今季初開催のF1サウジアラビアGP、今後10年はカレンダーの常連に?
F1は2021年から新たにサウジアラビアを開催地に加える。そして、F1の開催カレンダー担当によると、少なくとも今後10年は同国で開催を続ける予定だという。
Presentation of the Qiddiya Grand Prix
Qiddiya Grand Prix
2021年シーズン、F1は全23レースを開催予定となっているが、その中には初開催となるサウジアラビア戦も含まれている。そして、F1のレースプロモーション部門のトップであるクロエ・ターゲット-アダムスは、サウジアラビアでのF1開催が10年単位になることを想定しているようだ。
サウジアラビアでのF1開催は、石油依存度を減少させ、他分野への投資を行なうための同国の戦略である『ビジョン2030』の一環であると、彼女は強調している。
初開催となるサウジアラビアGPは、今年12月5日にジェッダのストリートサーキットで実施される予定だが、2023年にはキディヤの専用会場に移ることが予定されている。
「サウジアラビアに関しては、パンデミックの最中に契約に合意し、発表することができたのは驚異的なことだった」と、ターゲット-アダムスはBlackbookのwebセミナーで語った。
「サウジアラビア……ここにレースで向かうにあたってとても興奮している。そしてこれは我々が中東でこのスポーツをどう広げていきたいのかという、長期的なビジョンでもある」
「我々は中東で、プロモーション面においてアブダビとバーレーンというふたつの素晴らしいパートナーと組んでいる。両者ともに長期的な関係があり、素晴らしい成功を収めている」
「サウジアラビアは非常に若者が多く、人口も多ければ、モータースポーツや自動車関連への興味も大きい。そして北アフリカやその他の中東地域に進出できる市場として中東で新たにレースを開催することは、F1にとって非常に興味深い構造を提供してくれる」
「今年、最初のレースはジェッダのストリートサーキットで行なわれる。仮設のサーキットだが既に形になりつつある。パンデミックの最中でこれは簡単なことではなく、サウジアラビアのチームは驚異的な仕事をしている」
「サウジアラビアでレースを行ない、新たなF1の市場を立ち上げることを本当に楽しみにしている。新たな市場でのレースは常にエキサイティングだからだ」
またターゲット-アダムスはサウジアラビアでのレースはどの程度の期間カレンダー入りするのかとも尋ねられたが、その際には次のように答えている。
「少なくとも我々は10年を、間違いなく考えている」
「サウジアラビアのような新たな市場に踏み入る時には、本当に投資を可能とすることが重要だ」
「彼らのビジョン2030や、達成しようとしていることや目標を考えると、国内でモータースポーツやF1への興味を高めていくことに対する、長期的な投資は理にかなっている」
「そして現在国が行なっている施策を見ると、明らかに両者にとって良い経験のプロセスとなっている」
「この国は魅力的な国であり、その文化と我々がどう関わっていくかは、プロモーターと共に取り組んでいく上で非常に楽しみにしている領域だ」
ただサウジアラビアでの国際的なスポーツイベントには批判もある。同国は表現の自由や女性の権利と言った点で人権侵害をしていると国際社会から批判を浴びている。そうしたなかでのスポーツイベントへの取り組みは、人権侵害から目をそらすための行為、“スポーツウォッシュ”だと国際人権団体は警告していた。
ターゲット-アダムスは人権問題に関しては、F1がこうした問題に取り組んでいく意思を持っていると主張している。
「問いかけをしていくことが本当に重要だと思っている」と、彼女は言う。
「我々はF1としての観点からパートナーと関わっていくことを選択している。そして我々は人権に関して期待することや、スタッフの扱いや待遇にどのようなものを期待しているのかを定めた、契約上の取り決めを持っている」
「そして我々はこれらの要求事項において、政府やプロモーターといった関係者との間で、良好な関係を築いている」
「我々は積極的に文化や習慣について学び、F1イベントに関連するプロモーターと協力して活動している」
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments