ピレリ開発の2021年用F1タイヤ、フリー走行での追加テスト実施へ
F1は、ピレリが2021年用に開発している新構造のタイヤのテストを、バーレーンかアブダビ、あるいはその両方で実施することを決めたようだ。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
F1にタイヤを供給しているピレリは、F1イギリスGPでタイヤトラブルが続発したことを受けて、来季に向けてタイヤの耐久性を向上させるための新構造を開発してきた。
F1ポルトガルGPでは、ピレリがプロトタイプのタイヤを持ち込み、全チームがフリー走行中にテストを行なった。この走行により、ピレリは2021年に使用するタイヤの構造を11月1日までに決定することができたようだ。
ただ、ポルトガルGPでは10チームが同じ仕様のタイヤを走らせたわけではない。そのため、全チームが新仕様のタイヤを試し、来季に向けたセットアップのデータを集めることができるよう、今季中に追加でテストを行なうことが決まったようだ。」
ポルトガルGPと同様、FP2のセッション最初の30分間でタイヤのテストを行なうことがルール上認められている。
今季のF1は残すところ、トルコ、バーレーン、アブダビでの4レース。トルコGPは久々のF1開催、バーレーンでの2戦目となるサクヒールGPは新たなレイアウトでの開催となるため、バーレーンGPまたはアブダビGP、またはその両方でテストが行なわれる可能性が高いだろう。
ピレリのカーレーシング責任者であるマリオ・イゾラは「我々はポルティマオで新しいプロトタイプをテストした」と語った。
「ドライバーからのフィードバックやテレメトリデータをすべて収集して、テスト結果を分析したんだ。難しいコンディションの中、良い検証ができた」
「良い結果を得ることができた。我々の見解では、現在の仕様と比較して改善されたプロトタイプを特定できた。我々がポルティマオに持ち込んだプロトタイプはすべて、より高いレベルの整合性を持っていた。しかし我々には、トラックでのドライバビリティやタイヤのパフォーマンスのデータが足りなかった」
「そこで、各チームに異なるタイヤを供給し、改善できているフロントとリヤのタイヤの組み合わせを特定し、FIAに新しいタイヤのホモロゲーションをリクエストすることにした」
「異なるチームに異なるプロトタイプを供給するのは今回が初めてで、これまではすべてのチームやドライバーに同じものを2セット供給していた」
「つまり、すべてのドライバーやチームが2021年に使用することを決めたプロトタイプをテストしたわけではないということだ。そのため、我々はFIAや各チームと、選ばれたプロトタイプを再度テストするための話し合いを行なっているところだ」
新たなタイヤは、フロントのプロファイルが若干変更されているという。一方、来季はフロアの空力規則が変更されるため、現行フロアでテストを行なうとボディワークと接触する危険性があったことから、リヤタイヤは微調整に留まったようだ。コンパウンドは現在使用されているものと同じで、タイヤの内部構造だけが変更される。
新タイヤについて、イゾラは次のように付け加えた。
「フロントタイヤのプロファイルが少し変わっている。リヤについては、異なるプロファイルのタイヤを履いた際にフロアと問題が起きる可能性があることを考慮して、同じプロファイルを維持することにした」
「しかし、リヤにも異なるエレメントを使用しているし、素材も異なっている」
「違いは大きくはない。完全に異なる製品というわけではないが、完全性という意味では屋内テストの結果は非常に有望だった」
ピレリは数値を明かしていないが、新構造のタイヤは2020年のタイヤよりもわずかに重くなるとみられており、マシンの最低重量がさらに増加する可能性がある。
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