サウジアラビア人女性がF1初ドライブ。同国では同日に女性の運転も解禁
F1フランスGPの決勝スタート前のイベントで、サウジアラビア人の女性が歴史上初めてF1マシンをドライブした。
Aseel Al-Hamad, returns to the pits after driving a 2012 Lotus E20 Renault F1 car in the Renault Passion Parade
Steven Tee / Motorsport Images
サウジアラビア・モータースポーツ連盟のボードメンバーであるアシール・アル・ハマドが、F1フランスGP決勝前のポール・リカールで、F1マシンを初めてドライブした。アル・ハマドは、F1マシンを初めてドライブしたサウジアラビア人の女性となった。
この日使われたマシンは、ルノーのワークスカラーに塗られたロータスE20。2012年のアブダビGPで、キミ・ライコネンが優勝した時のマシンである。
サウジアラビアではこの日(2018年6月24日)、長らく禁止されていた女性による自動車の運転が解禁された。この同日に、同国の女性による初めてのF1マシンドライブが実現した格好だ。
ステアリングを握ったアル・ハマドは、FIAのモータースポーツ女性委員会(FIA Women in Motorsport Commission)のメンバーでもある。彼女は、この日のドライブのために6月5日からトレーニングを開始。まずはルノーの市販車に乗り、その後フォーミュラ・ルノーをドライブ。そしてその仕上げとして、F1マシンをドライブした。
今回の経験と法律の変更をどう感じているかと尋ねると、アル・ハマドはmotorsport.comに対して次のように語った。
「サウジアラビアの美しい1日をサポートする、ルノーとF1からの美しい表現だったと思います」
そうアル・ハマドは語った。
「私は、私の国の大使としてここにいます。そして私は今日、最善を尽くすことを願っていました。これは新しい時代を始める最善の方法です」
アル・ハマドは運転免許も取得。自国で運転できることに「とても興奮した」と語った。そして今回の経験は、サウジアラビアの歴史上重要な瞬間として、”間違いなく”記憶されていくだろうとも述べた。
サウジアラビアではこれまで、モータースポーツの歴史はほとんどない。しかし今年の12月には、フォーミュラEの第5シーズン開幕戦を、首都リヤドで開催することになっている。
アル・ハマドは自身のF1ドライブ経験やフォーミュラEのレース開催が、サウジアラビアの意向を広く知らしめるために、非常に重要だと考えている。
「すべてが一緒になることで、その重要性が増します」
そう彼女は語った。
「私はスポーツの愛好家ですから、今回のことにとても満足しています」
「これは、新しいサウジです。そして私たちに、世界を見せてくれるでしょう」
女性初のWRC優勝経験者であり、FIAコミッションの委員長でもあるミシェル・ムートンは、今回の件について次のように語った。
「アシールがメンバーになった時から、サウジアラビアのビジョンは非常に明確でした。そして物事は急速に発展しました」
またムートンは、ルノーは今回のイベントにより「我々の主義主張の多くを示す、革新的な機会」を提供したと称賛している。
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments