F1
トヨタ、F1の技術は「常に勉強している」と加地氏明かす。しかし”正式復帰”する段階ではないと主張「今すべきことをしっかりやる」
平川亮を次々にF1マシンに乗せるなど、F1との関わりを強めているように見えるトヨタ。チームとしての復帰の可能性はないのか?
田中 健一
公開日時: 2025/01/11 10:12
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Haas VF-23
写真:: Motorsport.com / Japan
トヨタとF1の距離が、一気に縮まったように見えて仕方がない。これまで、ワークスチームとしてF1に挑むことを考えているわけではないとの発言を繰り返してきたが、これは本当なのだろうか? TOYOTA GAZOO Racingの加地雅哉グローバルモータースポーツディレクターに、改めて話を訊いた。
トヨタはマクラーレンにリザーブドライバーとして平川亮を送り込み、ハースとはテクニカルパートナーシップを締結……平川は実際にこの2チームのマシンを走らせ、2025年はアルピーヌのリザーブドライバーを務めることになった。
この他にも、F1直下のシリーズであるFIA F2に宮田莉朋を参戦させ、ハイテックともタッグ。F1参戦が決まっているオリバー・ベアマンやアンドレア・キミ・アントネッリを、スーパーフォーミュラのテストに参加させたりもした……残念ながら、アントネッリは体調不良により来日できなかったが。
トヨタとF1との距離が近づいているのは間違いないが、これまでトヨタは、あくまでドライバーたちにF1を目指せるという道筋を作ってあげるのが目的であると主張し続けてきた。
加地ディレクターは以前motorsport.comの取材に対し、「F1が目指す世界がトライする価値のある世界であるならば、そういう話が出るかもしれない。F1の技術を否定することは全くない」と語っていた。今のF1は、トヨタにとって”トライする価値”のあるモノになっているのか? そう尋ねると、加地ディレクターは次のように語ってくれた。
「2026年の技術も今の技術も、もちろん勉強しています。少しずつ、そういう方向に来ているのかなとは思います」
そう加地ディレクターは語った。
「しかし、今すぐ全部のリソースをそちらに充てるということではないと思っています。その先、2030年以降どうなっていくのかはまだ分かりません。色んな新しい技術開発を僕らもやっていますので、そのベクトルが合ってくるかどうか……ということになると思いますよ」
自社でワークスチームを持っていれば、トヨタが目指す「ドライバーがF1を目指せる環境」にも近づくはずだ。そういう意味でも、トヨタがF1に正式に復帰した方が、目指す目標を達成しやすいのではないか?
「チームを持っていれば、ドライバーを自分たちで選ぶということは当然できます。その方が、ドライバーをF1に参戦させるという意味では近いと思います。ただそのためにいくらのお金とどれだけの人数のスタッフを投入するのかということを、現実的に見極めていくステージだと思っています」
「だから、今すぐチームを持ちましょうということではないと思いますよ」
「今は色々なチームとか、ハースさんとのパートナーシップとか、そういうことをちゃんとやるのが大事だと思ってます。そこを飛び越えてという段階ではないですし、今やるべきことをしっかりやりたいと思います」
加地ディレクターは、F1の魅力をどんなところに感じているのか? そう尋ねると、次のように説明してくれた。
「やはり、人も技術も、極限の戦いをやっているというところではないでしょうか?」
「エンジニアリングもメカニックも、アスリートに近いところがあります。どれだけ限界までいけるかという部分って、チャレンジなんですよね」
「ドライバーはもちろんそうですが、それ以外の人も限界を目指す戦いというところが、すごく魅力的です。人の心を動かすことができますし……技術という意味でもね」
「そういう純粋な戦いは、やる方も楽しいですし、観る方も応援したくなるじゃないですか。それは魅力的だと思いますよ」
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