F1オランダGP、初日は“風速80km/h”の強風が吹き荒れる?「かなり危険」ドライバーたちは悪天候に戦々恐々
F1オランダGPの初日には強風が吹き荒れると予想されており、F1ドライバーたちはこの問題を懸念している。
A view of the start finish straight
写真:: Simon Galloway / Motorsport Images
約1ヵ月のサマーブレイクを終えて、ザントフールトでのオランダGPからF1シーズン後半戦がスタートする。ただ、そのオランダGPでは開催初日となる金曜日から悪天候が予想されている。
フリー走行が行なわれる頃には風速80km/hに到達するとの予報もあるが、これを受けてマクラーレンのランド・ノリスは、コンディションが「危険」なモノになると語った。
地元ザントフールトには気象警報が発令されており、現地当局はデブリの飛散によって、屋外活動に支障をきたすおそれがあるとしている。
ただ、たとえそこまで極端な状況にならなかったとしても、ミスの許されないザントフールトのサーキットでは、激しい突風によってドライバーが不意を突かれる危険性があるのだ。
初日の走行で予想される突風の影響について、ノリスは次のように語った。
「みんなが思っているよりも、ずっとトリッキーだよ。というのも、風速20km/h〜25km/hでも既に相当なモノなんだ。無風から風速10km/hでも、その違いに気がつく」
「風速25km/hの状況が一定で続いても難しいけど、40km/h、50km/h、60km/h、70km/h、80km/hと上がっていく……そんなの経験したことがない」
「風速60km/h〜80km/hの風を受けながらターン7のようなコーナーにあるスピードで進入すると、マシンは“変わってしまう”から、間違いなくかなりの危険性がある」
「ドライバーとして何もできることはない。グラベル行きか、ウォール行きだ。何が起こるか分からない……」
Lando Norris, McLaren F1 Team
Photo by: Alastair Staley / Motorsport Images
フェラーリのシャルル・ルクレールは、初日の走行時に予想されるようなコンディションに対応できるレーシングカーは存在しないと語り、もし天候が心配されるほど悪化した場合、きちんとした走行が行なわれるかどうか疑問を呈した。
「予想されているような風を想定して設計されたクルマはないと思う」とルクレールは言う。
「風速80km/hにまで到達すると思う。そのような場合、コース上を多くのマシンが走っているとは思えない」
「土曜日と日曜日には落ち着くと思うけど、それでもかなりの強風であることに変わりはない」
またウイリアムズのアレクサンダー・アルボンは、サマーブレイク明けの1戦目であることも、状況を厄介にしているとの考えを示した。
「ほぼ3週間の休みがあったから、面白い挑戦になるだろうね」とアルボンは語った。
「多くのドライバーがボートとかに乗ってきた。そしてタイトかつツイスティなサーキットに来た。しっかり風が吹いていて、ラインを外したら砂っぽい。仕切り直すには良い形だ」
マクラーレンのオスカー・ピアストリは、F1マシンのダウンフォース発生量が、コーナリング中の風向きの変化に非常に敏感だと説明した。
「風向きによって得られるダウンフォースの量、あるいは失うダウンフォースの量が大きい」とピアストリは言う。
「いくつかのコーナーでは、F2マシンをドライブしているような感じになるはずだ」
「これは大きな変化だし、僕らにとってはかなり難しいことだ。僕らは風をあまり感じられないからね。横向きの風ならよく感じられるけど、向かい風や追い風の場合はそう簡単に分からない」
「それに、マズいタイミングで突風が吹いたら、完全にコントロールできない部分もある。風と雨でかなり面白い1日、面白い週末になると思うよ」
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