ペースを落とすことがなかったのだ。これは他車にとっては大きな脅威となるだろう。

 絶対的なペースが他のチームと同じだったのは、他車のペースが上がったからなのか、それとも燃料搭載量が異なっていたからなのかは、現時点では分からない。フェルスタッペンは「デグラデーションの少ないサーキットでは、ラップタイムが非常に近くなる」とコメントしているが、果たしてどうだろうか?

 ただフェルスタッペンのチームメイトであるペレスは、ミディアムタイヤでロングラン。このペースは、他車を圧倒するモノだった。

F1サウジアラビアGP FP2ロングラン分析:M

F1サウジアラビアGP FP2ロングラン分析:M

Photo by: Motorsport.com / Japan

 走り始めこそライバルと同じペースだったペレスだが、走れば走るほどペースが上がっていった。つまりデグラデーションはやはりマイナスということである。これを考えれば、レースでは次第にライバルを引き離していくということになりそうだ。

 心配なのはアルファロメオとハースだ。この2チームは、FP2のロングランではライバルから大きく遅れを取るペースであった。特にアルファロメオは、開幕戦バーレーンではトップ4チームに次ぐポジションでフィニッシュしたチームである。そんなチームがロングランでも、アタックラップでも下位に沈んでいる可能性があるということは、それだけ今季の中団グループが大混戦だということの証拠であろう。

 その他の7チームは、ロングランのペースではまさに接戦。FP2でのベストタイムでも、4番手エステバン・オコン(アルピーヌ)から19番手オスカー・ピアストリ(マクラーレン)までが、1秒差の中にひしめき合っている。ただそんな中で、アルピーヌはアタックでもロングランでも、今回は高い戦闘力を持っていそうだ。

 2023年のF1第2戦サウジアラビアGPは、初日を終えた段階では、レッドブルが優位に立っている可能性の一端は見られたものの、その他の勢力図を占うのが難しい展開となっている。決勝まで、目が離せそうもない。

 
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