F1 サウジアラビアGP
F1の現行車体ルールは”乱流抑制”による接戦実現に固執しすぎた? メルセデス技術トップが指摘
メルセデスのテクニカルディレクターであるジェームズ・アリソンは現行のF1マシンのグランドエフェクトをより重視したレギュレーションで、後方乱気流の問題をコントロールすることに固執したのは間違いだったと語った。

Jonathan Noble
公開日時: 2024/03/16 10:59
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

F1では2024年シーズンもレッドブルが圧勝しそうな雰囲気が漂ってきた。2022年の新レギュレーション導入以降ライバルを圧倒するレッドブルだが、メルセデスF1のテクニカルディレクターはレギュレーション策定の際に後方乱気流のコントロールのみに囚われすぎたのが間違いだったと自論を述べている。
2022年に導入された新しいレギュレーションでは、よりレースをエキサイティングなものにし、各マシンが接近して争えるようにしていくことが目的にあった。そうしてグランドエフェクトでダウンフォースを生み出すことを重視したレギュレーションが導入されたが、蓋を開けてみるとレッドブルが独走。バトル面でもオーバーテイクはだんだんと難しくなっていくなど、これまでのところレギュレーション変更の期待には応えられていない。
メルセデスはマシン開発に失敗してしまって出遅れ、今シーズンもレッドブルを脅かす存在にはなれていない。そんなメルセデスのテクニカルディレクターであるジェームス・アリソンは、レッドブル独走についてレギュレーションがより良いレースをもたらすことができなかったのか? と質問を受けることになったが、彼は必ずしもそうは考えていないようだった。
「私はその面(あるチームが支配すること)で、必ずしも彼ら(レギュレーション策定側)が失敗をしたとは思っていない。なぜなら我々の仕事はそのレギュレーションの中で上手く戦えるように努力することだからだ」
「しかしレギュレーションの中には、我々にとって助けにならないモノもある。今のクルマのように、路面を這っていくクルマとするのは賢明ではないと思う」
「そしてタイヤを度外視して乱気流をコントロールすることで、いいレースができるという考えだが……後方乱気流をコントロールするという全体のアイデアが、ドン・キホーテの風車への挑戦のようなもので、その面では破壊的なテストにされてしまっている」
「だがレッドブルはいい仕事をしてきた。残された我々としてはいい仕事をすることが必須なんだ。それ(レッドブルの独走)はレギュレーション策定側の失敗ではないと思う」
James Allison, Technical Director, Mercedes-AMG
Photo by: Erik Junius
FIAは2026年導入予定の新しいレギュレーション策定に取り組んでいるが、アリソンは近年上手くいかなかったことから教訓を得るべきだとも語った。
アリソンは現世代のクルマがダウンフォースを生み出すためにリヤの車高管理を重要な要素としていることは、次世代のクルマでは避けるべき要素のひとつだと考えている。
「グラウンドエフェクトフロアが特に悪いとは私は思っていない」
「だがこういったマシンの特定のレイアウトは、リヤの車高へのレスポンスが良いとは言えないものであり、2026年に向けて我々が持ち越すべきではないモノだ」
なおそういった考えがメルセデスだけの考えなのか、それとも他チームも同じような考えを共有しているのかと訊くと、彼は次のように語った。
「チーム間では、こういったモノは実際受け入れられる反応だろう」
「FIAは依然として乱流のマネジメントをトップに据えて、そういった点を犠牲にする考えが強い。そこでもっとバランスのとれたアプローチがあれば助けになるだろう」
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 アウディによる買収”決定”で、ザウバーの将来に光「このことは我々にエネルギーをもたらしてくれる」
次の記事 ルクレール、打倒レッドブルに自信アリ?「フェラーリがプレッシャーをかけるられるようになるのは時間の問題」

More from
Jonathan Noble

大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす
F1
F1 2024/12/29
大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす

ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす
F1
F1 2024/12/27
ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす

僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識
F1
F1 2024/12/25
僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識

More from
メルセデス

本当に? ピット作業15年ぶり担当のスタッフも……それでも最速メルセデスの”精度”「チームのレベルの高さを示している」
F1
F1
シンガポールGP
4 時間前
本当に? ピット作業15年ぶり担当のスタッフも……それでも最速メルセデスの”精度”「チームのレベルの高さを示している」

メルセデス、シンガポールでテストした新フロントウイングを再使用へ。2027年に向けて重要な役割に?
F1
F1
アメリカGP
5 時間前
メルセデス、シンガポールでテストした新フロントウイングを再使用へ。2027年に向けて重要な役割に?

アントネッリはナンバーワンの地位を「走りで勝ち取っている」元レッドブルのホーナー、チーム方針の大事さ説く
F1
F1
シンガポールGP
17 時間前
アントネッリはナンバーワンの地位を「走りで勝ち取っている」元レッドブルのホーナー、チーム方針の大事さ説く
最新ニュース

本当に? ピット作業15年ぶり担当のスタッフも……それでも最速メルセデスの”精度”「チームのレベルの高さを示している」
F1
F1 F1
シンガポールGP
4 時間前
本当に? ピット作業15年ぶり担当のスタッフも……それでも最速メルセデスの”精度”「チームのレベルの高さを示している」

「ここではいつも速かった」マルティン、アプリリアで走るフィリップアイランドは初も自信ある?
MotoGP
MGP MotoGP
オーストラリアGP
5 時間前
「ここではいつも速かった」マルティン、アプリリアで走るフィリップアイランドは初も自信ある?

メルセデス、シンガポールでテストした新フロントウイングを再使用へ。2027年に向けて重要な役割に?
F1
F1 F1
アメリカGP
5 時間前
メルセデス、シンガポールでテストした新フロントウイングを再使用へ。2027年に向けて重要な役割に?

目指すはダブルウィンのフルポイント! マルケス、オーストラリアGPは攻めの姿勢
MotoGP
MGP MotoGP
オーストラリアGP
6 時間前
目指すはダブルウィンのフルポイント! マルケス、オーストラリアGPは攻めの姿勢
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録