ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】
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ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】

打倒メルセデス目指し、開発の手を緩めぬレッドブル。ホーム連戦合間にもアップグレード投入

レッドブルはF1タイトル争いのライバルであるメルセデスを追い詰めるべく、F1オーストリアGPにさらなるアップグレードを持ち込んでいた。

打倒メルセデス目指し、開発の手を緩めぬレッドブル。ホーム連戦合間にもアップグレード投入

 メルセデスと激しいタイトル争いを繰り広げているレッドブルは、ホームレースでの連戦2戦目である第9戦オーストリアGPにも新しいパーツを続々投入した。マックス・フェルスタッペンが”まるでレールの上を走っているかのようだ”と評し、チームを称賛したのも不思議ではないだろう。

 フェルスタッペンとルイス・ハミルトン(メルセデス)のドライバーズタイトル争いにおいても、レッドブルはフェルスタッペンを明確にバックアップしている。フェルスタッペンのマシンには、チームメイトのセルジオ・ペレスよりも先に、アップデートが導入されている。

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 オーストリアGPでは、フェルスタッペン車のパフォーマンスをさらに向上させるために、サイドポッドのディフレクター・アレイが変更された他、フロントウイングも新しいものになっている。

 レッドブルは、ポルトガルGPでバージボードとサイドポンツーンのディフレクターに大幅アップデートを実施。ハースが先鞭をつけたブラインドカーテン形状のフラップを採用しているが、継続的に調整を重ね、パフォーマンスの向上を目指している。

 オーストリアGPでは、フェルスタッペン車のふたつの垂直ディフレクターの間を埋めるブラインド形状のフラップの形状が変更され、前方下部のエレメントは2枚から3枚に増えている。

 フロントウイングは、オーストリアGPに向けてメインプレーンのデザインが変更されている。フロントウイング中央のニュートラルセクション(中心線から左右250mm)が終わると、メインプレーンがかなり上に向かって持ち上がる形状となっている。

Red Bull Racing RB16B front wing comparison

Red Bull Racing RB16B front wing comparison

Photo by: Uncredited

 この変更によって、このエリアの圧力差によって生じる“Y250ボーテックス”と呼ばれる渦流に大きな影響を与えるはずだ。Y250ボーテックスはニュートラルセクションを通って流れていく気流を、フロントウイングなどで乱れた気流の影響を受けないように”守る”ために用いられる。

 メインプレーンだけでなく、フラップの形状などもこの渦流の形状、方向、強さをコントロールするために使われ、マシンのパフォーマンスを大きく左右することになる。

 各チームが2021年マシンの開発を終了し、2022年マシンに開発リソースをシフトしていることを考えると、比較的大きなアップデートだと言えるだろう。

Red Bull RB16B diffuser detail

Red Bull RB16B diffuser detail

Photo by: Giorgio Piola

 ディフューザーも、着実に進歩を進めている。モナコGPでは、外側の一部分に金属製の鋸歯状のパーツを取り付けていた。しかし、シュタイアーマルクGPでは中央のクラッシャブルストラクチャー付近以外の全てが、鋸歯状となった新ディフューザーをフェルスタッペンが使用。オーストリアGPではペレスもこのディフューザーを使用することができるようになった。

 
 

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