F1 中国GP

19歳アントネッリが涙の初優勝。史上最年少ハットトリックも達成。ハミルトン跳ね馬で初表彰台。アロンソ振動でリタイア|F1中国GP決勝

マクラーレンがスタートできないなど、波乱含みとなったF1中国GP。アンドレア・キミ・アントネッリが19歳で初優勝を手にした。

田中 健一

編集: 2026/03/15 13:02

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Andrea Kimi Antonelli, Mercedes

Andrea Kimi Antonelli, Mercedes

写真:: Rudy Carezzevoli / Getty Images

 F1中国GPの決勝レースが行なわれ、アンドレア・キミ・アントネッリがF1初優勝。2位にはジョージ・ラッセルが入り、開幕戦に続きメルセデス勢が1-2フィニッシュを果たした。

 決勝レースはスタート前から波乱含みであった。6番グリッドからスタートする予定だったランド・ノリス(マクラーレン)は、マシンの電気系統にトラブルが発生したため、レコノサンスラップに出ていくことができなかった。

 また16番グリッドのガブリエル・ボルトレト(アウディ)も、レコノサンスラップを終えてグリッドにマシンを並べたものの、トラブルが発生したようでガレージに押し戻されてしまった。

 さらにはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)のマシンにもスタート直前にトラブルが発生。やはりガレージにマシンが押し戻されてしまった。

 ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンは、予選〜決勝レースの間にサスペンションのセッティングを変更したため、ピットレーンからのスタートを選んだ。

 なおスタート前のセレモニーには、今季からのF1とディズニーのコラボレーションの一環として、ミッキーマウスとミニーマウスが登場。グリッドキッズたちとハイタッチした。F1のステファノ・ドメニカリCEOもミッキーマウスの手を模ったグローブをはめて、グリッドキッズとハイタッチした。

 気温16度、路面温度24度というコンディションでスタート時刻を迎えた。各車が履くタイヤの選択は、ソフト(3台)、ミディアム(10台)、ハード(9台)と大きく分かれた。ただ上位4台は揃ってミディアムタイヤを選んだ。

 最終的に18台がスターティンググリッドに並び、レーススタート。トラブルが発生した3台とアルボンのマシンは結局スタートできず。18台でのレースの火蓋が切って落とされた。

 やはり抜群のスタートを見せたのはフェラーリ勢。ルイス・ハミルトンが3番グリッドから一気に首位に立ち、シャルル・ルクレールもこれに続いて2番手に上がろうとした。しかし最年少ポールポジションを獲得したアンドレア・キミ・アントネッリも負けじとオーバーテイク。2番手をキープした。

 なお1周目のターン13では、アイザック・ハジャー(レッドブル)がスピンしコースオフ。タイヤを壊してしまいピットインを強いられた。またハジャーのチームメイトであるマックス・フェルスタッペンもスタートを大失敗し、大きくポジションを落とした。

 フェラーリ勢はスタートでこそ見せ場を作ったものの、レースペースが圧倒的に優れているのがメルセデス勢。2周目にはアントネッリがハミルトンを抜いて首位に返り咲き、ジョージ・ラッセルもルクレールを抜いて3番手に上がった。また3周目にはラッセルがハミルトンをも抜き、メルセデス勢が早々に1-2体制を築いた。

 またフェラーリ勢3-4番手に続く位置につけたのはアルピーヌ勢で、ピエール・ガスリー5番手、フランコ・コラピント6番手と好位置を走った。

 レースが動き始めたのは9周を走り終えた段階。8番手を走っていたリアム・ローソン(レーシングブルズ)と10番手を走っていたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)らがピットイン。いち早くタイヤを変えた。

 ただその直後、アストンマーティン・ホンダのランス・ストロールがターン2のアウト側でストップ。セーフティカーが出動した。

 このタイミングで各車がピットイン。ただハードタイヤでスタートしたマシンはステイアウトを選択し、ミディアムからハードへの履き替えを完了したアントネッリが首位をキープしたものの、コラピントが2番手、ハースのエステバン・オコンが3番手に上がった。

 なおストロールのマシンは、コーナリング中に突如電源が失われたようにストップ。その直前まで「オーバーテイクモードが使えるよ」という無線交信をしていたので、本当に突然のトラブル発生だったようだ。

 14周目からレース再開。オコンはコラピントに激しく攻撃を仕掛ける中、ハミルトンもラッセルをオーバーテイク。その後ハミルトンは、オコンとコラピントを難なく交わし、首位アントネッリを追いかけた。

