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分析

新シーズンはホンダとタッグ。”成功”DNAを受け継ぐレッドブルRB14の進化

レッドブルが2018年シーズンに走らせ4勝を挙げたRB14の開発を、写真とイラストで振り返る。

Red Bull Racing RB14 side pods French GP

写真:: Giorgio Piola

ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】

Analysis provided by Giorgio Piola

 2018年シーズン、特にシーズン後半に猛威を振るったのは、レッドブルRB14だった。信頼性の問題にも見舞われたこともあり、タイトルを争うところまではいかなかったものの、先の成功を収めたレッドブルのDNAを引き継いでいたとも言える。

 2014年以降、V6ターボエンジン+ハイブリッドシステムのいわゆる”パワーユニット”が導入された後は、メルセデスが圧倒的な強さを誇っていた。レッドブルは、一貫してルノーのパワーユニットを使い続けてきたが、パワーと信頼性の面で苦戦。レッドブルとルノーの関係は、次第に悪化していくこととなった。

 結局両者は2018年シーズン限りで袂を分かち、レッドブルは2019年シーズンからホンダ製のパワーユニットを搭載することになる。しかしそんな過渡期であった2018年シーズンも、レッドブルは4勝。かつて2010年から2013年まで4連覇した”優れたマシンを生み出す実力”を発揮した。

