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レースレポート

気まぐれな天候で大波乱! ノリスが初の母国WIN。ヒュルケンベルグが239戦目で初表彰台……角田裕毅最下位|F1イギリスGP決勝

F1イギリスGPの決勝レースではマクラーレンのランド・ノリスが優勝。レッドブルの角田裕毅は15位だった。

Lando Norris, McLaren

Lando Norris, McLaren

写真:: Zak Mauger / LAT Images via Getty Images

 2025年のF1シーズン折り返しとなる第12戦イギリスGPの決勝レースを制したのは、マクラーレンのランド・ノリスだった。

 舞台は伝統のシルバーストン・サーキット。75周年という節目の年を迎えたF1世界選手権にとっての”始まりの地”だ。イギリスにはほとんどのチームが拠点を置き、現役の英国人F1ドライバーもグリッドに多いことから、3日間延べで50万人のファンが大挙してグランドスタンドに詰めかけた。

 決勝レースが行なわれた7月6日(日)は雨が振ったり止んだりという天気。レコノサンスラップの時点では雨がコースを濡らしたが、52周のレースを前に雨は上がり、雲の切れ間からは日差しがコースを照らした。気温18度、路面温度28度というコンディションで、路面は急速に乾いていった。

 当初は20台とも”ちょい濡れ”路面用のインターミディエイトタイヤを履いていたが、フォーメーションラップでメルセデスのジョージ・ラッセルやフェラーリのシャルル・ルクレールを含む5台がスリックタイヤに履き替えるためピットに飛び込んだ。

 レースの幕が上がると、前日の予選でポールポジションを獲得したレッドブルのマックス・フェルスタッペンがホールショットを獲得。ドライバーズランキング首位に立つマクラーレンのオスカー・ピアストリが2番手で続き、3番手スタートとなったノリスにはフェラーリのルイス・ハミルトンが食らいついた。

 レースはオープニングラップから波乱の展開となり、ターン5でハースのエステバン・オコンとレーシングブルズのリアム・ローソンが接触。はじき出される形となったローソンがマシンを止めたため、バーチャル・セーフティカー(VSC)が宣言された。

 その後VSCは一度解除されたものの、フォーメーションラップでスリックタイヤに履き替えたドライバーのひとりであったキック・ザウバーのガブリエル・ボルトレトがクラッシュしたことで、再びVSCが提示された。

 VSCで各車が低速走行をする間、走行ラインはほぼほぼドライとなっていたが、雨が再び降るリスクが高まっていたことから、ほとんどのインターミディエイト勢はそのまま走行を続けることを選んだ。

 一方でメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリやアストンマーティンのランス・ストロールなどは、スリックタイヤへの交換を選択。VSCが7周目に解除されると、貴重なドライ路面を活かしてインターミディエイト勢を追い立てた。

 暗雲がシルバーストンを覆い始める中で、2番手ピアストリはフェルスタッペンに襲いかかり、翌周にオーバーテイクを成功させて首位に浮上し、圧倒的なペースで後続を突き放していった。

 レースが10周目を迎えると、再び雨が襲来。まずスリック勢がピットへと飛び込み、コース上に留まり続けてきたインターミディエイト勢もタイヤの消耗が厳しく、ほとんどが新しいインターミディエイトタイヤへと履き替えた。

 フェルスタッペンはインラップでオーバーランを喫したことでノリスに2番手を奪われたものの、ダブルピットストップでマクラーレンが手こずったことで、ノリスの前でコースに戻ることができた。

 雨脚が一気に強まったことで、14周目にセーフティカー出動。この時点でトップ3はピアストリ、フェルスタッペン、ノリスという並び。一時的なスリック投入で順位を上げたストロールが4番手、早めのインターミディエイト2セット目投入でトラックタイムを稼いだキック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグが5番手につけた。

