ムジェロでの初走行に期待膨らませるF1ドライバー。一方「絶対身体にキツい!」との声も
F1トスカーナGPのフリー走行1回目では、多くのドライバーがムジェロを初体験することになるが、肉体的には相当厳しいものになりそうだ。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
新型コロナウイルス流行の影響で、開催カレンダーが大きく変更された2020年のF1。フライアウェイ戦が軒並みキャンセルされたことで、イタリアのムジェロ・サーキットで行なわれるトスカーナGPが追加されたが、そこでの走行は全てのドライバーにとって未知の領域である。
ムジェロは主に2輪ロードレースでは頻繁に使用されてきたサーキットであり、MotoGPイタリアGPの舞台として広く知られている。また、4輪のジュニアカテゴリーでもレースが行なわれてきたが、F1のレースが開催されるのは今回が初めてだ。
現在F1に参戦している20人のドライバーの中にも、ムジェロでのレース経験があるドライバーは数人いるが、ジュニアカテゴリーでの経験がF1のレースに向けて十分な準備になるとは言い難い。
「僕は2014年に一度だけ、フォーミュラルノーでここを走ったことがあるんだ」
そう語るのは、ウイリアムズのジョージ・ラッセルだ。
「信じられないようなサーキットだ。高速で、流れるようにコーナーを曲がるから、フィジカル的には相当厳しいだろう。ターン6、7、8、そして9までは7速全開になると思う」
「アラビアータ(ターン8、9)は楽に全開で行けると思う。その前のカサノバ、サヴェッリは難しいと思うけど、全開で行けるといいね」
「誰が最初に(全開で)行けるか勝負するんだ。結果は日曜に言うよ」
マクラーレンのランド・ノリスも、ムジェロでレースをした経験のあるひとりだ。しかしながら彼は、F4でのレース経験で得られるメリットはないと考えている。
「メリットは何もないと思う。かなり前のことだし、マシンも全く違うからね」とノリスは言う。
「あれからコースは若干変わってしまった。多くのコーナーで路面にキャンバーがついていたと思うけど、それすら思い出せないよ」
「優れたシミュレータを使っているんだけど、ムジェロでレースがあることを知ったのがかなり遅かったので、いつも行くサーキットほど(データが)完璧で最新のものではなかったかもしれない」
「でもシミュレータで走ることによって、ムジェロのようなコースで何をするべきなのかを十分に理解することができている」
「このコースはF1マシンの純粋なパフォーマンスと、中速、高速コーナーでの速さ、そしてドライバーとしての限界を示してくれると思う」
「肉体的にはとてもタフなコースだと思う」
レッドブルのアレクサンダー・アルボンも、ムジェロは肉体的に厳しいレースになるという意見に同調した。
「ドライバーにとっては、おそらく今年最も肉体的に厳しいコースだと思う」とアルボン。
「一番低いギヤが4速になると思う。楽しいと思うけど、特に首には(負担を)感じるだろうね」
「とてもクールなサーキットだし、歴史ある昔ながらのサーキットを走るのは良いことだ。新しいサーキットにない個性を持っている。だから(ムジェロでのレースには)賛成だ」
また、ルノーのダニエル・リカルドは、コースの習熟はシミュレータに頼らざるを得なかったと話したが、金曜のFP1での初走行に向けてワクワクしているという。
「フリー走行ではたくさん時間があるから、急ぐ必要はないよ」とリカルドは語った。
「FP1で“ヒーロー”になる必要はないんだ。とにかくヘマをしてはいけない」
「新しいサーキットを走るにあたって、そこが罠になる。みんないきなり速く走りたいんだ。それが楽しいからね」
「金曜のフリー走行に向けてこんなにワクワクしたことはないよ」
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