アルボン、F1から離れて得た”大局的な視点”が武器に「レッドブルで得た経験をウイリアムズで活かす」
ウイリアムズからF1に復帰するアレクサンダー・アルボンは、1年間F1から離れたことで、2022年にはより良いドライバーになれると考えている。
写真:: Alexander Trienitz
シートを失い、2021年はF1を戦うことができなかったアレクサンダー・アルボンだが、レッドブルの一員としてマックス・フェルスタッペンの成功をアシストしつつ、一歩引いたところからF1を見る機会を得たことで、成功する上で必要な”グローバルな視点”が得られたと語った。
アルボンはレッドブルのシートを失った昨年、DTMに参戦しながらシミュレータ作業を担い、2021年マシンのセットアップ作業や、2022年マシンの開発作業を行なった。シーズン終盤は角田裕毅(アルファタウリ)をサポートし、アドバイスを送るなど重要な役割をこなした。
そんな彼は、2022年シーズンからウイリアムズのドライバーとしてF1に復帰することが決定。2月15日には、ウイリアムズの新車FW44をシルバーストンでシェイクダウンしている。
「その1年を過ごしたことで、トップクラスのドライバーになるために何が必要なのか、その全体像をもう少しグローバルに把握できたような気がする」と彼は語った。
「レース週末になると、ゾーンに入って全力を尽くす。レーストラックしか見えなくなるんだ。それが1年目だった」
「昨年は、僕にとって全く違う役割をこなした。チームがどのように運営されているかを見て、マシンの開発にかなり関わるようになった。自分にできる限り、開発の役割を果たしたんだ」
「そして、F1チームの運営方法を学ぶことで、多くの経験を積むことができたと感じている」
「その経験は間違いなくウイリアムズに活かせるし、(恩恵を)もたらすことができる。そして同時に、昨年はどうすればもっといい仕事ができたのか、反省し考えたこともある。それはひとつのことだけじゃなくて、たくさんの小さなことの積み重ねであり、今年に向けて取り組んでいることなんだ。そのためには、クルマをドライブする必要がある」
Alex Albon, Williams FW44
Photo by: Williams
アルボンはウイリアムズと契約した後も、レッドブルの2022年マシン『RB18』の開発作業に取り組んでいた。彼はシミュレータでレッドブルのマシンを体験しているわけだが、それが実際どんなマシンなのか、ウイリアムズにとって有益な情報があるのかは分からないという。
motorsport.comの取材に対し、彼は「(レッドブルの)マシンがどんな感じなのかは多少なりとも知っている」と答えた。
「でも、シミュレータ自体が違うし、操作方法や動きの感じ方も違うから、比較するのは難しいんだ」
「もちろん、感覚をつかむことはできる。でも何か行動するには少し時間がかかるし、経験も必要なんだ」
「もちろん、自分が知っていることはすべて活用するつもりだ。同時に、僕は空力の専門家じゃないから、RB18のリヤウイングがどうなっているのかとか、そういうことは分からないんだ。ただ、その感覚は分かる」
「シミュレーターはとてもシンプルだ。フロントに車輪が2つあって、モノコックの中にいる。だからそういう意味では難しいね」
「僕がウイリアムズにもたらすモノは、何よりも彼ら(レッドブル)の仕事のやり方、ビジネスの進め方だと思うんだ。そのうえで、たとえ昨年と今年でルールが変わってもクルマにはそのチームの特性というものがある」
「彼らはいつもマシンの中に繊細な部分を残す傾向がある。それはごく普通のことなんだ。レッドブルのマシンがなぜ速かったのか、彼らがどのようにラップタイムを活かしていたのか、僕にはよく分かるんだ」
「そして同時に、なぜウイリアムズが一部のコースで速かったのか、その理由も分かっている。そういったことをどう整理すればいいのか、考えることができるんだ」
「もっと競争力を高めるために、自分の持っている知識を活かし、バランスを取っているんだ」
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