F1、2021年のプレシーズンテストはバーレーン開催に。テスト&開幕戦を同地で実施
F1とFIA、そして各チームは、3月12〜14日にバーレーンでプレシーズンテストを開催することで正式に合意した。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
スペインのカタルニア・サーキットで行なわれる予定だった2021年のF1プレシーズンテストは、一転してバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催されることが正式に決定した。
テストの日程は3月12日から14日までの3日間。今季はコスト削減のためにテスト日数が例年より少なっており、ドライバーひとりあたり1日半しか走行できない計算となる。
プレシーズンテストは当初、3月2日から4日にかけてカタルニアで開催される予定となっていたが、オーストラリアGPが延期されてバーレーンGPが開幕戦に繰り上がることが決定したことで、関係者たちはスペインではなくバーレーンでテストを開催することが理にかなっているという結論に達した。
これによりスペインへの渡航における諸制限を回避することができ、天候面でも安定したものが保証されるだろう。
なお、新たに開幕戦となったバーレーンGPの日程は3月28日。バーレーンでのプレシーズンテストからちょうど2週間後にレースが行なわれるということになる。つまり、開催地が同じでありながらテストからレースまで時間が空いてしまうのだ。
そもそもテストは開幕戦の少なくとも10日前までには行なわないといけないという競技規則も存在するが、マシンや機材の輸送に猶予ができることや宿泊費を削減できるという観点から、多くのチームはテストと開幕戦の日程を近付けることに賛成していた。しかしながら、メルセデス製パワーユニットを積んだ新パッケージを時間をかけて評価したいマクラーレンがこれに反対。F1側もマクラーレンと同じく2週間の間隔を空けることを望んでいたようだ。
テストの日程が当初よりも10日遅くなったことで、マシンの製作スケジュールにも影響が出るだろう。本来各チームは2月末にスペインに向けてニューマシンを持っていく必要があったが、日程が変更されたことで3月5日頃にバーレーンへと飛ぶ準備をすればいいこととなった。
一見、チームは時間的な余裕ができたようにも見えるが、一概にそうとも言えない。これまでの予定では、2台目のマシンは開幕直前に直接メルボルンへと輸送すればよかったが、改訂後の予定ではそうもいかず、3月5日頃の段階で2台のマシンとスペアシャシーをまとめてバーレーンへと送り込まないといけないのだ。
また、各チームの拠点はバーレーンから離れているため、テスト期間中にパワーユニットやパーツを拠点に送り返したり、取り寄せたりといったことは難しく、物流面で課題が出ることは間違いないだろう。しかし一方で、テスト後にも全ての機材や設備がバーレーンに留まることから、メカニックが開幕までに居残りで作業を実施できる可能性があるのはメリットと言えるだろう。
テスト制限が敷かれた現代のF1において、ヨーロッパで公式テストを行なわないまま開幕を迎えるのは初となる。ただし、チームは撮影用に100kmまでの走行が許されるフィルミングデーを活用し、バーレーンテストの前後にヨーロッパのサーキットでマシンを走らせる可能性がある。
なお、バーレーンでのプレシーズンテストは現在のパワーユニット規定がスタートした2014年以来となる。ただこの年はスペインのヘレスでもテストが実施されている。
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