ハミルトン”6周目くらいからクルージングだった”モナコGPに落胆
メルセデスのルイス・ハミルトンは、上位を走るマシンがスローペースで走った今年のモナコGPは「本当のレースではなかった」と語る。










メルセデスのルイス・ハミルトンは、モナコGPを3位で終えた。
今回のレースのキーポイントとなったのは、ピレリが初投入したハイパーソフトタイヤをどう使うか、そしてそのハイパーソフトタイヤを使い、どんな戦略を立てるかにあった。ただ、モナコはオーバーテイクが特に難しいサーキットであるため、コース上でのポジション重視が鉄則。結果として上位を走るマシンは、ワンストップ作戦に固執せざるを得なかった。
ハミルトンはハイパーソフトタイヤを早々に諦め、12周目にピットインしてウルトラソフトタイヤに交換したが、このタイヤで残りの66周を走る必要があり、左フロントタイヤのグレイニングに苦労することとなった。
チームはこのタイヤで最後まで走りきるのは不可能だとハミルトンに告げていたが、彼は最終的にはタイヤをなんとかもたせて3位でフィニッシュ。しかし、レースを制したダニエル・リカルド(レッドブル)から17秒遅れだった。
レース終了後、ハミルトンは今回の戦いについて「最も興味深いレースだった」と語った。
「6周目くらいから、僕らはクルージングしていただけだ」
そうハミルトンは語った。
「文字通りクルージングだ。だから、今回は本当のレースではなかった」
「ダニエルは今日、素晴らしい仕事をした。それについては僕も満足だ。でも結局のところ、僕らはペースを落とし、最後まで走り切るためにクルージングしているだけだった」
「みなさんがそれを見て、面白いと思ったかどうかは分からない。もし面白かったのなら、それはそれで問題ない」
MGU-Kのトラブルによりペースを落とさざるを得なかったリカルドは、抜きにくいモンテカルロのコースレイアウトがそれを許したことを認めた。
「今日について考えれば、ここは狭いサーキットなので、ゆっくりと走ることができた」
そうリカルドは語った。
「というのも、僕は本当にクルージングしていた時があった。このサーキットはオーバーテイクが難しいから、それを行うことができたんだ」
ハイパーソフトタイヤは、次のカナダGPにも持ち込まれることになっている。しかしリカルドは、カナダではモナコと同じレベルまでペースを落とす必要はないと、自信を持っている。
「モントリオール(カナダ)やその他のサーキットでは、今回のようなリズムを続けることができるとは思っていない。サーキットに因るところが大きいだろう。でも、ハイパーソフトを再び持ち込んでくれることは、嬉しいことだ」
「僕らが早い段階でピットに入った時、おそらく2ストップレースのような感じになるだろうと思っていた。でも正直言って、ペースをコントロールすることができた」
「でも他のサーキットだったなら、今日はおそらく2ストップのレースだっただろう」
Additional reporting by Scott Mitchell