アストンマーティンF1、天才デザイナーのエイドリアン・ニューウェイ獲得。ホンダPU搭載の2026年に向け、マシン開発を主導

稀代の天才デザイナー、エイドリアン・ニューウェイがアストンマーティンF1に加入することが正式に発表された。ホンダ製パワーユニットを搭載する2026年に向け、またひとつ強力なピースが加わることになった。

Adrian Newey,  Aston Martin Formula One  Team

Adrian Newey, Aston Martin Formula One Team

写真:: Aston Martin Racing

 アストンマーティンF1が、エイドリアン・ニューウェイの獲得を発表。マネージング・テクニカル・パートナーという肩書きになると共にチームの株式も取得し、2026年用マシンの開発も率いていくことになる。

 9月10日、アストンマーティンF1チームはイギリス時間の11時(日本時間19時)から、シルバーストンのテクノロジー・キャンパスで会見を行ない、ニューウェイの加入を発表した。

 ニューウェイはこれまで、ウイリアムズやマクラーレン、レッドブルで数々のチャンピオンマシンを手がけてきた稀代の天才デザイナー。現在もレッドブルに在籍したままだが、既にF1のプロジェクトからは離れており、2025年の第一四半期をもってレッドブルから完全に離脱することが決まっている。

 今回の発表によれば、ニューウェイは2025年の3月1日からマネージング・テクニカル・パートナーとしてアストンマーティンでの仕事をスタート。新レギュレーションが施行される2026年シーズンのマシン開発を主導していくことになる。なお2026年のマシンは、2025年1月に開発が解禁される。

 アストンマーティンは今季こそ苦戦しているものの、2023年シーズンは表彰台の常連になる大躍進を遂げた。そしてエクゼクティブ・チェアマンであるローレンス・ストロールらが多額の投資を行ない、新しいファクトリーや風洞を建設。また、2026年シーズンからはF1に正式復帰を果たすホンダのワークス・パワーユニットを使うことになっている。また、世界的なエネルギー企業であるアラムコが開発する持続可能燃料の供給を受けることも決まっている。

 ニューウェイは今回の発表を受け、次のように語った。

「ホンダやアラムコのような素晴らしいパートナーと共に、チームは世界選手権で優勝できる存在となるために必要な全ての主なインフラを備えている。その目標達成に貢献できることを、とても楽しみにしている」

 ローレンス・ストロールも次のように語り、ニューウェイの加入を歓迎した。

「エイドリアンは我々と同じ野心を持っており、このプロジェクトを信じてくれている。彼はこのチームのF1における次の1ページを書くのを手助けしてくれるだろう」

 巨額の投資、ホンダのワークスPU、アラムコの燃料……そしてそこにニューウェイという頭脳が加わることになったアストンマーティン。トップチームを目指すためのピースは、揃いつつあるようだ。

 

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