F1

F1、ジャンプスタートの取り締まりを強化。完全センサー次第だったルールを微調整

FIAは、レーススタート時の車載センサーに検知されないマシンの動きに関する混乱を避けるため、F1のジャンプスタート規則を改訂した。

Jonathan Noble

Jonathan Noble

公開日時: 2024/05/02 6:54

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Cars line up on the grid, with Max Verstappen, Red Bull Racing RB20 on pole position, alongside Carlos Sainz, Ferrari SF-24

 FIAは、各チームとの話し合いを経て、ジャンプスタートに関するF1の規則を改訂した。

 F1ではこれまで、ジャンプスタートはスタートの合図が出される前にFIAが車両に装着したトランスポンダーが車両の動きを検知したかどうかですべてが判断されていた。

 そのため、スタート前にマシンが静止していないように見えたとしても、トランスポンダーが検知しなければペナルティが出されないことになっていた。

 最近問題になった例は今年のサウジアラビアGP。ランド・ノリス(マクラーレン)がスタートシグナルが消える前にほんのわずかに前進し、すぐに止まった後、スタートシグナルが消えて”再スタート”を切った。この件はスチュワードによって調査されたが、トランスポンダーはノリスの動きを検知しておらず、ペナルティを科す根拠はないと判断された。

 しかし先週のF1委員会で各チームのスポーティングディレクターとチーム代表が話し合った結果、レギュレーションは直ちに強化されることになった。

 改正されたF1競技規則の第48条は、これまで『INCORRECT STARTING LOCATION(間違ったスタート位置)』とされていたタイトルが『FALSE START(スタート違反)』に変更。さらに48.1条 a)項の文言が変更されている。

 スタート時のペナルティについて定めたこの部分には当初『スタートシグナルの前に動いた場合。これは各車に装着されたFIA公認のトランスポンダーによって判断される』と記されていた。

 改訂後はトランスポンダーに関する文言が削られ、『ライトの点灯から4秒後、かつすべてのレッドライトが消えてスタートシグナルが消える前に、第44.10条 b)項に規定されているように動いた場合』ペナルティの対象になると変更されている。

 この第44.10条 b)項には変更は入っておらず、『フォーメーションラップが終了しグリッドに戻った車両は、エンジンをかけたまま各スターティンググリッド内で停止しなければならない』と定められている。

 つまり、たとえトランスポンダーのデータがマシンが停止していたと示していたとしても、映像証拠などを確認したスチュワードがスタート直前にグリッド内で停止していなかったと判断した場合、ペナルティの対象となるということだ。

 ノリス以外にも、ここ数年スタートシグナルが消える前に動いたように見えてもペナルティを免れた例もある。2019年、当時フェラーリでレースをしていたセバスチャン・ベッテルもトランスポンダーのデータを根拠に、ノリスのようにペナルティを受けずに済んでいる。

雨用タイヤのルール不備も修正

 FIAが発表した競技規則の最新バージョンには、雨に見舞われたフリー走行でインターミディエイトタイヤを使用することをチームに奨励する条項も含まれている。

 今年4月のF1日本GPでは、現行の雨用タイヤ規定に不備があったことで、雨に見舞われたFP2で各チームがインターミディエイトタイヤを温存すべく、走行を控えるシーンがあった。

 これは今季からインターミディエイトタイヤの供給セット数を4から5に増やした代わりに、ウエットコンディションで走行に影響が出た場合に返却義務のあるインターミディエイトタイヤをチームに1セット追加供給するというレギュレーションを撤廃したことが原因だったと言える。

 つまりフリー走行で雨が降った場合、使えるセット数自体は昨年と変わっていないものの、昨年までは返却義務のあった1セットを、残りの週末に向けて温存しておくメリットが生まれてしまったのだ。

 最新バージョンのレギュレーションでは、フリー走行がウエットと宣言された場合、予選までにインターミディエイトタイヤを1セット返却する義務が明記された。

 新しい30.5条 g)項には次のように記されている。

「FP1、FP2、FP3がウエット宣言された場合、第30.2条 a)ii)項に基づき各ドライバーに割り当てられた5セットのインターミディエイトタイヤのうち、1セットをFP3終了後2時間以内に電子的に返却しなければならない」

 このレギュレーションにより、少なくともインターミディエイトタイヤを1セットフリー走行で使ったとしても、予選・決勝で他チームと比べて不利になることはなくなった。そのため、走行が可能なコンディションでも全く走行しないということはなくなるだろう。

 

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 アンドレッティ&GMのF1参入拒否に、アメリカ国会議員が動く「競争原理を阻止する行為に対する懸念を表明」

次の記事 セナの事故死から30年……ずっと苦しみ続けてきたセーフティカードライバー「僕は100%で走ったけど、F1の前を走る適切なクルマじゃなかった」

More from

Jonathan Noble



大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす

F1

F1 2024/12/29

大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす



ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす

F1

F1 2024/12/27

ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす



僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識

F1

F1 2024/12/25

僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識

最新ニュース



膝に水溜まっちゃってて……ベッツェッキ、アラゴンGPは苦戦覚悟「曲げたりが難しいけど、ベストを尽くす」

MotoGP

MGP MotoGP

アラゴンGP

22 分前

膝に水溜まっちゃってて……ベッツェッキ、アラゴンGPは苦戦覚悟「曲げたりが難しいけど、ベストを尽くす」



マルケス、得意アラゴンは優勝候補と自認「タイトル争いのため、アプリリアよりも前でゴールしなきゃ」

MotoGP

MGP MotoGP

アラゴンGP

1 時間前

マルケス、得意アラゴンは優勝候補と自認「タイトル争いのため、アプリリアよりも前でゴールしなきゃ」



マルケスが身体で学んだ金言。負傷したハジャーに授けたアドバイス「1レース欠場しても人生が変わるわけじゃない」

MotoGP

MGP MotoGP

アラゴンGP

4 時間前

マルケスが身体で学んだ金言。負傷したハジャーに授けたアドバイス「1レース欠場しても人生が変わるわけじゃない」



アントネッリの不可解なパフォーマンス低下。メルセデスは次戦までの解決に向けて徹底検証中「現状ではパフォーマンス面はかなり厳しい」

F1

F1 F1

オランダGP

4 時間前

アントネッリの不可解なパフォーマンス低下。メルセデスは次戦までの解決に向けて徹底検証中「現状ではパフォーマンス面はかなり厳しい」

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録