F1 ハンガリーGP
2024年、桜満開の中F1日本GPを観戦できるか? 鈴鹿サーキット社長、春開催に変更された理由を語る「F1の姿勢は、我々の方針にも合致する」
鈴鹿サーキットを運営するホンダモビリティランドの斎藤毅社長が、F1日本GPが2024年から春開催になることについて、その理由、そして鈴鹿としての想いを語った。
田中 健一
編集: 2023/07/16 10:04
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

2024年のF1日本GPは、4月7日に決勝レースが開催されることになった。これまでは秋に開催されるのが常だったF1日本GPが、春開催になるのだ。
これについて、開催地である鈴鹿サーキットを運営するホンダモビリティランドの斎藤毅社長は、課題はありつつも、環境対策を進めるF1の姿勢に賛同したと語った。
鈴鹿サーキットでF1日本GPが初開催されたのは1987年。以後これまで、新型コロナウイルスの影響で開催自体が中止されたり、開催地が富士スピードウェイに移るなどしたことはあったが、F1日本GPは秋の風物詩とも言える存在だった。
しかし既報の通り、2024年のF1日本GPは、春にシーズン第4戦として、鈴鹿サーキットで開催されることになる。これについてホンダモビリティランドの斎藤社長は、motorsport.com日本版の独占取材に応じ、F1の環境対策の姿勢に賛同したと変更に至った経緯を説明する。
「F1日本GPを春開催にするというのは、F1側からの提案でした」
「二酸化炭素排出量を削減するため、効率的に物流を回していかなければいけません。そのため、2024年の開催時期を春にしたいと、F1から提案がありました。その提案は、持続可能な未来づくりを目指す当社のサステナビリティ基本方針にも合致することから 4 月開催に合意しました」
そう斎藤社長が言うように、2024年のF1日本GPは地理的に比較的近いオーストラリアGP(メルボルン)や中国GP(上海)とグループ化され、効率的な物流体制が整えられる予定だ。
ただ課題は山積している。
「色々とチャレンジングな部分もあります。ただ、ホンダは元来チャレンジを大切にしてきた企業ですので、今回の件は基本的に前向きに捉えております。F1が言う環境面もそうですし、我々にとっても色々な意味で成長できるチャンスだと思っております」
「2023年の日本GPもまだ準備を行なっている最中ですが……その後半年で次のグランプリを準備しなければいけません。チケットをどう販売するか、物流や人流の動線をどうやって地域と組み立てていくか、そういうことを短い期間でやらなければいけない。そういう課題はたしかにあります」
「また、社内外含め関係者の中にとっても秋開催ということが染み付いています。そんな中、年末年始も挟み、どうやって4月を迎えるか……どう進めていけるのかというのを、模索しながら検討・調整しています」
「確かに乗り越えなければいけない課題はありますが、そこは我々の努力と関係者の皆さんのご協力によって、越えていきたいと思います」
また4月7日と言えば、日本では年度始めだったり、学期始めの季節にあたる。入学式や入社式など、スケジュールの自由度が低く、観戦に行きにくい時期と言えるかもしれない。
「それも課題のひとつかもしれません。ただ、F1の環境への配慮など、今回の基本方針は我々の考えと合致していますから、まずは4月開催にチャレンジしたいと考えております」
開催時期を大きく変更することで、何か問題が生じた場合、2025年以降の開催時期について微調整される可能性はあるのか? それについて斎藤社長は次のように説明する。
「それはF1が決めることなので、我々が言及するのは難しいです。」
「どんな課題が見つかるのか、まずは来年やってみてというところだと思います」
なお、F1が環境対策のために開催地をグループ化し、開催スケジュールを調整するという施策によって開催時期が大幅に変更されるのは、鈴鹿での日本GPが最初の例ということにもなる。実際、シンガポールは今年同様9月のままスケジュールに残されているし、マイアミGPやカナダGPは、それぞれのグランプリのためだけにF1サーカスが渡米することになる。
最初に開催時期を変更することにどんな意味があるのか?
「F1側も言及していますが、全てを一度に変更するのはなかなか難しいことです。一歩ずつ改善していければと思います」
「そんな中で我々がこの改革の第1弾になるということは、やりがいがあることだと感じています。そこで見えてくることを、次に活かしていくことになりますので責任も感じております」
そういう重責を担うことで、まだ決定していない2025年以降のF1日本GP開催契約締結にメリットがもたらされることはあるのか? そう尋ねると斎藤社長は完全否定した。
「そういうことはまったくないです。今回のことは純粋に、我々が目指す方向性と合致したからです。そういう駆け引きは、(開催契約の)交渉の中ではしていません」
2025年からの開催契約について、現時点で話せることはないと、斎藤社長は言う。
「(2026年から)ホンダもF1に正式復帰することはいいニュースだと思いますが、今の時点で2025年以降どうなるのかを申し上げることはできません」
「我々としては今やるべきことをきちんとやりながら、鈴鹿サーキットで開催することがどれ程価値があるモノなのかということを示していけるように取り組んでいきたいと思っています」
2023年、そして2024年のF1日本GPに来場する予定のファンに対して、斎藤社長は次のように語った。
「今年は、コロナ禍が本格的に明けた後、最初の日本GPとなります。世界中からもたくさんのお客様に来ていただけそうなので、相当盛り上がることを期待しています。そういう熱狂的なファンの皆さんの盛り上がりの中で、楽しんでいただければと思います」
「2024年は、一味違った展開になると思います。シーズンはまだまだこれからという雰囲気もあるでしょうし、暖かい春の雰囲気の中で、楽しんでいただきたい。それを我々がしっかりと下支えできるよう準備したいと思います」
日本の春と言えば桜。4月上旬と言えば、まさに桜のシーズンになる可能性がある。海外からのファンからすれば、美しすぎる景色の中でのF1を楽しむことができるかもしれない。
「桜の木をいっぱい植えればいいんじゃないですか?」と尋ねると、斎藤社長は次のように語る。
「鈴鹿には既に桜がたくさん植えられているんですよ。メインゲートの近くにも桜並木がありますし、パーク内やホテルの敷地内の桜も綺麗です。S字の外側などにも、桜が生えています」
「ただ、桜が満開になる時期は年によって前後しますからね。桜を見ながら、F1を楽しんでいただけるといいんですけどね」
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 ベッテル、デ・フリーズ更迭劇を語る「ダニエルが戻ってくるのは嬉しいけど、ニックにとっては残酷な結末」
次の記事 F1のドメニカリCEO、持続可能燃料に大きな期待「より軽くシンプルで、音も魅力的なF1マシンが復活するかも」
More from
田中 健一

