F1日本GP、2029年まで鈴鹿サーキットで開催決定! ドメニカリCEO「鈴鹿は特別なサーキットで、F1の一部」

F1は、日本GPの開催契約を5年延長することに合意。少なくとも2029年まで、日本GPは鈴鹿サーキットで開催されることになった。

Max Verstappen, Red Bull Racing RB19

 F1は、日本GPの開催契約延長を発表。これまでよりも長い5年の契約により、少なくとも2029年までは鈴鹿サーキットで日本GPが開催されることが決まった。

 このニュースは日本のF1ファンのみならず、F1がクラシックなサーキットから遠ざかっていることを懸念していたドライバーやファンにとっても歓迎すべきものだろう。

 日本GPは、各レースが契約延長を発表してきた中でも、まだ来季以降の開催が保証されていない数少ないレースのひとつだった。

 日本GPの契約延長により、今季限りで契約が切れるレースはシルバーストンでのイギリスGPのみとなったが、その契約延長も近いと見られている。

 2035年までの契約を結んだオーストラリアGPや、2036年までの開催が発表されたバーレーンGPほど契約期間が長いわけではないが、期間が3シーズンだった以前の契約よりも長い5年の契約が結ばれたことは、イベントの安定性において大きな意味を持つだろう。

 特に、2026年以降ホンダがアストンマーティンのパワーユニット・パートナーとしてワークス参戦する予定であることを考えればなおさらだ。

 鈴鹿サーキットはアップグレード・プログラムに着手し、昨年の日本GP開催前には東京で開催されたファンイベントを支援することで、F1を味方にしてきた。

 一方、この契約によって大阪でのF1開催が実現する可能性が低くなったと言わざるを得ないだろう。

 大阪観光局は、「鈴鹿とは共存共栄を目指したい」としており、日本での2レース開催を目指すと示唆しているが、わずか130kmしか離れていない大阪と鈴鹿で2レースを開催することにF1が同意する可能性は、開催を希望している都市やサーキットが他にもあることを考えると低いと思われる。

Max Verstappen, Red Bull Racing RB19

Max Verstappen, Red Bull Racing RB19

Photo by: Red Bull Content Pool

 F1のステファノ・ドメニカリCEOは、「鈴鹿は特別なサーキットであり、スポーツの一部でもある」とコメントを寄せた。

「F1が少なくとも2029年まで鈴鹿でレースを続けることを嬉しく思う」

 またドメニカリCEOは日本GPの開催時期変更にも言及し、鈴鹿側に感謝していると語った。日本GPはF1が進めるカレンダーの地域集約に協力し、例年の10月から開催時期を4月に変更。2024年はオーストラリアGPと中国GPの間、4月5~7日に開催されることとなった。

「今シーズン、例年より早く日本に戻る準備を進めるにあたり、このスポーツをより持続可能なものにしていくために、カレンダーの合理化に向けた我々の努力を支えてくれたプロモーターと、(鈴鹿サーキットを運営する)ホンダモビリティランドのチームに心から感謝の意を表したい」

「日本のファンはF1を独特の情熱で受け入れており、我々はプロモーターと協力し、今後何年にもわたってファンにふさわしい経験を提供できることを楽しみにしている」

 ホンダモビリティランドの斎藤毅社長は、契約延長に際し次のようにコメントしている。

「2025年以降も継続して鈴鹿サーキットでF1日本グランプリを開催できることを、とても嬉しく思います。ステファノ・ドメニカリ氏をはじめとするF1のメンバーに、心から感謝いたします」

「持続可能な未来づくりを目指すなかで、初の春開催となる2024年のF1日本グランプリを多くのファンの皆様にお楽しみいただくための準備に全力を尽くすとともに、今後も、世界中のファンに愛される鈴鹿であり続け、モータースポーツ文化の繁栄や産業振興に貢献できるよう、三重県、鈴鹿市をはじめとする地域の皆様、行政機関の皆様とも力を合わせて取り組んでまいります」

 

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