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F1新車”雑感”解説2026「メルセデスW17」早くもpart2:いきなり大きく変わったメルセデスの新車。レンダリングとはまるで別物じゃん

メルセデスがシェイクダウンした実車のW17は、先に公開されたレンダリング画像のマシンとは全くの別物であった。

George Russell, Mercedes W17

George Russell, Mercedes W17

写真:: Mercedes AMG

 メルセデスF1が、新車W17のレンダリング画像を発表した数時間後にシルバーストンでシェイクダウンテストを実施。やっぱりと言うか……早速大きく変貌を遂げたマシンが登場した。はじめからこっちを公開してくれればよかったのに……。

 その実車を改めて見ていこう。

 まずサイドポンツーンは、レンダリングとはまったくことなる仕様になっている。レンダリングでは、近年のトレンドと言えるダウンウォッシュ式をまったく考えていない、そんな形状のサイドポンツーンであった。しかしシルバーストンで走った実車は、やはりというかダウンウォッシュになり、さらにサイドポンツーンの下部はアグレッシブに抉られている。

Mercedes W17 detail

Mercedes W17 detail

写真: Mercedes AMG

 その後方に目を向けると、フロア後端はアグレッシブなデザインになっている。縦状に白くなっているところがお分かりいただけるだろうか? これはフロア後端が非常に複雑な形状となり、ディフューザーとフロアの間に隙間(上写真の赤丸の部分)が設けられたということだ。この部分はレンダリングでは不自然な形になっていたが、これを隠すカバー的なものだったようだ。

 おそらくこの部分には、前述のサイドポンツーン下部の抉れた部分(アンダーカットとも言う)を通過してきた気流の一部が送り込まれるのだろう。

 ディフューザーは、フロア後端を斜めに立ち上げることで気圧を低くし、フロア下を流れる気流を引き抜いてダウンフォースを発生させる装置だ。このディフューザーの効果を使って、サイドポンツーンのアンダーカット部を流れてきた気流のスピードを加速させるということを狙っているのだろうか?

 またこの部分には、サイドポンツーン上面を滑り降りてきた気流も合流するはず。まだまだ細かい部分が明らかになっていないが、メルセデスが何を狙っているのか、そしてそれは狙い通りに機能するのか……そのあたりが実に気になる。

 フロントウイングの翼端板も変わっている。レンダリングでは、翼端板の上部に、フットプレートと同じ方向に伸びた水平方向のフィンが取り付けられていた。しかし実車では、フットプレートに垂直方向のフィンが取り付けられ、それが外向きに気流を流す、いわゆるアウトウォッシュを狙うようになっている。フロントウイングのメインプレーンも、複雑な3D形状となった。

Mercedes W17 detail

Mercedes W17 detail

写真: Mercedes AMG

 サスペンションは前後共にプッシュロッドのままのようだが、そのレイアウトは変わっている。

 フロントサスペンションのアッパーウイッシュボーン前脚のコクピット側の取り付け位置が、レンダリングと比べると実車は非常に高い位置になっているのが分かる(写真赤丸部分)。またアッパーウイッシュボーン後脚の取り付け位置(写真青丸の部分)は、前脚よりかなり低くなっており、レッドブルRB18(2022年)で取り入れ、トレンドとなった”アンチダイブ”を重視した形であるのは明白だ。アンチダイブとは、ブレーキング時などにマシンの前方が沈み込むのを防ぎ、パフォーマンスを安定させるという機構である。

 また、ステアリングロッドの取り付け位置(写真緑丸の部分)も、隣接するFIAのロゴの位置と比較してもかなり低くなっているのは明らかだ。

 こう見ていくと、レンダリングとシェイクダウンを走った実車には、大きな違いがある。公開される時間に数時間しか差がないのに、なぜこれほど違うモノを用意したのだろうか……そこに、まだまだ秘密が隠されているように思ってしまう。これは邪推だろうか?

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