現在のペナルティポイントシステムは不毛? 変更を求めるF1ドライバーたち
F1ドライバーたちは、ルイス・ハミルトンがロシアGPで一時出場停止まであと一歩まで近づいたことを受け、ペナルティポイントシステムを見直すことを求めている。
Daniil Kvyat, AlphaTauri AT01, Kimi Raikkonen, Alfa Romeo Racing C39, and Kevin Magnussen, Haas VF-20, at the start
Mark Sutton / Motorsport Images
ソチ・オートドロームで行なわれたF1ロシアGPでは、メルセデスのルイス・ハミルトンが、許されていない場所でスタート練習を行なったとして、5秒のタイム加算ペナルティ2回と、ペナルティポイント2を科されることになった。
この裁定により、ハミルトンが過去12ヵ月で”獲得”したペナルティポイントが10となり、出場停止まであと2ポイントまで迫ることとなった(1年でペナルティポイントを12ポイント科されてしまうと、1レース出場停止となる)。
しかしレース後、チームがハミルトンに対して、スタート練習ができる場所の指示を不明瞭な形で行なっていたことが明らかになり、ペナルティポイントの加点は撤回されることになった。
この一件は、クラッシュや黄旗無視、そしてスピード違反などとは違い、一見無害とも見える事案に対してペナルティポイントを科すことについての議論を促すことになった。そして、アイフェルGPのドライバーズ・ブリーフィングの際にも、議題に挙げられた。
「ドライバーズミーティングで、ペナルティポイントについての質問をした」
そう語ったのは、アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトだ。
「一度ポイントを与え、その後でそのポイントを撤回する。これは少し、見直す必要があると思う」
「危険な接触や危険な動きを引き起こし、ペナルティポイントを科された場合、それが明らかにその誰かのせいであると認められれば、そのペナルティポイントは正当化される。でも、青旗無視のようなモノに対してのペナルティポイントは、必要ないと思う」
「タクシーの駐車場じゃないんだ。僕らは常に、走りの限界を押し上げる必要がある。だから、システムを少し見直す必要があると思う」
クビアトのチームメイトであるピエール・ガスリーも、クビアトの主張を支持した。
「僕も、ペナルティポイントはあまり好きじゃない」
そうガスリーは語った。
「ダニはそれについて話した。彼は何度か、ペナルティポイントを科される状況になったからね。でも僕は、彼が危険なドライビングや、それに近いことは何もしなかったと信じている。ちょっと変な感じがするよ」
「F1では、みんながそれぞれリスペクトし合っていると信じている。時には、誰かとクラッシュすることもあるけど、それもモータースポーツの一部だ。でも常に、リスペクトし合っている。だから僕は、ペナルティポイントのシステムは、時々起きる事件に対処する、正しい方法じゃないと思う。僕らはこういう問題について話し合うのに、十分な年齢だし、成熟していると思う」
マクラーレンのランド・ノリスは、ロシアGPの際のブリーフィングは、ドライバーが意見を言うことができたという点で、有益な機会だったと語った。
「スチュワードが、ペナルティポイントを科すのに値するモノとそうでないモノを、しっかり理解していることを願っている」
そうノリスは語った。
「なぜなら、ペナルティポイントを取得すべきではないのに、取得してしまうようになっているルールがいくつかあるからだ。ペナルティポイントが科されるのは、誰かにとって本当に危険なこと、深刻なクラッシュを引き起こすこと、または本当に安全に関係する時にのみ、科されるようになっていなければならない。少し整理されたように思うけど、将来再び議論になるだろう」
FIAのF1レースディレクターであるマイケル・マシは、ドライバーズブリーフィングで行なわれた議論を詳しく説明することを拒否した。
「ドライバーズ・ブリーフィングでの議論は、ドライバー、私、そしてチームマネージャーの間で行なわれている」
そうマシは語った。
「そして我々はその環境の中で、良いか悪いかを問わず、あらゆる議論を続けていくつもりだ。そして私としては、その環境ではコメントをするつもりはない」
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