F1 イタリアGP

アウディ、F1イタリアGPで24週間待ったアップデートを投入。一体何が変わった?

アウディはF1イタリアGPで、24週間もの待ち時間を要したアップデートを投入する予定であり、これによってパフォーマンスが向上する見込みだ。

Roberto Chinchero

Roberto Chinchero

公開日時: 2026/09/03 10:44

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Dettaglio tecnico Audi R26

写真:: AG Photo

 アップデートの中には、シーズンを通してマシンの進化に対応する必要性から生じるものもあれば、より長い計画期間を要するものもある。アウディが今週末イタリアGPに持ち込むのは、後者のカテゴリーに属する。新しいギヤ比が採用される予定で、これは約6ヵ月前に決定された解決策だ。

 『Motorsport-Magazin.com』によると、アウディはシーズン最初のテスト後にすでに問題点を特定していたと伝えている。デビュー前に実施されたシミュレーションでは、新しいパワーユニットの要求を完全に把握することはできなかった。実際にコースに出てみると、1速が短すぎ、8速が長すぎることが判明したようだ。

 これは、空力特性の改善のように簡単に解決できる問題ではない。実際、ギヤ比の変更は、コストと生産の両面において複雑な作業となる。部品は外部サプライヤーによって製造されるため、アウディは新しいギヤを受け取るまでに24週間待たなければならなかった。

 イタリアGPは、今季のパワーユニットにとって最も厳しい試練のひとつとなる。モンツァにある長いストレートでは、エネルギー管理とパワーユニット全体の効率が決定的な要素となるだけに、新しい構成のギヤが初めて投入されることは特に興味深い。

 アウディの主な狙いは、V6エンジンの作動レンジをより有効に活用することにある。1速から8速までの全体のギヤ比の間隔を狭めることで、エンジンをより長い時間、最も効率的とされる回転域に維持できるようになる。2026年に導入されたパワーユニットの特性を考えれば、この点はこれまで以上に重要だ。

 したがって、今回の変更は直接的に大幅なパフォーマンス向上を保証するようなアップデートではない。しかし、シーズン開幕からニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレトが抱えてきた妥協点のひとつを解消することにはつながる。

Gabriel Bortoleto, Audi F1 Team

Gabriel Bortoleto, Audi F1 Team

Foto di: Simon Galloway / LAT Images via Getty Images

 ただし、ひとつ注視すべきポイントがある。それがスタートだ。アウディは今季前半戦で浮き彫りになった問題を受け、この数ヵ月にわたってスタート性能の改善に取り組んできた。バルセロナで導入された、やや小型のターボチャージャーも状況改善に貢献しているほか、ヒュルケンベルグとボルトレト自身もスタート手順の操作方法について取り組みを重ねてきた。

 新しい1速ギヤはこれまでよりもギヤ比がロングになるため、いくつかの基準となるポイントも再び変わることになる。そのため、スタートシグナルが消えた瞬間のアウディR26の挙動には注目が集まる。クラッチとその制御システムは、依然としてアウディが改善の余地を残している領域だからだ。

 財政面では、今回の変更は大きな負担を伴う作業となる。予算上限を管理・監督する部門の承認も必要になる。

 その点では、アウディと非常によく似た状況に置かれているマクラーレンが一例となる。マクラーレンが検討していたギヤ比は、昨年冬にメルセデスから提供されたデータを基に承認されていた。しかし、その数値は実際にサーキットで確認されたデータと完全には一致していなかった。

 マクラーレンでは、この問題が年初のバルセロナテストの段階ですでに明らかになっていた。しかし、ギヤ比に手を加えるとなれば、予算に大きな影響を与えることになる。

 そのためマクラーレンは変更を実施しないことを決断し、その分の予算をマシンの空力開発に振り向ける道を選んでいる。

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