F1チームの”冬休みの宿題”はピレリ新タイヤへの適応? 特性の違いが頭痛の種に
フェラーリのスポーティングディレクターであるローレン・メキーズは、ピレリの新しいタイヤを使いこなすためには多くの作業が必要になるだろうと考えている。

新型コロナウイルスの影響により、新レギュレーション導入が1年先延ばしとなったF1。タイヤに関しては、3シーズン連続で同じタイヤコンパウンドを使用することになる。
ただ、2020年シーズン中に何度かタイヤがブローしたことを受けて、F1にタイヤを供給しているピレリは新構造のタイヤを開発した。新しい構造のタイヤはより堅牢になっているものの、グリップが低下し、マシンのハンドリングに影響が及んでいるようだ。
バーレーンで新構造のタイヤをテストしたルイス・ハミルトンやセバスチャン・ベッテルは、新タイヤについて不満を述べたが、メルセデスのトト・ウルフ代表はドライバーたちにピレリを支持するように促し、新タイヤはマシンのダウンフォース増加に対処し、さらなるトラブル発生を防ぐために必要だと主張した。
フェラーリのスポーティングディレクターであるローレン・メキーズは、新タイヤによりチームがタイヤの耐久性を心配する必要がなくなるというウルフの意見に同意しつつ、新タイヤはチームにとって頭痛の種になるだろうと語った。
「新しいタイヤは安全性を高めるために作られ、プロトタイプなのだからそういうものなんだ」
「我々はみんな安全性を求めているし、タイヤの安全性を懸念することなく全力でプッシュしたいと考えている。ピレリはそれをやったんだ」
「グリップが下がるのは好ましくないが、それを対価に安全性が手に入るなら、それで問題ないと思う」
「このタイヤのトリッキーなところは、グリップ力が低いことでコーナーでのバランスが崩れてしまうことだ。そして、冬の間にどのようにするのがベストなのか、かなり頭を悩ませることになるだろう」
ドライバーたちはバーレーンで新タイヤをテストした際、アンダーステアが酷かったため、ピレリタイヤが抱えるオーバーヒートの問題が解決できないのではないかと考えている。
つまり、2020年から大部分が引き継がれる2021年のマシンを、新しいタイヤの特性に合わせて調整することが、開幕戦でライバルたちに先んじる上で重要な要素になるということだ。
「グリップが低くなるだけでなく、特性が大きく異なる」とメキーズは付け加えた。
「ある意味、2021年のランキングを決める方程式に新たなパラメータが加わる。それをどうやってドライバーたちがサポートするかが、2021年のトピックになりそうだ」
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