写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
スペイン・バルセロナのカタルニア・サーキットで開催されたF1プレシーズンテスト。同サーキットでのテスト最終日となる3日目の走行が行なわれ、メルセデスのルイス・ハミルトンが総合トップタイムを記録した。
午前・午後と4時間ずつのセッションで実施されているテストだが、殆どのチームは3日目のドライバーを午前と午後で割り振る形に。唯一の例外はウイリアムズで、午前と午後でそれぞれ2人のドライバーを走行させていた。
なお午後のセッションは、開始前にコースへ水が散布されウエットタイヤとインターミディエイトタイヤのテストも行なわれたが、90分ほどで路面はドライへ変化。以後はスリックタイヤでの走行となった。
午前の段階ではメルセデスのジョージ・ラッセルが1分19秒233をマークしてトップタイムとなっていた。しかし午後の走行時間も終了間際になった頃、ハミルトンが1分19秒138をマーク。今シーズンからの僚友を越えて、トップに立った。
またメルセデスは3日目にラッセルが66周、ハミルトンが94周でこの日最多となる合計160周を走破している。
メルセデスに次ぐ位置に付けたのがレッドブル。午前のマックス・フェルスタッペンが4番手、午後のセルジオ・ペレスが3番手タイムを記録。安定して周回を重ねられた様子だ。
テスト期間を通じて好調さを示していたフェラーリは、午後にカルロス・サインツJr.が94周を走行し7番手。チームメイトと合わせて136周を走行している。フェラーリはこの3日間で2052kmと、全チーム中最長距離を走り込んでいる。
こうして順調に周回を重ねられているチームがある一方で、3チームはトラブルに見舞われて走行時間が削られてしまっていた。
アルピーヌはフェルナンド・アロンソが午前中の走行を担当。開始1時間ほどの段階で、マシンから白煙が上がってしまい、赤旗の原因に。回収された後は油圧系に問題があったとチームが明かし、結局3日目午後の走行は行なわないと決定がなされた。
アストンマーチンは午前中にセバスチャン・ベッテルがステアリングを握り、最終的に5番手となる1分19秒824をマーク。しかし午前セッション終了直前にマシンから煙が上がり消火作業が必要な赤旗の原因になった。チームは修復を試みたものの、結局午後の復帰は諦めざるを得ない状態で、ランス・ストロールが走行することはなかった。
ハースも同じ様にマシントラブルに見舞われた。彼らはテスト初日から冷却液漏れなどに見舞われ、2日目も燃料ポンプのトラブルが発生していたが、3日目も同様の液体のリーク問題が発生。修理に時間を要するため、午後は走行を断念。結局3日目はニキータ・マゼピンが僅か9周を走るのみで終えている。
アルファタウリも思い通りには進まなかったチームだ。午前中にピエール・ガスリーがドライブを担当すると好調な走りを見せていたものの、セッション後半でクラッシュ。角田裕毅は午後の走行を担当する予定だったが、ステアリングを握ることなく終了を迎えてしまった。
F1は今後、3月10~12日に欠けてバーレーンでプレシーズンテストを更に実施予定。このテストが終了すると、翌週には同地で開幕を迎えることになる。
F1バルセロナテスト3日目 タイム結果
1.ルイス・ハミルトン/ メルセデス/ 1m19.138s/ C5 / 94周
2.ジョージ・ラッセル/ メルセデス/ 1m19.233s/ C5 / 66周
3.セルジオ・ペレス/ レッドブル/ 1m19.556s/ C4 / 74周
4.マックス・フェルスタッペン/ レッドブル/ 1m19.756s/ C3 / 59周
5.セバスチャン・ベッテル/ アストンマーチン/ 1m19.824s/ C5 / 48周
6.シャルル・ルクレール/ フェラーリ/ 1m19.831s/ C3 / 44周
7.カルロス・サインツJr./ フェラーリ/ 1m20.072s/ C3 / 92周
8.アレクサンダー・アルボン/ ウイリアムズ/ 1m20.318/ C4 / 94周
9.ニコラス・ラティフィ/ ウイリアムズ/ 1m20.699s/ C4 / 13周
10.ダニエル・リカルド/ マクラーレン/ 1m20.750/ C3 / 86周
11.ランド・ノリス/ マクラーレン/ 1m20.827s/ C3 / 52周
12.フェルナンド・アロンソ/ アルピーヌ/ 1m21.242s/ C3 / 12周
13.周冠宇/ アルファロメオ/ 1m21.939s/ C3 / 41周
14.ピエール・ガスリー/ アルファタウリ/ 1m22.469s/ C4 / 40周
15.ニキータ・マゼピン/ ハース/ 1m26.229s/ C3 / 9周
16.バルテリ・ボッタス/ アルファロメオ/ 1m30.433s/ C3 / 10周
各チームのテスト3日間における総走行距離
1. フェラーリ / 439周 / 2052 km
2. メルセデス / 393 / 1837
3. マクラーレン / 367 / 1715
4. レッドブル / 358 / 1673
5. ウイリアムズ / 347 / 1622
6. アルファタウリ / 308 / 1439
7. アストンマーチン / 296 / 1383
8. アルピーヌ / 266 / 1243
9. アルファロメオ / 175 / 818
10. ハース / 160 / 748
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