【F1】GPDA会長のブルツ「F1は再びホンモノになった」
ドライバーに挑戦と喜びを与える2017年マシンのおかげで、F1は”ホンモノ”に戻ったと、GPDA会長のアレキサンダー・ブルツは喜んでいる。












ウイングとタイヤが大きくなり、ラップタイムが大幅に上がった2017年のF1。ドライバーにとっても扱いが非常に難しいモノとなっている。
その結果、勢力図も一変。開幕戦ではフェラーリのセバスチャン・ベッテルが、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)に引っかかってしまったルイス・ハミルトン(メルセデス)を下し、勝利を収めた。
GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエンション)のアレクサンダー・ブルツは、ファンが再び”ホンモノ”のレースを見られるようになったことを喜ぶべきだと主張している。
「ドライバーたちは、このクルマを大変気に入っている」
ブルツはそうmotorsport.comに対して語った。
「それはホンモノだ。そして、”売る”のがはるかに簡単になったと理解できる」
「ラジオから、何人かのチャンピオン経験者の”息切れ”が聞こえてくる。なぜなら、常にプッシュできるし、実際にプッシュしているからだ。それは説明する必要もない。新しいクルマは肉体的に厳しく、ドライブするするのが難しいんだ」
「すべての周回で、彼らはプッシュした。それは素晴らしいことだ。だから、我々が進めている方向性は間違いなく良いモノだと思う」
それでも改善すべきこと……
ブルツは、新しいマシンの開発過程に満足している。しかし、トップの3チームとそれ以外のチームの間の差など、まだまだ対処すべき問題があることを認める。
「全チームのパフォーマンス差が縮まるようになれば、もう少し競争が増えるだろう。その結果興奮が増大し、競争力があり、ホンモノでエキサイティングなレースになる。我々はそういう方向に向かっている」
彼はまた、F1をよりエキサイティングに見せるために、TV映像の構図や、オンボードカメラ映像を活用することが必要不可欠であると考えている。
「すでにテレビの映像は優れている。なぜなら、オンボードカメラの映像が差し込まれるからだ。オンボードカメラは、人々の認識よりF1が速く、そしてクルマが速いことを分からせることができる。それを見ることができるんだ」
オーバーテイク”減少”の問題
ブルツは、オーストラリアで見られたオーバーテイクの少なさを、ファンが危惧していることをよく理解している。しかし、オーバーテイクの問題は、非常に難しい問題のひとつだと考えている。
「何人かは『オーバーテイクできない』と言っていることを、私は理解している。しかし、その問題はしばしば議論されてきたものだ」
「競争が非常に接近し、ひとりだけが速すぎず、そして人為的な干渉をすることなくオーバーテイクが容易になること、そのすべてが実現することを我々は求めている」
「しかし2000年代を振り返れば、人々はレースはとても退屈だと言っていて、そしてオーバーテイクはとても難しかった。しかし、当時のF1は最も人気が高かった。なぜならそれはホンモノで、格好良かったからだ」
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この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | Alexander Wurz |
執筆者 | Jonathan Noble |