F1オーナーのリバティ・メディア、さらなる買収を計画? 500億円以上の資金を調達へ
F1オーナーのリバティ・メディアは、買収を目的とした子会社を立ち上げ、5億ドルの資金を調達しようとしている。
写真:: Erik Junius
F1のオーナー企業であるリバティ・メディアは、リバティ・メディア・アクイジション・コーポレーション(LMAC)という名の子会社を設立。1月22日(金)にナスダック証券取引所に上場したようだ。
この新会社は、特別買収目的会社(SPAC)と呼ばれるモノ。その名の通り、買収を目的に設立された会社で、市場から資金を調達して未公開会社の買収を行なう。LMACの資金調達は5千万株を初値10ドルで売却することで行なわれる。
LMACはリバティ・メディアCEOのグレッグ・マフェイが率いることになる。リバティ・メディアの所有する株式は、「フォーミュラ・ワン・グループのトラッキング・ストック(連動株式)に帰属する」とされており、両者の間に正式なつながりが生まれることになる。
リバティ・メディアは、「LMACはメディア、デジタルメディア、音楽、エンターテイメント、通信、テクノロジー業界でターゲットを探すつもりだ」としている。
こうした動きは、新型コロナウイルスのパンデミックによりほとんどの企業が大打撃を受けたにも関わらず、リバティが大規模な支出を計画しているという点で注目に値する。
F1の2020年の収益は、レース数やチケット収入の減少により大きなダメージを受けた。リバティ・メディアのその他の事業も大きな影響を受けているが、彼らは強気のアプローチを採っており、他会社のオーナーが事業に苦しんでいるかもしれない今こそ、買収を行なうには良い時期だと考えているようだ。
パンデミックが広がり始めた昨年4月、マフェイはリバティが新たな買収を模索しており、F1以外のモータースポーツにもチャンスがあるのではないかとほのめかしていた。
「私は、特定のターゲットの買収について議論するつもりはない」
「しかしライブイベント、特にモータースポーツ関連のイベントは魅力的かもしれない。他のスポーツにも、魅力的で相乗効果のあるものがある」
「他の多くの企業は、事業の強さや柔軟性などが欠けているかもしれない」
「我々は賢明で思慮深くあるつもりだ。F1には素晴らしい資産があると思っているし、それを希薄にしたくはない。しかし、何を付け加えれば魅力的になるのか、強みを活かせるのか、相乗効果を生めるのかなどを慎重に考えていくことになるだろう」
マフェイは当時から、一部の事業がしばらく苦戦する可能性があると指摘していた。
「大不況における課題が克服されるまでには長い時間がかかる。そして企業が本当にストレスを感じた時に、チャンスを見つけることができるんだ」
「この先、多くの影響があると思われるが、そうなる可能性は高い」
「私が応援しているわけではないが、支援を必要としている企業にとってチャンスになることもあるし、相乗効果があって財政的にも魅力的な形でその支援を我々が行なう可能性もある。そのために、我々は目を光らせておくつもりだ」
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