F1 イギリスGP

26年PUへのレッドブルの懸念は、データが古いから? F1の技術部門責任者シモンズ「ストレートでシフトダウンするようなことはない」

F1の首脳陣らは、2026年からのパワーユニットに関する新ルールについて、ドライバーやチームから挙がっている“うまく機能しない”といった懸念は、古いシミュレーションデータに基づいており、まるで見当違いであると語った。

Jonathan Noble

Jonathan Noble

公開日時: 2023/07/11 3:33

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Pat Symonds takes a picture on his phone

 2026年から新しいパワーユニット(PU)レギュレーションが導入される予定になっているF1。この数週間、新しいPUのレギュレーションはうまく機能しないのではないかという声がチームやドライバーから挙がっているが、F1のチーフ・テクニカルオフィサーを務めるパット・シモンズはこの懸念について見当違いだと一蹴する。

 2026年からは、PUで扱う電動パワーの量が引き上げられ、エンジンと電動のパワー比が50対50程度になる予定になっている。ただ、扱う電動エネルギー量が増えることにより、エナジーストア(バッテリー)の充電が1周を回るうちに切れてしまうことになるのではないかと、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表や、同チームのドライバーであるマックス・フェルスタッペンは訴えている。フェルスタッペンは、すでにシミュレータで2026年仕様のPUを試したようだが、ストレートエンド手前でシフトダウンし、充電しなければならなかったと主張する。

 しかしその一方で、F1の技術部門の首脳陣は、この問題について楽観的な姿勢を見せている。チーフ・テクニカルオフィサーのシモンズは、チームの不安は古いデータによって引き起こされている可能性が高いと示唆する。

 F1とFIAは、スーパーコンピュータも活用し、2026年のプロジェクトに関するシミュレーションを加速させてきた。そして現在F1が手にしているモデルは、各チームが持つデータと比べると大きく前進しており、全く異なるパフォーマンスを発揮することが明らかになっているという。

「チームは予算の大部分を、警鐘を求めることに費やしているようだ」

 2026年からのレギュレーションにまつわる騒動について、シモンズはmotorsport.comに対してそう語った。

「2022年に向けても、全く同じような状況だった。それは、うまく機能しないだろうとね。我々のチームはこれまでにあらゆることを経験しており、自分たちが何をしているのか分かっているつもりだ」

「私の頭の中にあるクルマは、2022年のクルマに比べてそれほど大きな変化はない。空力的に、少し劣るくらいかもしれない。今よりもアクティブなエアロコンポーネントが含まれるが、それには魔法のようなモノは何もない。私はそれにかなり自信を持っているよ」

 エネルギーのマネジメントは当然マシンの空気抵抗とも大きな関係がある。これについても、レギュレーションの策定が進められているが、その検討の状況も、良いポジションにあるとシモンズは語った。

「印象的な空気抵抗の目標がいくつかある。ジェイソン(サマービル/FIAの空力責任者)と彼の仲間たちは、それにうまく応えるだろう」

 そうシモンズは付け加えた。

「我々は問題なくこなすことができると思うよ」

「チームはこの部分に警鐘を鳴らしている。マックスもそれについて話している。しかし彼は、最新のモノをドライブしたわけじゃない。われわれは彼らよりも、明らかに数ヵ月進んでいる。だから、問題ないことはわかっているんだ」

 レギュレーションが発行された後、技術を進化させることができ、その結果ストレートでシフトダウンする必要はなくなったとシモンズは語る。

「エンジンに関する一連のレギュレーションを制定し、そこにはエネルギーマネジメントの数値を盛り込む必要があった」

 そうシモンズは語る。

「当初は非常に未熟だった。それが機能しないことは分かっていたし、開発が必要であることも分かっていた。そしてそれ以来、9ヵ月で我々がたどり着いたのは変革というようなモノだった」

「シミュレーションでの2026年マシンのパフォーマンス傾向は、2023年のマシンとそれほど変わらないようだ」

「つまりストレートの真ん中で最高速度に達するということはもうない」

「今のマシンは、ストレートエンドで最高速に達する形にはなっていないということに、留意する必要がある。したがって、ストレートでギヤを落とす必要があるということは、全て真実ではないんだ」

 

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