持続可能なF1へ。二酸化炭素の排出量削減に、合成燃料の使用を検討

持続可能なF1を目指し、使用する燃料を合成燃料に切り替えることを検討しているようだ。

持続可能なF1へ。二酸化炭素の排出量削減に、合成燃料の使用を検討
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 F1会長のチェイス・キャリーは、現行パワーユニットの高い効率性を強調するPRキャンペーンを開始すると明かした。さらに将来的に使用する燃料を合成燃料にすることで、二酸化炭素の排出量を削減することを目標としていると語った。

 製造過程で二酸化炭素を取り込む合成燃料への転換は、すでに各チームやサプライヤーとの間で議論が行われているという。こうした動きは、持続可能性を促進することでフォーミュラEが獲得した勢いに対抗するために、避けられないものだと考えられる。

「我々の優先事項のひとつとして、秋により多くのことをしようとしている。それは、F1ではあまり語られないストーリーだ」と、キャリーはウォール街のアナリストとの電話会談でそう語った。

「それは持続可能性の観点から、これまでの歩みだ。数年前に導入されたハイブリッドエンジンは、出力を維持しながら燃費の面で信じられないほどの前進を果たしている」

「そして我々は合成燃料のようなものに意欲的に取り組んでいる。石油産業全体が、合成燃料やバイオ燃料、水素燃料に取り組んでいるんだ」

「私は、これから年末にかけて、持続可能性の問題がより前面に、より中心になっていくだろうと思う」

「実際に、我々は多くのパートナーと非公式に話し合った。彼らはそれについて本当に興奮していた」

「環境問題は誰にとっても重要だというのが正直な認識だと思う。前進するために重要な割合を占めているのは、どうやって内燃エンジンからの二酸化炭素排出量を減らすかだ。それが最も重要になる」

「環境面に関しては他にも取り組みがある。それは多面的なストーリーだ」

「しかし、我々は内燃エンジンによる二酸化炭素排出量の削減に、特にエネルギーを投じている。我々にとっては、それが何よりも大きいと思う」

 メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、F1が持続可能なものになっていく必要があると強調した。

「あらゆるものが、持続可能で”カーボンニュートラル(二酸化炭素排出量ゼロ)”なものになりつつある」

「若い世代は実際、V12エンジンにそれほど関心を持っていない。それを考慮する必要がある」

「現代のF1マシンは、最も効率的で、最もパワフルで、最もパフォーマンスの高いエンジンを持っている。テクノロジーにより、マシンが素晴らしいハイテク機器になった。そして、同じ技術が市販車に搭載されている。時間を戻すことはできないんだ」

 F1で使用する燃料を合成燃料に切り替える場合、チームは燃料タンクとシステムを対応できるように変更する必要がある。

 レーシングポイントのテクニカルディレクターであるアンディ・グリーンは、「それは我々が定期的に行うタイプのテストだ」と述べた。

「燃料の互換性は我々にとって大きな問題だ。燃料が触れるものはすべて、研究・開発のラボでテストをしている」

「特定の材料が問題になった場合、それはみんなにとっても問題になる。我々は燃料タンクや燃料ラインなどの内部や周辺で共通の材料を使用している傾向があるからだ。だが、大きな問題が起きるとは思っていない」

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