新世代F1マシンはF2みたいとか言われているけど……結局タイムは昨年と変わらない?「こんなに変わったのに驚きだ」とピレリ
ピレリは2026年の新規則F1マシンについて、当初の予想に反してパフォーマンスが高いことに驚きを示している。場合によっては、昨年と変わらない水準まで達する可能性もあるという。
F1は2026年シーズンの開幕に向けてバーレーンでプレシーズンテストを実施中。タイヤサプライヤーのピレリは、一部で「F2マシンのようだ」とも言われる新規則下のF1マシンが思いの外高いパフォーマンスを見せていると述べた。
車体、パワーユニット両面での大規模なレギュレーション変更により、シャシーは32kg軽量化され、ダウンフォースは大幅に削減。さらにパワーユニットは電動エネルギーへの依存度が高まるなど、新世代F1マシンは大きな変貌を遂げた。
過去4年間のグラウンドエフェクトカー時代では、コースレコードを塗り替えるような驚速マシンが走っていたが、それが必ずしも白熱したレース展開につながっていたわけではなかった。昨年を例にとっても、24戦中16戦がポールトゥウインと、比較的動きの少ないレースが多かった。2026年に改善が見られるかは未知数だが、少なくともシミュレーション上では良好な兆しが見えている。
この新世代マシンの導入が発表された2年前には、F1とF2の性能差がかなり縮まる、つまりF1マシンがかなり遅くなるのではないかとの懸念もあった。そして今季のシェイクダウンテストで実際にニューマシンをドライブしたマクラーレンのランド・ノリスは、F2マシンに近いフィーリングであったと証言しているが、パフォーマンス面では2026年マシンと2025年マシンに大きな差はないという見立てが有力となっている。
FIAのシングルシーター技術部門ディレクター、ヤン・モンショーは次のように語った。
「現時点でその話をするには時期尚早だが、チームはプレシーズン中に多くのデータ収集ツールを搭載している。現在は最軽量の状態で走っているわけではないし、燃料搭載量も分からないが、全体的な印象としては我々の予想通り、もしくは予測以上の位置にある」
つまり昨年までのラップタイムと近くなる可能性があるわけだが、それが開幕戦の段階から実現するかどうかは分からない。さらに言えば、各サーキットの特性にも大きく左右されるだろう。今季からはアクティブエアロやエネルギーマネジメントが重要な役割を担うが、その影響が大きいサーキットと、そうでないサーキットがあるからだ。
「基本的にはコース次第だ」とモンショーは続ける。
「シーズン序盤でも、いくつかのサーキットでは2025年と同等のレースペースになるだろう。一方で、数秒遅れるコースもあるはずだ。ただしチームはすでにアップデートを準備している。数ヵ月もすれば、2025年との差は確実に埋まってくるだろう」
そしてピレリ・モータースポーツのディレクターであるマリオ・イゾラは、昨年並みのパフォーマンスが期待できるコースのひとつにバーレーンを挙げた。
バーレーンでは現在テストが開催中で、テスト初日から1分34秒台のタイムが出ている。ただこれは昨年のバーレーンテストの最速タイムから約5秒ほど遅い。もちろん、各チームはまだ本気のフルアタックをしておらず、残りのテスト日程でこの差がいくらか縮まることになるだろう。
イゾラはこう語る。
「2026年のF1マシンはかなり遅くなるという声もあったが、私はそうは思わない。バルセロナ(シェイクダウンテスト)では昨年のレースタイムより約2.5秒遅い程度だった。決して大きな差ではない」
「バルセロナでは誰も本気でプッシュしていないし、真のレースペースも試していない。さらに新レギュレーションでは、開発の初期段階で急速な進歩が見られるだろう」
「バーレーン向けのシミュレーションでは、昨年と大きくは変わらないという結果が出ている。これほど大きく変わったマシンでありながら、昨年とほぼ同水準になるのは正直驚きだ」
「バーレーンでの最初のテストでは、皆限界まで攻めないだろうから、各車のラップタイムは安定しないだろう。しかしシミュレーション段階で既に昨年並みと言われているということは、遅いF1マシンになるということはないだろう」
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