 レースは18周目から再開。マシンから水煙が巻き上げられて視界が限られる中、随所で激しいポジション争いが繰り広げられたが、レーシングブルズのアイザック・ハジャーがターン9でアントネッリのリヤに追突してウォールにクラッシュを喫した。これで2度目のセーフティカー出動となり、後にアントネッリもリタイアを選択した。

 レースは22周目からのリスタートとなったが、コントロールラインを迎える前に先頭で隊列をコントロールしようとしたピアストリが急ブレーキを踏んだことで、2番手フェルスタッペンがピアストリを抜いて一度前に出てしまうというインシデントが発生。さらにフェルスタッペンは、再開直前にスピンを喫してポイント圏外まで転落した。

 ピアストリはセーフティカー手順違反によって10秒のタイム加算ペナルティが科されたが、再開後は2番手で続くノリスと共に、後続を1周1〜2秒速いペースで突き放していった。

 レースが30周を過ぎ、路面が徐々にドライアップする中、ヒュルケンベルグは3番手ストロールの背後に接近。35周目にはタイミング良く路面コンディションの改善によりDRSが使用可能となり、ヒュルケンベルグはストレート終わりのターン15でストロールを抜き去り3番手に浮上した。

 ただ2台が争っているうちに後方からハミルトンが接近。ヒュルケンベルグはすぐさまストロールを攻略したハミルトンから必死の逃げを見せた。一時はDRS圏内まで迫られるも、そこから再び引き離していった。

 38周目にアロンソが最初にスリックタイヤへと交換。翌周にはラッセルもピットへと飛び込んだ……しかし、まだインターミディエイトタイヤの方が速いという状況で、ラッセルは激しいスピンを喫した。幸い、ウォールに激突することは避けられた。

 ハミルトンはヒュルケンベルグから遅れ始めたこともあり、42周目にピットイン。スリックタイヤを投入してアンダーカットを狙ったが、アウトラップでコースオフを喫し、翌周タイヤ交換を行なったヒュルケンベルグに対して逆に8秒近い差をつけられてしまった。

 その他のドライバーも続々とピットへ入り、スリックタイヤに履き替えた。ピアストリがここでタイムペナルティを消化したことで、ノリスは首位に浮上。その後ノリスはファステストラップを記録しながら快走し、雨が波乱を呼んだレースのトップチェッカーを受けた。ノリスにとっては初の母国優勝だ。

 ピアストリが2位に入ったことで、マクラーレンが1−2。チームにとっても母国レースで最良の結果を手にした。

 ヒュルケンベルグは最終的に、ハミルトンに5秒差を保って3位フィニッシュ。19番手から雨を味方に追い上げ、239戦目、苦節15年目にして初の表彰台を手にした。これはデビューから初表彰台までの最長記録を更新することにもなった。ザウバーとしては、2012年日本GP(小林可夢偉)以来となる表彰台だ。

 4位ハミルトン以下は、スピンから追い上げたフェルスタッペン、アルピーヌのピエール・ガスリー、ストロール、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボン、アロンソ、ラッセルというトップ10だった。

 レッドブルの角田裕毅は11番手から決勝を迎えたが、レース中にハースのオリバー・ベアマンとの接触を引き起こしたとして10秒のタイムペナルティが科され、インシデント後はウエットでもドライでもペースが上がらず、完走したドライバーの中では最下位となる15位に終わった。

   
1
 - 
5
   
   
1
 - 
2
   
順位 ドライバー # 周回数 タイム 前車との差 平均速度 ピット ポイント リタイア原因 シャシー エンジン
1 United Kingdom ランド ノリス マクラーレン 4 52

-

    2 25   McLaren Mercedes
2 Australia オスカー ピアストリ マクラーレン 81 52

+6.812

6.812

6.812   2 18   McLaren Mercedes
3 Germany ニコ ヒュルケンベルグ ザウバー 27 52

+34.742

34.742

27.930   2 15   Sauber Ferrari
 

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