F1 オーストラリアGP

ルクレール、昨年苦しんだデグラデーションは改善と評価。ただレッドブルとの差は依然大きく「フェラーリは最も成長したチームだと思うけど」

F1オーストラリアGPの開幕を前に、フェラーリのシャルル・ルクレールがコメント。昨年から大きく進歩を遂げられたものの、依然レッドブルとの差は大きいと語った。

Charles Leclerc, Ferrari SF-24

 フェラーリのシャルル・ルクレールは、2024年のF1開幕2戦を終え、レッドブルとの差は昨年よりも縮まったものの、依然としてその差は大きいと考えている旨を明かした。

 ルクレールは開幕戦バーレーンGPで4位、第2戦サウジアラビアGPで3位。開幕戦ではチームメイトのカルロス・サインツJr.が3位に入っており、今季のフェラーリは2戦連続で1-2フィニッシュを成し遂げたレッドブルに次ぐ2番手チームの座を確固たるモノにしているように見える。

 ただいずれのレースでも、フェラーリがフィニッシュした位置は勝ったマックス・フェルスタッペンから20秒程度後ろであり、まだまだ差が大きいのも確かだ。

 これについてルクレールはどう考えているのだろうか?

「全てのレースが違う状況にあるため、差を比較するのはとても難しいと思う。去年のレースがどうだったのか……あんまり思い出せない(2023年のサウジアラビアGPで、ルクレールは勝ったセルジオ・ペレスから43秒遅れの7位)。でもずっと後ろからスタートしたと思うから、比較するのは難しいよ」

「それでも、間違いなく大きな一歩を踏み出すことができたと感じている。僕らはこの6〜7ヵ月の間で、最も成長したチームだと思う。これは前向きなことだ。このことは、僕らが順調に仕事しており、自分自身に集中し続ける必要があるということを意味している」

「僕らはゆっくりとレッドブルとの差を縮めていくつもりだ。だから、今やっていることを続けていかなければいけない。それでも、僕らは良い仕事をしていると感じているよ」

 しかしながら勝利を目指せるようになるまでには、まだまだ時間がかかるとルクレールは覚悟しているようだ。

「確かに昨年に比べれば、状況は良くなっていると思う。でも、レース中のペースで言えば、1周につき0.4秒ほど差があると思う。まだまだ差は大きい」

「でも、僕は楽観的に考えているよ。レッドブルとの差ではなく、チームの全体的な状況や、僕らの仕事のやり方、そして前進するために何を改善すべきかということについて、非常に明確なアイデアがある。それによって、シーズン中のどこかの時点、もしくはどこかのコースで、彼らにプレッシャーをかけることができるだろうという自信を与えてくれる」

「ただ今のところ、レースで普通に勝つには、まだ差が大きすぎるのは明らかだ」

 なおサウジアラビアGPの最終ラップで、ルクレールはファステストラップを記録。このことは、フェラーリのパフォーマンス……特にレース中のタイヤの劣化(デグラデーション)が少なくなっていることのひとつの証に見える。しかしルクレールは、デグラデーションは小さくなったとしながらも、レース中にタイヤを労ったことで、最終ラップまでグリップが残っていたのだと明かした。

「最終ラップは本当に良い1周だったし、クルマの感触もかなり良かったと思う」

 そうルクレールは語った。

「でも最後の15周は、ペレスが12秒も前にいたので、何も得るモノはないと理解していた。追いつくためには、1周あたり0.8秒速く走らなければいけなかったけど、そんなことは無理だったからね」

「だからあまりプッシュせず、最終ラップまでタイヤを温存しておくことにした。それがうまくいったと思う」

「タイヤのデグラデーションに関しては、一歩前進したと思う。まだやるべきことは残っていると思うけど、現時点で僕らに足りないのは、タイヤのデグラデーションじゃない。全体的なペースなんだ」

「燃料が多めの時は、レッドブルが失うよりも多くを失っている。デグラデーションも、僕らの方が大きいんだ」

 

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