 ラッセルはペースが上がらず、チームに無線で「グリップがないよ!」と悲痛な訴え。そしてルクレールにもオーバーテイクを許してしまう。

 ただメルセデスが苦しんでいたのは、タイヤのウォームアップだった模様。次第にペースを回復し、アントネッリは一時ハミルトンに0.7秒差まで迫られたものの、再び差を開いていった。またラッセルも、ルクレールとの差を縮めていった。

 その後方の争いに目を転じると、アルピーヌとハース勢、そしてフェルスタッペンの5台による大バトルが展開された。まだタイヤを交換していないコラピントは必死の防戦で後続を抑える。ただ交換したタイヤは優れたバフォーマンスを発揮し、ベアマンとフェルスタッペンはコラピントをオーバーテイクした。しかしコラピントは、素晴らしい抵抗を見せた。

 24周目、ルクレールがハミルトンを捉えて2番手に浮上。しかしハミルトンも簡単には諦めず、続く25周目のターン1でアウト側からルクレールに仕掛け返す。ここで順位は入れ替わらなかったが、後方からはラッセルが急接近し、逆にアントネッリは5秒程度のリードを築く展開となった。

 その後もフェラーリ勢は、抜きつ抜かれつの大バトルを展開。まるでチームメイト同士であることを忘れているようだ。このバトルを後方で見ていたラッセルは、1台、また1台とオーバーテイク。メルセデス1-2体制を復活させた。

 コラピントは32周を走ったところでピットイン。そしてコースに復帰したところで、先にタイヤ交換を済ませていたオコンと横並びになり、両者接触。オコンは「自分のミス」と無線で認め、後に10秒のタイム加算ペナルティが科された。

 35周目のターン14で、ルクレールがミス。この隙を突いて、ハミルトンがまたも3番手に浮上する。これでラッセルとは5秒の差に開いた。その後もフェラーリ勢の2台はチーム内バトルを繰り広げ、メルセデス勢との差はどんどん開いていくことになった。

 5番手を争い、前を行くベアマンを追いかけていたフェルスタッペンは、45周目にマシントラブルが発生。ガクリとペースを落とし、そのままピットへ……リタイアとなった。

 アントネッリはラッセルの接近を許さず、10秒近い差を築いて最終盤へ。53周目ターン14のブレーキングでロックアップし、オーバーランしてしまうシーンもあったが、それはご愛嬌。結局チームメイトのラッセルに5.5秒の差をつけてトップチェッカーを受けた。

 アントネッリの勝利は、史上2番目の若さ。ポールポジション、優勝、そしてファステストラップのハットトリックは、史上最年少記録(19歳6ヵ月18日)だ。またイタリア人のF1優勝は、2006年のジャンカルロ・フィジケラ(ルノー/マレーシアGP)以来である。レースを終えてインタビューに応じたアントネッリは、「夢が叶った」と涙ながらに語った。

 2位にはラッセル、3位にはハミルトンが入った。ハミルトンはフェラーリ移籍後初の表彰台。昨年は見られなかった満面の笑みを浮かべた。ルクレールが4位だった。

 5位はハースのベアマン。最後ガスリーに2秒差まで迫られたが、なんとか凌ぎ切ってビックポイントを持ち帰った。アルピーヌはコラピントも10位に入っており、ダブル入賞を達成した。今季苦しい戦いを強いられているウイリアムズのカルロス・サインツJr.が乱戦を戦い抜き9位に入った。

 アストンマーティン・ホンダのフェルナンド・アロンソは、今回も好スタートを決めて10番手まで浮上してみせた。その後のペースは上がらず、終始キャデラック勢とのバトルを繰り広げた。しかし32周目を走り終えたところでリタイア。振動による不快感が原因だったとチームは発表している。

 次戦は2週間後、鈴鹿サーキットでの日本GPである。

 

関連ニュース:

 

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 F1中国GP決勝速報|アントネッリ、F1キャリア初優勝! アストン・ホンダはダブルリタイア