フェルナンド・アロンソ、予選Q1でトラブル発生! 上位進出のチャンスを逃す「想像を絶するほど悔しい」
F1
F1
メキシコシティGP
1 時間前
フェルナンド・アロンソ、予選Q1でトラブル発生! 上位進出のチャンスを逃す「想像を絶するほど悔しい」

勝たなきゃいけない……ハミルトンとラッセルがフロントロウに並ぶ。初予選平川19番手。アロンソ、トラブルに激怒|F1メキシコシティGP予選
F1
F1
メキシコシティGP
4 時間前
勝たなきゃいけない……ハミルトンとラッセルがフロントロウに並ぶ。初予選平川19番手。アロンソ、トラブルに激怒|F1メキシコシティGP予選

平川亮、F1デビューに向けしっかり慣熟走行19番手。ノリス超僅差でアントネッリに”先着”|F1メキシコシティGPフリー走行3回目
F1
F1
メキシコシティGP
7 時間前
平川亮、F1デビューに向けしっかり慣熟走行19番手。ノリス超僅差でアントネッリに”先着”|F1メキシコシティGPフリー走行3回目
最新ニュース

好調アロンソが予選Q1で無念のマシンストップ。ホンダ折原GMは「冷却システムに通常とは異なるデータを確認」と説明
F1
F1 F1 19 分前
好調アロンソが予選Q1で無念のマシンストップ。ホンダ折原GMは「冷却システムに通常とは異なるデータを確認」と説明

リアム・ローソン、F1メキシコシティGP予選失格。MGU-Kの出力低減率違反……好位置9番グリッドを失う
F1
F1 F1
メキシコシティGP
41 分前
リアム・ローソン、F1メキシコシティGP予選失格。MGU-Kの出力低減率違反……好位置9番グリッドを失う

「ペースが頭打ちになっていた」小椋藍、スプリントで一時トップ快走も4位。アプリリアのオーダーは否定
MotoGP
MGP MotoGP
マレーシアGP
44 分前
「ペースが頭打ちになっていた」小椋藍、スプリントで一時トップ快走も4位。アプリリアのオーダーは否定

フェルナンド・アロンソ、予選Q1でトラブル発生! 上位進出のチャンスを逃す「想像を絶するほど悔しい」
F1
F1 F1
メキシコシティGP
1 時間前
フェルナンド・アロンソ、予選Q1でトラブル発生! 上位進出のチャンスを逃す「想像を絶するほど悔しい」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録