F1 アゼルバイジャンGP

角田裕毅、アゼルバイジャンで前回の苦境から抜け出せるか?「モンツァは超特殊……今回は通常の速度域で機能するはず」

前回のF1イタリアGPで苦戦を強いられたRBの角田裕毅。曰く、特殊な超高速サーキットでは、新型フロアが期待通りに機能しなかったという。

Yuki Tsunoda, RB F1 Team VCARB 01

Yuki Tsunoda, RB F1 Team VCARB 01

写真:: Andy Hone / Motorsport Images

 RBの角田裕毅は、前戦イタリアGPで新型のフロアを投入しながらも、その効果が期待通りではなく、パフォーマンス的にも優れなかった。ただ角田曰く、苦戦の原因はフロア以外にもあったようだ。

 イタリアGPでの角田は予選で苦しみQ1敗退。巻き返しを狙った決勝レースも、ハースのニコ・ヒュルケンベルグに激突されたことでマシンにダメージを負い、リタイアせざるを得なかった。

 RBはイタリアGPにアップデート版のフロアを持ち込んだ。しかし1セットしか用意できず、角田のマシンにのみこれを投入。しかしその効果は期待したほどではなく、そのフロア以外にも問題があったことで、パフォーマンス的には優れなかった。

「どうも、フロア以外にもいくつか理由があったみたいです。でも、僕らはまだ、きちんと理解する必要があります。どうも数字はそこにあるみたいなんですが、その数字がパフォーマンスを発揮するべき場所にないように感じました」

 角田はモンツァでのパフォーマンスについてそう振り返る。

「データを見ても、僕が苦戦しているのは明らかでした。ここ(バクー)はモンツァとは全く異なるコースなので、ここでの方がパフォーマンスが上がることを願っています」

「マシンの特性のせいなのかもしれませんし、まだ分からないことがあります。でも、うまくいっていないと言うには早すぎると思います。でも少なくとも、モンツァではよくなかったです」

「チームメイトと比べても、マシンの挙動が少し違っていて、うまくいっていなかったことが分かると思います。マシンは、僕が望んでいたようには動いてくれませんでした」

 今週末のアゼルバイジャンGPには、ダニエル・リカルドのマシンにもアップデート版のフロアが取り付けられるという。しかし角田は、一旦従来仕様のフロアに戻し、リカルドのマシンの挙動と比較することになるという。

「僕らは自分たちのことに集中しています。そして僕は、通常のフロアに戻すと思います。マシンに乗っている時のフィーリング、マシンの動き、そして当然のことながら、マシンの奇妙な動きも知りたいと思っています。その上で、彼のマシンの動きも気になります」

 角田はそう明かす。

「僕としては、ラップタイムが良ければその方のフロアを選びます。彼のマシンの方が優れていたら、その場合は当然彼のフロアを選びます」

「ただ、モンツァでまったく機能しなかった理由を理解しなければいけないです。でも、マシンがうまく機能しているなら、自分のセットアップに集中します。それだけです」

「モンツァからの一週間で、セットアップで何ができるか……全てのモノを同等にするために検証してきました。そしてフロアの特性や挙動で失ったものを取り返すため、多くのことを理解しました。エンジニアも全力を尽くしてくれました」

「実際のコース上でどんなふうに昨日するのか、とても期待しています」

 角田曰く、モンツァは特殊な超高速サーキットであるため、フロアや風洞実験のデータを活かすのは難しいと語る。

「モンツァはダウンフォースレベルがすごく低いです。通常、そういう低いダウンフォースレベルで、風洞実験をするようなことはないと思います」

「モンツァのセットアップは全てが特殊です。でも、ここバクーは少し異なります。一般的な速度の範囲で機能することになるはずです。でも、実際の数字を確認する必要があります」

 

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