たかが完走、されど大きな一歩…… アストンマーティン・ホンダの日本GPは18位。HRC渡辺社長「早くいいパフォーマンスを見せられるように頑張る」
HRCの渡辺康治社長に、F1日本GP終了後に話を聞いた。
Fernando Alonso, Koji Watanabe HRC President
写真:: HRC
ホンダF1正式復帰後初完走は、母国日本で達成されることになった。アストンマーティンのフェルナンド・アロンソが1周遅れながら18位でフィニッシュしたのだ。
もちろん、完走で満足していいわけがない。しかし今後の飛躍のためにも、貴重なデータを収集する機会となったはずだ。
ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長は、「完走をこんなに願ったことはない」と語った。
「ほっとしましたね。ほっとしました。こんなに、完走を願ったことはないです」
渡辺社長はそう語った。
「レース前のチームミーティングの中でも、クラック(マイク・クラック/アストンマーティンのチーフ・トラックサイド・オフィサー)の方からも、今日は完走を目標に頑張ろうと言ってくれました」
「それでチームとしての方向性が定まったし、グリッドで折原(伸太郎/ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニア)も、全力で完走目指して頑張りますと言ってくれました。アロンソもグリッドで私のところに来て、日本語で『ガンバッテ!』と言ってくれました……まあ彼は日本語よく分かっていないですから、『ガンバルヨ!』と言いたかったんでしょうね(笑)」
「でも、みんながひとつの目標に向けて頑張ってくれました。たかが完走です。でも、今回の我々にとっては、大きい一歩だったと思います。現場で頑張ってくれたアストンマーティンとホンダのスタッフに対しては本当に感謝していますし、本当によかった。彼らの励みにもなると思います」
「これをステップにして、また次に進んでいきたいと思います」
日本GPの後は、中東2戦が開催中止となったことで、F1は約1ヵ月の休みに入る。この期間をどう使うのか? そう尋ねると、渡辺社長は次のように説明してくれた。
「とにかく振動の問題を根本から対策します。今は暫定対策です。バッテリーにダメージが及ばないように、暫定での対策を施しています。しかし車体と共同で直していく必要があるので、それをワンチームとしてしっかり進めていきます」
「そしてエネルギーマネジメントの精度を上げ、ドライバビリティの向上も進めていって、できるだけパフォーマンスアップをして次のマイアミに挑みたいと思います」
当初今季のアストンマーティン・ホンダの苦戦は、ホンダのパワーユニット(PU)にすべての問題があるというような報道のされ方が多かった。特に海外ではそうだ。しかしその論調は徐々に変わり、PUとシャシーの双方で協力して解決すべき問題であるという理解が深まったように見える。
渡辺社長も、その風潮の変化を感じ取っているようだ。
「確かに、変わってきた感じがします。元々PUはPU、車体は車体という話ではありません。どっちにも悪いところがあるし、どっちにもいいところがある。だから、一緒になって競争力を上げていかなければいけません」
「なんと言えばいいか……そのことに、我々も改めて気付いたというところもあります。ここから改めて、ワンチームでの戦いがスタートするという感じがします」
改めてアストンマーティンの今季マシンAMR26は、実に攻めたマシンである。その想定されたパフォーマンスが発揮されれば、どれだけのモノであるのか、実に楽しみな部分もある。
「そうですね。早くいいパフォーマンスが見せられるように、頑張っていきます」
渡辺社長はそう語ってインタビューを締め括った。
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