F1第9戦イギリスGPには多数のファンが帰ってくる……コロナ禍での大規模イベント開催の試金石に
新型コロナウイルスの蔓延に伴うイギリス・イングランドのロックダウン緩和が延長されたが、制限期間中のF1第7戦イギリスGPはファンの目の前で開催される予定だ。
Fans of Lewis Hamilton, Mercedes AMG F1, cheer
Steve Etherington / Motorsport Images
7月16日から7月18日にかけて、イングランド中部に位置するシルバーストーン・サーキットで開催されるF1第7戦イギリスGPには、ファンの姿が戻ってくるようだ。
6月14日、イギリス政府は新型コロナウイルスの蔓延防止を目的としたイングランドのロックダウンを4週間延長することを決定し、解除日をF1第9戦イギリスGP決勝の翌日、7月19日に定めた。
現在のイギリス国内でのロックダウンによる制約では、屋外イベントへの会場収容人数の上限は1万人、若しくは会場収容人数の25%のどちらか低い方に制限されている。
しかし、シルバーストーン・サーキットで開催されるイギリスGPは、大規模イベントへの参加による感染リスクを調査するために設立された「イベント・リサーチ・プログラム(ERP)」の一環として開催される。
ERPを通じ、F1イギリスGPの他にも音楽コンサートや、サッカーの「UEFA ユーロ2020」やテニスの「ウィンブルドン」が開催されている。
昨年から1年延期され、今年の6月11日から開催されているユーロ2020では、イングランド内でのグループ戦やベスト16の最初の2試合で25%の収容人数である2万2500人、準決勝と決勝では4万5000人を動員することを、サッカー協会とUEFAは望んでいた。
シルバーストーン・サーキットは、ロックダウン解除が当初6月21日であったため、イギリスGPの決勝が行なわれる7月18日に会場収容人数の100%、最大14万人の観客を動員する計画を立てていた。
イングランドでのロックダウン期間が延長されたことにより、当初のような無制限の観客動員の実施は考えにくいが、それでも多くのファンを受け入れることができるという希望は残されている。
多くの観客を動員可能なシルバーストーン・サーキットが優れている点は、広大な敷地面積を要するサーキットが故に、サッカースタジアムやウィンブルドンのテニス会場よりも観客間のソーシャルディスタンスを確保することがはるかに容易であることだ。
更に、シルバーストーン・サーキットの立地も、感染リスク低下に大きく寄与しており、ほとんどのファンは公共交通機関ではなく、自家用車でサーキットに訪れるため、イベント会場を行き来するファンからの感染拡大を抑えることが可能である。
シルバーストーン・サーキットがERPに参加することで、大規模な屋外スポーツイベントに対する規制緩和の可能性について、貴重な意見を提供してくれることだろう。
また、一定の人数制限をかけてイギリスGPが開催できるよう、F1側の責任者たちがイギリス政府と詳細な交渉を行なっていることが明らかになっている。
その交渉は今後数日に渡り継続して行なわれる見込みで、イギリスGPへの観客動員数上限が決定されるのは、週末になると言われている。
ロックダウン期間延長の発表を受け、シルバーストーン・サーキットはチケット購入者に送ったメッセージの中で、「2021年のF1イギリスGPには、必ずファンが戻ってくる」と述べている。
「デジタル・文化・メディア・スポーツ省やイングランド公衆衛生局と続く協議は、ポジティブなものだ。詳細が決まり次第、連絡する」とサーキット側はコメントした。
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