F1

F1分析|開幕5戦の各チームのパフォーマンス推移を分析。やはり成績同様マクラーレンが圧倒的……しかし2番手以下は大接戦!

2025年のF1開幕5戦での各マシンのパフォーマンス推移を分析。マクラーレンが優勢だが、その後方は大接戦である。

田中 健一

公開日時: 2025/04/28 3:09

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Charles Leclerc, Ferrari, Lewis Hamilton, Ferrari, Oscar Piastri, McLaren, Max Verstappen, Red Bull Racing

Charles Leclerc, Ferrari, Lewis Hamilton, Ferrari, Oscar Piastri, McLaren, Max Verstappen, Red Bull Racing

写真:: Sam Bagnall / Motorsport Images

 2025年のF1もここまで5戦を消化。そのうち4勝をマクラーレン勢が挙げており、まさにシーズンを席巻しそうな状況である。

 では各マシンのパフォーマンス推移はどのような感じだったのだろうか? 今季の開幕5戦振り返ってみよう。

 本稿で使う各車のパフォーマンス数値は、予選と決勝でマシンごとのセクターベストタイムを抽出して導き出したものだ。

2025年F1開幕5戦パフォーマンス推移

2025年F1開幕5戦パフォーマンス推移

写真: Motorsport.com Japan

 上のグラフは、全10チームのパフォーマンス推移を折れ線で示したものである。

 中国GPを除いて、すべてのグランプリでマクラーレンが最速であった。中国GPではフェラーリが最速だったわけだが、これは決勝でルイス・ハミルトンが唯一2ストップを選択したことが影響している。

 このマクラーレンに次ぐ位置を争うのは、レッドブルとメルセデス、そしてフェラーリの3チームである。その中でも、決勝レースを制しているのはレッドブルのマックス・フェルスタッペンのみだ。

 フェルスタッペンは日本GPの予選でポールポジションを獲得し、決勝はそのまま逃げ切ってみせた。ただこの日本GPでのレッドブルのマシンのパフォーマンスは、マクラーレンだけでなくメルセデスにも届かない3番手。その中でも勝利を手にしたという事実は、さすがフェルスタッペンと言う他ない。

 そのレッドブルはバーレーンGPでフェルスタッペンをもってしても6位がやっとだった。パフォーマンス数値でも、メルセデス、フェラーリに完全に差をつけられた4番手。あわやアルピーヌやウイリアムズにも劣りかねない状況であった。

 さてこのトップ4チームに続くのは、シーズン開幕当初はレーシングブルズであった。しかし第3戦日本GPから徐々に、首位マクラーレンとの差が大きくなっただけでなく、ウイリアムズやアルピーヌにも先行されてしまうようになった。

 実際レーシングブルズは、開幕戦から第3戦日本GPまで予選でQ3に進出しているが、第4戦バーレーンGPと第5戦サウジアラビアGPでは、Q3進出を逃した。チームは開幕2戦で戦略ミスを繰り返し、最大22ポイントを失ってしまっている。ここ最近のパフォーマンス推移を見ると、この22ポイントを取り返すのは容易ではなさそうだ。

 下位3チームは、現時点ではアストンマーティン、ハース、ザウバーの3チームであることは、間違いなさそうだ。開幕2戦はアルピーヌがその下にいたが、日本GP以降は急速に改善し、下位グループから脱しただけでなく、中団グループのトップを争う立場になった。

 なお下位グループながら、ハースはここまで20ポイントを獲得してランキング6番手につけている。特に中国GPの大量14ポイントが大きく効いていると言えよう。

2025年F1開幕5戦デグラデーション推移

2025年F1開幕5戦デグラデーション推移

写真: Motorsport.com Japan

 さて、F1でもうひとつ重要なのは、タイヤをどれだけうまく使い、ペースを保つことができるかという点だ。タイヤの性能劣化はデグラデーションと呼ばれ、これが大きいとレースで厳しく、逆にデグラデーションが少ないとレースで有利になる。

 この数値は、レース中の各チーム2台のマシンの1周あたりのデグラデーション値を導き出し、それを使っていたタイヤのベースとなるデグラデーション差で補正し、平均値を算出。そして最もデグラデーションが小さかったチームを基準として、そこからの差を各車のデグラデーション値とした。

 なお上に行くほどデグラデーションが小さく、逆に下にいけばデグラデーションが大きいということを示している。また、雨がらみだったオーストラリアGPは、このグラフから除外した。

 ここからまず言えることは、上位4チームには特に大きな差が感じられないということだ。ただフェラーリは、サウジアラビアGPで他と同様にミディアムタイヤ→ハードタイヤと繋ぐ戦略を取ったが、それでも全車中もっともデグラデーションが小さかったのは特筆すべきであろう。

 またバーレーンGPでは、ウイリアムズとアルピーヌが極端に大きいデグラデーションを記録した。このグランプリはいずれのマシンも大きなデグラデーションに苦しめられた、2ストップ戦略が主流となった。そんな中でもこの2チームのデグラデーションは群を抜いており、特にタイヤに厳しいマシンになっている可能性がある。

 また面白い傾向にあるチームもある。それがレーシングブルズとアストンマーティンだ。前述の通りこの2チームは、徐々に相対的なパフォーマンスを落としている。しかしそれに反して、デグラデーションの値は小さくなっている。これはもしかしたら、タイヤをしっかりと使い切れていないということを表しているかもしれない。

 一方でハースも興味深い。ハースは徐々にパフォーマンスを落としつつあるが、それに比例してデグラデーションも悪くなっている。サウジアラビアGPでは、パフォーマンス、デグラデーションともに最下位であった。ドライバーたちも「バランスが悪かった」と言っており、おそらくこれが両面に悪影響を及ぼしたのであろう。これがサウジ1戦のみの影響なのかどうか、次戦のマイアミGPで見極めたいところである。

 次戦マイアミGPは、5月4日(日本時間5月5日)決勝である。

 

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