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F1分析|角田裕毅の絶品レースペース。予選の”失敗”がなければ、表彰台も夢ではなかった?

F1エミリア・ロマーニャGPで7位入賞を果たした角田裕毅(アルファタウリ)の決勝レースでのペースは、実は3位入賞のランド・ノリス(マクラーレン)よりも優れていた。もし予選で”ミス”がなければ、初の表彰台の可能性すらあった。

Yuki Tsunoda, AlphaTauri

写真:: Red Bull Content Pool

 アルファタウリの角田裕毅は、F1エミリア・ロマーニャGPの決勝レースを7位でフィニッシュした。しかし彼のレース中のペース推移を分析してみると、もっと上位を手にできた可能性があることが見て取れる。

 2022年のエミリア・ロマーニャGPは決勝グリッドをスプリントレースで決めるフォーマットが採用された。そのため、金曜日に通常のノックアウト形式の予選が実施。角田はそこで、予選Q1を16番手で敗退してしまう。

 土曜日に行なわれたスプリントでは、角田は12番手までポジションを上げることに成功。日曜日の決勝でもスタートで10番手に上がると、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)のリタイアで9番手、その後ケビン・マグヌッセン(ハース)とセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)をコース上でオーバーテイクし、7位でフィニッシュすることになった。

 マグヌッセンとベッテルをオーバーテイクした際には、着実に差を縮め、DRSが使える1秒以内差に近づくと、1回目のチャンスではさらに差を縮めるだけに留め、2回目のDRSのチャンスで確実に仕留めた。速くもあり、実に冷静な戦いぶりでもあった。

 ただ角田のレースペースを見てみると、もっと大きな可能性を秘めていたことが分かる。

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP決勝レースペース分析

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP決勝レースペース分析

Photo by: Motorsport.com / Japan


 上のグラフは、角田(白線)と、3位ランド・ノリス(マクラーレン/オレンジ)、4位ジョージ・ラッセル(メルセデス/緑)、5位バルテリ・ボッタス(アルファロメオ/赤)、そして角田のチームメイトで13位だったピエール・ガスリー(グレー)のレースペースの推移を表したモノである。

 各車がスタート時に履いていたインターミディエイトタイヤからミディアムタイヤに履き替えた直後は、ガスリーを除く全車が同じようなペースで走っている。しかし35周目を過ぎた頃から、まずボッタスがペースアップ。ラッセルとの差を縮めにかかった。

 その後、45周を過ぎた頃から角田がペースアップ。これは、マグヌッセンをオーバーテイクしたタイミングと一致するが、そこからはこの5人の中で誰よりも速いラップタイムを刻み、レースの最後まで走り切ることに成功した。つまり、3位に入ったノリスよりも速いペースで走ったということになる。

 F1にタラレバはないが、もしもっと上位のグリッドからスタートすることができれば、3位入賞の可能性も十分にあったと考えられる。

 実はアルファタウリ勢は、スプリントの直前に行なわれたFP2では、非常に印象的なペースでロングランを走っていた。そこから考えれば、この決勝でのレースペースも決して不思議なことではない。

 返す返すも残念なのは、予選でのQ1敗退だ。予選後のアルファタウリのコメントでは、パフォーマンスの面で苦しんでいたという旨が語られている。しかしそれ以上に悔やまれるのが、アタックの”タイミング”である。

 アルファタウリ勢は、現地時刻の17時28分台(角田17秒、ガスリー14秒)にQ1最後の計測を行なっている。しかし当時路面は、ウエットから徐々に乾いていく状況にあった。つまり後になればなるほど、タイムを出しやすいコンディションだったわけだ。事実、Q1で4番手となった周冠宇(アルファロメオ)から15番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)までのドライバーのほとんどは、17時29〜30分台にタイムを計測している。アルファタウリよりも前に計測したタイムでQ2に進んだのは、ノリスだけだった。

 これを考えれば、アルファタウリがQ2に進む可能性は十分にあり、アタックのタイミングが早過ぎたのは戦略上のミスと言える。そしてそれがなければ、決勝でさらなる好結果も期待できたはずだ。

 なお上のグラフを見ても分かるように、アルファロメオも今季はやはり速い。ただ、コース上での決め手には欠けるのか、ラッセルにプレッシャーはかけつつも、ついに攻略することはできなかった。ただ、レッドブルとフェラーリの次のポジションをフリーエアで走ることができれば、アッという結果を手にするレースがあるかも。しかも今季デビューの周も速い。

 アルファタウリのみならず、今季のアルファロメオも要注目である。

 
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