F1デビューのサージェント、アメリカでの人気を高めるのが使命「まだ母国で最も人気あるドライバーじゃない……でもそうなるために努力する」

ウイリアムズから2023年にF1デビューを果たすローガン・サージェントは、久々のアメリカ人F1ドライバー。そしてアメリカでのF1人気の高まりも受け、母国で最も人気のあるドライバーになれるよう注力していくと語った。

F1デビューのサージェント、アメリカでの人気を高めるのが使命「まだ母国で最も人気あるドライバーじゃない……でもそうなるために努力する」
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 2023年のF1を戦うウイリアムズのニューマシン、FW45のカラーリングが発表された。ベースとなるカラーリングは昨年のモノを踏襲しているものの、ガルフオイルがスポンサーにつくなど、新たな時代の幕開けとも言える。

 そのウイリアムズのドライバーとして2023年にF1デビューを果たすのが、ローガン・サージェントだ。サージェントはアレクサンダー・ロッシ(2015年マノー・マルシャ)以来、フル参戦としてはスコット・スピード(2006年トロロッソ)以来のアメリカ人F1ドライバーということになる。

 近年でこそ、アメリカでのF1人気は大いに高まっているが、長くアメリカではF1人気は低迷していたため、アメリカ人ドライバーにとってF1は遠い存在だった。サージェントも今年がF1デビューであるとはいえ、歩んできたキャリアの途中では、やはりF1は遠い存在だったはずだ。

 なぜサージェントはF1を目指したのか? そう尋ねられたサージェントは、次のように語った。

「僕ら家族は、最高の競争がどこにあるかということについて探していた。そしてそれは常にヨーロッパだったんだ」

 そうサージェントは語った。

「最高のモノに挑むためには、そこにいる必要がある。それが、ヨーロッパに移ってきた唯一のモチベーションだった。最高のモノと戦うために、そしてそれがどこに繋がるのかということを明確にする必要があった」

「必ずしも、F1だけに焦点を当てていたわけじゃない。ヨーロッパにはたくさんの素晴らしいレースシリーズがある。そしてレースをしたいし、プロのドライバーになりたかった。ただ、F1が僕らが目指していた頂点なんだ」

 サージェント曰く、アメリカでのF1人気がこれほどまで高まるとは思っていなかったという。しかし、今後さらに成長していくことを願っていると語った。

「正直に言って、誰もがF1が何であるかということを本当に理解することなんて、昔は誰も気にかけなかったと思う。多くの人が『F1がどれだけ大きい存在になるのか分からなかった』とか、F1の存在がどれだけ大きいかというメッセージを送ってくるけど、それは本当に面白いことだよ」

 そうサージェントは言う。

「つまり今は、完全に別の世界になってしまっている。アメリカでは特にね。今ではF1がどんなモノなのか、誰もが知っている。その変化を見るのは素晴らしいことだし、それが今後も成長し続けることを願っている」

 アメリカとF1という観点で言えば、フォードがレッドブルと組み、2026年からF1に復帰することが明らかにされた。サージェントはそれは素晴らしいことだとしながらも、自分に話せることは特にないと語った。

「フォードがF1にやってくるのは、素晴らしいことだと思う」

「確かにフォードがF1に関与することで、多くのアメリカ人を惹きつけることになるだろう。でも正直に言って、彼らが何をしているのか、正確には知らない。でもそのことは間違いなく、とても素晴らしいことだ。僕がこれについて言わなきゃいけないのは、それだけだ」

 サージェントはまだ母国アメリカで自身の人気が足りないことを自覚している。しかし今季はアメリカで3グランプリ(マイアミGP、アメリカGP、ラスベガスGP)が開催される予定であり、このことが自身の人気を高める上で大きな手助けにになると考えているようだ。

「アメリカでの僕自身のブランドを成長させる余地は、確実にあると思う。それは、今後も大事なことだと思っている」

 そうサージェントは言う。

「アメリカでのグランプリが3回もあることは、大いに助けになると思う。僕は今、アメリカでレースをしている他のドライバーほど人気はないかもしれない。でも、それを変えるために取り組んでいきたいと思う」

 そしてサージェントは、いずれF1はアメリカで最も人気があるモータースポーツになるだろうとも語った。

「NASCARやインディカーと同じくらい人気があると言いたいけど、数字をしっかりと把握せずにそれを言うのは難しい。でも、F1もかなり人気があるようだし、それはポジティブなことだと思う」

「でも、アメリカでのF1の人気は高まりつつあるように思える。今はまだ最大ではないかもしれないけど、近いうちに最も人気のあるモータースポーツになると思う」

 
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