F1 日本GP
F1分析|今年の日本GPはデグラデーションが意外に小さい? FP2は走れなかったけど……FP1でのロングランから読み解く
2025年のF1日本GPは、赤旗中断が相次いだため各車満足に走れず、ロングランも行なわれなかった。それでも、FP1で比較的多くのマシンがロングラン。その傾向を紐解く。
田中 健一
公開日時: 2025/04/05 1:11
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Lewis Hamilton, Ferrari
写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images
本来ならば勢力図を分析するのに一番重要なのは、フリー走行2回目である。予選や決勝の実施時刻に近く、コンディションが似通ったモノになる場合が多く、予選想定のアタックラップも、決勝想定のロングランも、各車このセッションに行なうことが多い。
しかし今年の日本GPでは、フリー走行2回目で4度の赤旗が掲出され、各車とも走行に使えた時間は20分ほど。アタックラップも、ロングランもできなかった。これでは、何も分からずに2日目(土曜日)を迎えてしまう可能性も十分にあった。
しかし幸いなことに、多くのドライバーがフリー走行1回目終盤にロングランを実施してくれたため(通常FP1でロングランを行なうマシンは少ない)、ある程度のパフォーマンスの傾向は見ることができた。
F1日本GP FP1ロングラン分析(ソフト)
写真: Motorsport.com Japan
この日本GPの初日の段階で特筆すべきなのは、3種類すべてのタイヤが使われたということであろう。ソフトタイヤは、アタックラップだけではなく、ロングランでも7人のドライバーが使用した。
このデータを見ると、レッドブルのマックス・フェルスタッペンやレーシングブルズの2台は、ほとんどペースを落とすことなく周回を重ねた。ウイリアムズのカルロス・サインツJr.もそうだ。
ここから判断すると、決勝レースでも十分に出番のあるタイヤだと言うことができるかもしれない。
なお今回がレッドブルでのデビュー戦となる角田裕毅は、フェルスタッペンと比べてタイムが落ちていく傾向に見える。FP2をほとんど走れなかったことでその真偽はまだ分からないが、それでもタイヤのデグラデーション(性能劣化)をいかに管理するかという部分は、角田にとっての改善点であろう。
F1日本GP FP1ロングラン分析(ミディアム)
写真: Motorsport.com Japan
ミディアムタイヤに関しては、ソフトタイヤ以上にタイヤのデグラデーションが小さい。周回数を重ねれば重ねるほどペースを落としていったドライバーは、上のグラフのように皆無であった。
つまり今回は、ソフトタイヤもミディアムタイヤも十分に使えるモノであるようだ。うまくマネジメントが出来さえすれば、このソフトとミディアムでの1ストップ、もしくはこれらを使った2ストップという戦略が考えられるだろう。
ピレリのシモーネ・ベッラは初日の傾向について次のように語る。
「例外を除けばグレイニングはなく、理論上はすべてのコンパウンドがレースで使われる可能性がある」
「デグラデーションのレベルは予想よりも低く、理論的には最速だと考えられていた2ストップよりも、1ストップ戦略の方が競争力がある可能性がある」
なお、複数のチームは初日ハードタイヤを一切使わなかった。レッドブルやハース、そしてマクラーレンのランド・ノリスがそれに当たる。これらのチームは、2日目のFP3でこのハードタイヤを使うのか、あるいは決勝レースに残すのか、その部分を注目しておくと、決勝戦略が少し見えてくるかもしれない。
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