FIA、F1アゼルバイジャンGP予選での混乱を受けピットレーンルールの微調整を検討へ
F1アゼルバイジャンGPのレーススチュワードは、予選での混乱を受けて、ピットレーンの隊列に関するルールに変更を加えるよう提言している。
写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images
F1アゼルバイジャンGPの予選Q1では、セッション終盤の赤旗中断により、再開に向けたピットレーンで混乱が発生。タイムリミットが迫る中で我先にガレージを出たマシンがピットのファストレーンに隊列を作る中、ハースのミック・シューマッハーとケビン・マグヌッセンがその間に割ってピットを出た。
この行動がF1国際競技規則第34条8項に抵触したのではないかとして、セッション後にレーススチュワードに呼び出された。
こうしたことを受け、スチュワードはピットレーンのレギュレーション調整を提言している。
F1国際競技規則第34条8項には次のように記載されている。
「走行セッションのスタートあるいは再スタートの前にピットレーン出口に運転して移動された車両はすべて、ファーストレーンに1列になって整列し、その他の車両を不当に遅らせることがない限り、そこに到着した順に出ていかなければならない」
マグヌッセンとシューマッハーは、ピットに並んだ隊列が過ぎ去るのを待たずに隊列に割って入ったことで審議対象となっていたが、スチュワードは映像検証を行なった結果、ハースは難しい状況に置かれていたとして、お咎めなしという裁定が下った。
昨年コンストラクターズランキング最下位のハースは、ガレージ位置がピットレーンの一番奥。再スタートに向けてかなり早い段階からピット出口に多くのマシンが並んでいたことから、隊列の途中に入らなければ、ガレージからマシンを出すタイミングが常に最後尾となってしまうという判断だ。
Mick Schumacher, Haas F1 Team
Photo by: Andy Hone / Motorsport Images
スチュワードは次のように述べている。
「チームのピットガレージの位置が、すでにそこに並んでいたマシンの数から考えて、どちらのチームのマシンもファストレーンの列にならぶことが不可能だったことを認める」
「2台とも安全な方法でガレージを離れ、さらにチームがどの順番で出発すべきかを決定することは不可能ではないにしても極めて困難であり、唯一の選択肢は、他の全てのマシンの後ろから出ることだった」
「このことは、ピットレーン出口側にピット(ガレージ)が割り当てられたチームが、大幅に早くガレージを出ることを選択肢ない限り、常に最後に出る必要があることを意味する」
2021年メキシコGPでも、ウイリアムズは同じような状況でスチュワードに呼び出されたことがあった。この時も処分が下ることはなかったが、スチュワードはこうした前例があることから、問題解決のためにレギュレーションを見直すよう勧告している。
この問題はF1チームのスポーティングマネージャーやFIA間で議論を行なった後、F1委員会の会合で議題として取り上げられることとなるだろう。
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