レースレポート
F1 アゼルバイジャンGP
ラッセル終盤の波乱乗り越え3ヵ月ぶり優勝。アントネッリ5位まで挽回|F1アゼルバイジャンGP決勝
メルセデスのジョージ・ラッセルがF1アゼルバイジャンGPの決勝で優勝を果たした。
編集: 2026/09/27 2:53
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George Russell, Mercedes
写真:: Alastair Staley / LAT Images via Getty Images
F1第15戦アゼルバイジャンGPの決勝レースは、メルセデスのジョージ・ラッセルが約3ヵ月ぶりの優勝を果たした。
F1はヨーロッパに別れを告げ、アジアへと戦いの場を移す。ヨーロッパとアジアの交差点と呼ばれるアゼルバイジャンGPを皮切りに、マレーシアでのバーレーンGP、シンガポールGPの3連戦の幕開けである。
今回のアゼルバイジャンGPは、2020年に起きた紛争で亡くなった兵士や軍関係者を追悼する戦没者追悼記念日となっている日曜日を避ける形で、木~土の変則スケジュールでの開催となっており、決勝レースは土曜日の現地時間15時にスタートが切られた。
ポールシッターは週末を通じて好調なジョージ・ラッセル(メルセデス)。2番手以下に0.8秒差をつける圧巻の予選アタックだった。2番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、なんとしてもラッセルの独走を防ぎたいところだ。
今回が怪我からの復帰戦のアイザック・ハジャー(レッドブル)は4番グリッド。チームメイトのマックス・フェルスタッペンはエンジントラブルに苦しみ予選8番手に終わった。
ポイントリーダーのアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は、予選Q1での痛恨のミスにより、16番グリッドからのスタート。できるだけレースで挽回し、タイトル争いにおけるダメージを最小限にしたいところだ。
アストンマーティン・ホンダはロングストレートを備えるバクーで大苦戦。今後に向けて使えるコンポーネントを確保するためにも、パワーユニット交換ペナルティをここで消化。フェルナンド・アロンソが21番手、ランス・ストロールが22番手スタートとなった。
気温は26度、路面温度45度というコンディションでフォーメーションラップ開始。各車のタイヤ選択はソフトタイヤかミディアムタイヤで分かれ、ラッセルやアントネッリなど約半数のマシンがミディアムタイヤを選んだが、それを追うルクレールやピアストリ、ハジャーはソフトタイヤを選んだ。ハースやアストンマーティン勢もソフトタイヤを履いた。
51周のレースがスタートすると、ラッセルは危なげなくトップをキープ。2番手にはピアストリが上がった。クラッシュなど大きな混乱はなく、ハースのニコ・ヒュルケンベルグが3ポジション上げて15番手としたのが最も大きな順位変動。アントネッリは17番手に後退した。
ラッセルはDRSが使用可能となるまでに2番手のピアストリに1.4秒のリードを築くと、その差を少しずつ広げていった。他に元気が良いのはレッドブルの2台で、3周目にはフェルスタッペンがランド・ノリス(マクラーレン)を捉えて5番手に浮上。ハジャーも4周目にルクレールをパスし、5周目のホームストレートではフェルスタッペンもルクレールを交わして2台でポジションを上げていった。
2番手ピアストリが後ろを気にせざるを得ない状況となりつつあるなか、ラッセルは順調そのもの。6周目までに3秒までリードを広げた。
その頃には、レッドブルの2台がピアストリの真後ろに。ピアストリもペースを上げて抵抗するが、レッドブルはハジャーとフェルスタッペンのポジションを入れ替え、攻撃を続けた。ピアストリもうまくプッシュし、フェルスタッペンに決定的なチャンスを与えない。2番手争いが膠着状態となる間に、ラッセルのリードは6秒以上に開いた。
9周目、ストロールがマシントラブルによりリタイアとなったが、エスケープゾーンに退避できたことでレースに大きな影響はなかった。
後方からの追い上げを続けるアントネッリは、1台ずつ着実にオーバーテイクを積み重ね、17周目に10番手に。ついに入賞圏内にたどり着いた。
一時はピアストリにプレッシャーをかけていたレッドブルも、セクター2でピアストリがフェルスタッペンとの差を広げ、フェルスタッペンにオーバーテイクモードを使わせず。2番手をキープし続けた。フェルスタッペンはミディアムタイヤの感触が良くないと無線で訴えた。
一方でソフトタイヤを履くハジャーはまだ感触が良いようで、チームにフェルスタッペンとのポジション入れ替えを要求したが、チームは動かず。逆にポジションを守るよう指示が飛んだ。
レース折り返しを過ぎても、ピットストップを済ませたのはウイリアムズのカルロス・サインツJr.のみ。フェルスタッペンもピットインしたいと無線を飛ばすが、『コースに復帰する位置が悪い』と返され、我慢の時間帯が続いた。
レースが動いたのは、30周目。7番手を走っていたマクラーレンのランド・ノリスがターン1でオーバーシュート。これでアントネッリが8番手に浮上した。さらにその後、ターン5でタイヤをロックさせてしまったアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)がクラッシュしたことでセーフティカーが出動し、多くのマシンがピットへなだれ込んだ。
ほとんどのマシンがピットインを待ちかねている状態だったこともあり、SC前後で大きな順位変動はなかったが、ラッセルが築いた11秒ほどのリードは無くなってしまった。
ここでハードタイヤを履いたドライバーはおらず、スタート時にソフトタイヤを履いていたドライバーはミディアム、ミディアムでスタートしたドライバーはソフトタイヤで36周目のリスタートに臨んだ。
ラッセルが上手くリスタートを決めた一方で、フェルスタッペンはピアストリのインに飛び込み、2番手に浮上した。ただ後方では、アルピーヌの2台とノリスがターン1で絡み再びSC出動。フランコ・コラピントがブレーキングで完全にコントロールを失い、ガスリーとそのアウト側にいたノリスを撃墜してしまった形だ。これでノリスとガスリーがリタイアし、コラピントもピットにマシンを戻してリタイアとなった。
また同じタイミングでレーシングブルズ勢も同士討ち。アービッド・リンドブラッドがリアム・ローソンにイン側から接触し、ローソンがスピンしてしまった。
39周目に2度目のリスタート。ラッセルはここも上手くスタートを決め、トップをキープした。すると40周目のターン1、ハジャーとバトルしていたピアストリがターン1で痛恨のオーバーシュート。一気に15番手まで後退した。これでマクラーレンは悪夢のノーポイントで終わる公算となった。
フェルスタッペンは首位ラッセルに食らいつき、最後の最後までラッセルに楽をさせなかったが、オーバーテイクを仕掛けるほどの余力はなく、ラッセルが0.196秒差でトップチェッカー。6月末のオーストリアGP以来、約3ヵ月ぶりの優勝を果たした。
3位は怪我からの復帰戦で通算3度目の表彰台獲得となったハジャーだ。SC後はルクレールに迫られたが、最後は振り切ってみせた。レッドブルのダブル表彰台獲得は2024年中国GP以来となる。
SC後に目の前でクラッシュが起こる危機を免れたアントネッリは、ミディアムタイヤを履くルイス・ハミルトン(フェラーリ)を43周目にオーバーテイク。5位フィニッシュでダメージを最小限に抑えた。ラッセルとのポイント差は、66ポイントとなっている。
7位リンドブラッドは、8位エステバン・オコン(ハース)と0.030秒差の僅差でフィニッシュ。オリバー・ベアマンが9位となったことで、ハースはダブル入賞。10位カルロス・サインツJr.(ウイリアムズ)までがポイント獲得となった。
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