次の記事 フェルナンド・アロンソ、酷い振動による不快感でF1中国GPをリタイア「いつもよりずっと酷かった……全ての解決には時間が必要」

More from

田中 健一



ローソン、シンガポールで10ポイント荒稼ぎ……レーシングブルズ”100点”到達「でも、まだ安心できない。今後何が起きるか分からないからね」

F1

F1

シンガポールGP

2 日前

ローソン、シンガポールで10ポイント荒稼ぎ……レーシングブルズ”100点”到達「でも、まだ安心できない。今後何が起きるか分からないからね」



F1分析|フェルスタッペン、VSC中にピットストップしたかった? ”壊れかけのラジオ”越しの訴え。フェラーリは戦略失敗

F1

F1

シンガポールGP

2 日前

F1分析|フェルスタッペン、VSC中にピットストップしたかった? ”壊れかけのラジオ”越しの訴え。フェラーリは戦略失敗



アロンソ、ホンダ製PUの奇妙な挙動に苦しむ「マシンがサーキットのどこにいるのか、正確に把握できていなかったみたいだ」|F1シンガポールGP

F1

F1

シンガポールGP

3 日前

アロンソ、ホンダ製PUの奇妙な挙動に苦しむ「マシンがサーキットのどこにいるのか、正確に把握できていなかったみたいだ」|F1シンガポールGP

More from

ジョージ ラッセル



アップデートで明暗。レッドブルはメルセデスを超えたのか? ラッセル「今はレッドブルが倒すべきチーム」

F1

F1

シンガポールGP

1 日前

アップデートで明暗。レッドブルはメルセデスを超えたのか? ラッセル「今はレッドブルが倒すべきチーム」



ジョージ・ラッセルの悪夢のような1日……スプリントで首位浮上も1周目にクラッシュ「すべては僕のミスが原因」

F1

F1

シンガポールGP

4 日前

ジョージ・ラッセルの悪夢のような1日……スプリントで首位浮上も1周目にクラッシュ「すべては僕のミスが原因」



新パッケージで苦戦のアントネッリ、今週末は我慢するしかない? 旧仕様に戻すには時間が足りず

F1

F1

シンガポールGP

4 日前

新パッケージで苦戦のアントネッリ、今週末は我慢するしかない? 旧仕様に戻すには時間が足りず

More from

フェラーリ



連勝レッドブルは最強チームじゃない? フェラーリ代表語る「スタート直後の1コーナーをうまくやれていれば、我々が勝ったかもしれない」

F1

F1

シンガポールGP

22 時間前

連勝レッドブルは最強チームじゃない? フェラーリ代表語る「スタート直後の1コーナーをうまくやれていれば、我々が勝ったかもしれない」



ルクレール、スタート直後の攻防でリスク冒さず「そうしなかったら壁に突っ込んでいただろう」

F1

F1

シンガポールGP

2 日前

ルクレール、スタート直後の攻防でリスク冒さず「そうしなかったら壁に突っ込んでいただろう」



全部自分のせいだ……ルイス・ハミルトン、戦略ミスの責任を認める「チームに貢献したかった。次、必ず挽回する」

F1

F1

シンガポールGP

3 日前

全部自分のせいだ……ルイス・ハミルトン、戦略ミスの責任を認める「チームに貢献したかった。次、必ず挽回する」

最新ニュース



レッドブル、ローレン・メキーズ代表と2031年まで契約。復調で波に乗るチームの体制を固める

F1

F1 F1

シンガポールGP

1 時間前

レッドブル、ローレン・メキーズ代表と2031年まで契約。復調で波に乗るチームの体制を固める



ケーシー・ストーナー、フィリップアイランドへのサヨナラに”待った”「カレンダー復帰に向け、戦っていく」

MotoGP

MGP MotoGP

日本GP

2 時間前

ケーシー・ストーナー、フィリップアイランドへのサヨナラに”待った”「カレンダー復帰に向け、戦っていく」



多種多様なGT300クラスで、公正なタイヤ供給という難題。来季ワンメイクサプライヤーのダンロップに聞く「考え方はシンプルです」

スーパーGT

SGT スーパーGT 14 時間前

多種多様なGT300クラスで、公正なタイヤ供給という難題。来季ワンメイクサプライヤーのダンロップに聞く「考え方はシンプルです」



優勝争いの7月から一転、10月富士では大苦戦。悩める牧野任祐「グリップ感が全くない。何が起きていたのか分からない」

スーパーフォーミュラ

SF スーパーフォーミュラ

第9戦・第10戦富士

14 時間前

優勝争いの7月から一転、10月富士では大苦戦。悩める牧野任祐「グリップ感が全くない。何が起きていたのか分からない」

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録