F1、トラックウォークでの自転車等の使用を禁止。今後ドライバーは歩いてコース偵察を行なうことに
今季からF1では、グランプリ週末の木曜日に設けられるトラックウォークを自転車などの移動手段を用いて行なうことが禁止されている。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
F1では2023年シーズンから、グランプリに先駆けて行なわれるトラックウォークで自転車などの移動手段を使用されることが禁止されている。
トラックウォークは、ドライバーとそのエンジニアがコースを周り、セッションに向けた課題を話し合いながら準備を進める、グランプリ週末の一部として長く定着している。
トラックウォークは週末の公式タイムスケジュールにも記載されており、ジェッダ市街地サーキットで行なわれるサウジアラビアGPでは木曜日の午後1時から4時30分までとされている。ただ通常は夕方以降に誰でもコースに入ることができる時間帯もある。
その名称とは裏腹に、これまでは自転車でサーキットを周ることを好むドライバーもいたが、今年からはそれが不可能となった。
電動自転車や電動スクーターの登場により、特にFIA F2やFIA F3などのサポートイベントが行なわれる週末ではトラックウォークの時間帯にコース上がごった返したこともあり、現在では車輪のついた移動手段の一切が禁止されることとなった。
2023年シーズン開幕戦バーレーンGPの週末、イベント主催者として公式セッション間のコース権限を持つFOMから各チームに指令書が出された。
その指令書には次のようにある。
「イベントタイムテーブルに”チームトラックウォーク”と記載されている時間帯に、いかなる交通手段(自転車、電動バイク、スクーター、電動スクーターなど)の使用も禁止されていることを明確にし、今後の誤解を避けるため例外は認めない。この決定についてはFIAと合意している」
Lando Norris, McLaren, cycles the track
Photo by: Glenn Dunbar / Motorsport Images
この指令はFIAではなくFOMから出されたモノであるため、FIAに関する言及はあるものの、違反者にどのような処分が下されるのかは未知数だ。
motorsport.comの取材に応じたフェラーリのシャルル・ルクレールは、ジェッダのコース変更を見る機会があったかと尋ねられた際に、この新しい禁止令に満足していないことを明かした。
「歩き回った訳ではないよ」とルクレールは言う。
「自転車でコースを周ることができないという新しい指令が出たから、多分僕がコースを周るところが目撃されることはないだろうし、僕は動画を見るだけだよ!」
サウジアラビアGPでは、通常ならトラックウォークが行なわれる木曜日夕方にF1がコースを封鎖し、ラッパーのWill.I.Amが新曲MVを撮影。クルーが静止したF1ショーカーを用いて様々なポイントで撮影を行なったため、トラックウォークの時間帯に影響が出た。
そのため、チームは予定を変更して早めにコースへ出ることを余儀なくされ、他の業務で忙しかったドライバーによってはその機会を欠くことになった。
ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は次のように語る。
「今(トラックウォークを)やりたかったのに、コースを塞がれて上手くいかなかったんだ!」
「セーフティーカー(の映像)を明日見ることにするよ」
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