冬季オリンピックで、F1マシンが注目を集めた日……2006年トリノ五輪開会式
北京で始まった24回目の冬季オリンピック。2006年のトリノオリンピック開会式では、ルカ・バドエルが乗るフェラーリのF1マシンが走行。世界中の視聴者の度肝を抜いた。
24回目となる冬季オリンピックが、中国の北京で始まった。2月4日(金)には開会式が行なわれ、熱戦の火蓋が切られた。
この冬季オリンピックの開会式で、F1が注目を浴びたことがある。2006年、イタリアのトリノで行なわれた第20回大会のことだ。
出場選手の入場行進が行なわれた後、ダンサーたちによる演舞が行なわれた。その中の数人のダンサーは、真っ赤に塗られたバイクに跨って登場。その演舞が終わると、フェラーリのF1マシンがノーズやタイヤが外された姿で登場したのだ。
メカニックたちが手際良くノーズやタイヤを取り付けると、スターターがリヤに差し込まれ、エンジンが始動。大歓声があがった。
それだけでは終わらなかった。甲高いエンジンサウンドを轟かせながら、選手団の周りを走り始めたのだった。そしてスピンターンを披露。タイヤからは白煙がもうもうと上がり、スタジアムは興奮の坩堝となった。しかもマシンには、しっかりとオンボードカメラも搭載されていた。
走行が終わると、スタジアムの上空には花火が打ち上げられた。観客席でこれを見ていた、当時のフェラーリ会長であるルカ・ディ・モンテゼモロは、にんまりと笑みを浮かべた。
走行を担当したのは、当時フェラーリのテストドライバーを務めていた、イタリア人のルカ・バドエルだった。
なお今回の北京オリンピックの開会式の舞台となった北京国家体育場(通称鳥”の巣”)も、モータースポーツと関係が深い場所である。
先日シーズン8が開幕したフォーミュラE。シリーズ最初のレースは北京ePrixとして、2014年にこの鳥の巣の周りを周回する形で行なわれたのだった。レースは、首位を争っていたニコラス・プロストとニック・ハイドフェルドが、最終ラップの最終コーナーでまさかの接触。特にハイドフェルドは、縁石に跳ね上げられる形となり、派手な大クラッシュを演じた。結局勝利を手にしたのは、ルーカス・ディ・グラッシだった。
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