 レッドブルは2018年シーズン、どんな進歩を遂げてきたのか……一気に写真で振り返る。

フロントサスペンションのレイアウトと空力処理
バージボードと、コクピット下のターニングベインのクローズアップ。剛性を確保するため、それぞれがどのように繋がれているかがよく分かる。
実にシンプル。ハロの空力処理
レッドブルは、ハロに小型のウイングなどを付けないことを選択した。同チームの伝統として、細かな空力パーツを極力嫌うという傾向もある。
コクピット横のボディワーク
この画像は、RB14のサイドポッドがどれだけ後退しているのかをよく示している。サイドポッド前方に巨大な翼状のパーツが張り出しているのは、サイドポッドの前端位置が後方だからだ。
リヤビューミラー
レッドブルがシーズン中盤に投入したリヤビューミラー。フェラーリが投入しなモノに倣い、ミラー本体をケースが包み込み、その隙間を空気が流れるようになっている。
ヤビューミラー(後方から)
2本のステーによって支えられたケースは、よく見ると非常に複雑な3D構造になっている。
フロントサスペンションのディテール
フロントサスペンションのプッシュロッドを交換するメカニック。非常に幅が広いアームになっており、マシン後方に向かう気流を整えるのに活用していると想像できる。皿バネ式の”ヒーブ”ダンパーを使用していた。
フロントサスペンションのディテール
シーズン初期には、油圧式のヒーブダンパーを使用していた。
リヤホイールのハブ
リヤのブレーキドラムは、耐熱処理が施されている。これにより、リヤホイールのリムとの関係を、最適化することが目指されている。
バージボード
バージボードとディフレクター。スリットが入れられていたり、フィンが立てられたり、接続されていたりと、実に複雑な処理がなされている。
エンジンエアインテークプレナム
左右のシリンダーバンクそれぞれに効果的に空気を供給するため、エアインテークのプレナムが左右独立したレイアウトになっている。
エアインテーク
エアインテークの内部は3分割されている。下部は左右に分けられ、エンジンの空気をもたらすが、上部は補機類の冷却に用いられているようだ。
ある意味”シンプル”な美しさ。レッドブルの伝統
空力面に優れたRB14。しかしその形状は実にシンプルであるとも言える。エンジンカウルも実に小さく絞り込まれている。
気流の確認? フロービスペイント
気流を確認するため、フロービズと呼ばれるペイントが塗られたRB14。
リヤエンドのディテール
開幕前のテストでは、ディフューザーにフロービズを塗り、気流を確認していた。
アゼルバイジャンGPのリヤウイング
長い全開区間が存在するアゼルバイジャンに、レッドブルは非常に薄いリヤウイングを採用し、トップスピードを重視した。メインプレーンは中央のピラー部分で少し上に持ち上げられ、逆にフラップの中心部は少し上端が切り取られたような格好になった。翼端板の前端には、2本のスリットが入れられている。
フロントウイング、翼端板の変更
スペインGPでは、フロントウイングのカナードを変更。翼端板下の形状なども修正した。
サイドポッド前方エリアのディテール:スペインGP編
(1)バージボードをの形状を変更。これに伴い、フットプレートの形も変わった。(2)ブーメラン形状のウイングレットを追加。(3)フロア前端のストレーキを追加し、6枚とした。(4)フロア端部に入れられたスリットの形状を変更。ディユーザーおよびリヤタイヤ前方へ向けて流れる気流を整えた。
サイドポッド前方のディテール:フランスGP
レッドブルは、フランスGPに向けても、バージボードエリアに変更を加えた。この時には櫛歯状のフラップの形状と数を変更している。
フロントウイングの形状:イギリスGP
イギリスGPでリカルドは、複数のフロントウイングフラップを試した。これにより、バランスの改善を目指したのだ。なおFP1ではフラップ後端にガーニーフラップを追加した。
フロア後端のスリット:ドイツGP
この数年、フロアの端部にスリットを入れるのが流行。各チーム様々なアイデアを生み出してきた。ドイツGPのレッドブルは、周囲を完全に囲まれた長いスリット2本を設けてきた(黄色で塗られた部分)。左上サークル内の旧型を比較すると、その違いが分かる。
リヤウイングのモンキーシート
ハンガリーGPでのレッドブルは、ハイダウンフォースのパッケージを採用。リヤウイングのフラップを大きくしただけでなく、センターピラーにモンキーシートを取り付け、さらにTウイングも追加してきた。
リヤウイングのディテール
レッドブルがハンガリーGPに投入したTウイングとモンキーシート。
フロア端部のディテール
長いスリットが入れられた、RB14のフロアパネル。
リヤウイング:ベルギーGP仕様
レッドブルがベルギーGPに投入したリヤウイング。シンプルで薄いフラップとメインプレーンの組み合わせとなった。
リヤウイング:イタリアGP仕様
モンツァに投入されたリヤウイング。メインプレーンの前端両サイドは、ベルギーGP仕様とは異なり、複雑な曲線を形成。また翼端板の下端部分は、小さく絞り込まれている。
フロントウイング翼端板:ロシアGP仕様
シーズン後半になるにつれ、フロントウイングの翼端板後端部分が複雑化していった。ロシアGP仕様は複雑な気流のチャンネルが設けられていた。
フロントウイング翼端板:旧型
旧型のフロントウイング。翼端板後部は、気流チャンネルを残されているものの、形状自体はシンプルだ。
ディフューザー:ロシアGP仕様
RB14のディフューザーはシーズン中に大きな進歩を遂げた。ロシアGPで使われたバージョンは、非常に複雑な3D形状を形成。左右中央部分に、緩やかなカーブを描いた。
ディフューザー:旧型
RB14のディフューザーは、当初左右に四角を形成する形状であったが、シーズンを経るごとに前ページのような形状に進化した。
フロアパネル
スリット状の穴が開けられた、RB14のフロアパネル
フロアパネル:メキシコGP仕様
メキシコGPに投入されたフロアパネルは、さらに複雑な形状に。剛性強化と、スリットにタイヤかすが挟まるのを防ぐため、スリットの中腹2箇所にフィンが立てられた。
バージボードのフットプレート
年々複雑さを増すF1マシンのバージボード。特にそのフットプレートは複雑さを増し、多くのフィンや櫛状のカナードがつけられている。
ディフレクター:ブラジルGP
サイドポッドの横に並べられたディフレクター。最終仕様では、写真のように3分割され、その3枚が地面と水平方向のフィンによって接続されている。
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