F1では”初老”だなんて言わせない! まもなく37歳ヒュルケンベルグ、身体はキャリア一番の充実期「ココ(頭)も若いよ!」

ハースF1のニコ・ヒュルケンベルグはまもなく37歳となるが、年齢のことは何も気にしていないという。

Nico Hulkenberg, Haas F1 Team

Nico Hulkenberg, Haas F1 Team

写真:: Sam Bagnall / Motorsport Images

 一時は一気に低年齢化していたF1。しかし最近では活躍期間が伸び、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は43歳、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が39歳となったにも関わらず、元気に走り続けている。

 ちなみにハミルトンは、今年のベルギーGPで勝利したことにより、史上12番目に高齢で勝利したドライバーということになった。ちなみに40歳以上で勝利を手にしたのは合計9人。うち6人が1950年代、ふたりが1960年代のドライバーである。1990年以降40歳を超えて勝利を手にしたのはナイジェル・マンセルのみである。それを考えれば、年齢を重ねてから勝利を手にするのは難しいのは明らかだ。

 しかも最近では、著しく低年齢化が進んだ。マックス・フェルスタッペンは17歳でF1デビューを果たし、ランス・ストロールやオリバー・ベアマンも18歳……今や20代早々までに辿り着かなければ、F1にデビューすることは難しくなっているのは事実だ。

 しかし、8月19日で37歳になるニコ・ヒュルケンベルグは、今のF1では年齢はそれほど問題にはならないと考えている。さらに年上のアロンソという存在もいるが、年齢のことを気にしたことはないと語った。

「何も感じないよ。正直に言って、年齢のことは特に何も感じない」

 アロンソが活躍しているおかげで、自分ももっと長く活躍できると感じているかと尋ねられたヒュルケンベルグは、そう語った。

「もうすぐ僕は37歳になる。でも歳を取ったとか、そういうことはあまり感じないし、考えることもない。一歩ずつ、季節ごとに歳を重ねていくだけだ」

「現時点では、必要なモノがまだ揃っていると思う。それが続く限りは、これからもドライブを続けていくよ。そして、必要とされている限りね。これが、一番必要なことだ。誰かのマシンに乗せてもらう必要があるから」

「そしてもうひとつ、もし若い子たちについていけないと感じたら、自分でもやめると思う。でも、まだそこには至っていない。それがいつになるかはわからないけどね。でも今は問題はないよ」

『もう37歳だ!』と感じることはないのかと尋ねると、ヒュルケンベルグは自分の頭を指差しながら『ここはまだ若いよ』と一言語った。そして身体的にも、今が一番良いと考えている旨を明かした。

「いつもトレーニングしているから、自分の身体のことは分かっているつもりだ。過去のベンチマークや結果も、常に把握している。身体的には、これまで以上に良いと思うよ」

 冒頭で論じた通り、近年はF1ドライバーの活躍期間が伸びている、そういう印象がある。その要因は何か、ヒュルケンベルグは次のように語った。

「それは現代の医療システムのおかげでもあると思う。数十年前と比べると良くなっているからね」

「でもF1ももちろん身体的な能力が大事なんだけど、サッカーやテニスのように走り回って、関節や膝に問題が出るというモノでもない。F1では異なるストレスがかかるんだ。それは、年齢の影響をあまり受けないと僕は思う」

 現在ハースのドライバーとして活躍するヒュルケンベルグは、2024年シーズン前半戦で22ポイントを獲得。トップ5チーム以外の中では最上位につけている。そして来季からザウバーに移籍し、同チームがアウディのワークスチームとなる2026年も、F1への参戦を継続する予定だ。ただ、アロンソやハミルトンもまだまだF1を辞める気配がない。

 元気満々のベテランたちの今後の活躍に、注目が集まる。

 

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