【F1】データで見るバルセロナテスト。メルセデスPU、40レース分走破
金曜日まで行われていたバルセロナ合同テスト。その走行内容をチーム/パワーユニット別に集計
Kimi Raikkonen, Ferrari SF70H, leads Fernando Alonso, McLaren MCL32
LAT Images
チーム別、ベストラップ
8日間でのベストタイムを記録したのはフェラーリ。キミ・ライコネンが最終日にマークした、1分18秒634だった。これは、2番手以下を0.6秒以上引き離す好記録だった。
これだけで今季のフェラーリが圧倒的な強さを誇るとはまだ言えない。2番手のメルセデス(バルテリ・ボッタス)、3番手のウイリアムズ(フェリペ・マッサ)は最終日にベストタイムをマークせず、6日目に自己ベストを記録しているのだ。つまり、まだまだ”ポケットの中”にパフォーマンスを隠し持っている可能性がある。
ハース、マクラーレン、ザウバーの3チームは、他の7チームから若干引き離されている感がある。
ベストラップ記録の詳細:
ドライバー |
チーム |
Day 1 |
Day 2 |
Day 3 |
Day 4 |
Day 5 |
Day 6 |
Day 7 |
Day 8 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ライコネン | Ferrari |
1'20''960 |
1'20''872 |
1'20''406 |
1'18''634 |
||||
ベッテル | Ferrari |
1'21''878 |
1'19''952 |
1'19''906 |
1'19''024 |
||||
ボッタス | Mercedes |
1'23''169 |
1'22''986 |
1'19''705 |
1'23''443 |
1'20''924 |
1'19''310 |
1'21''819 |
1'19''438 |
ハミルトン | Mercedes |
1'21''765 |
1'20''983 |
1'22''090 |
1'20''456 |
1'20''702 |
1'19''352 |
1'19''850 |
|
マッサ | Williams |
1'22''076 |
1'19''726 |
1'19''420 |
1'24''443 |
||||
フェルスタッペン | Red Bull |
1'22''200 |
1'21''769 |
1'20''432 |
|
1'19''438 |
|||
サインツJr. | Toro Rosso |
1'24''494 |
1'23''540 |
1'21''872 |
|
1'19''837 |
|||
ヒュルケンベルグ | Renault |
1'24''784 |
1'21''791 |
1'24''947 |
1'21''589 |
1'21''213 |
1'19''885 |
||
リカルド | Red Bull |
1'22''926 |
1'21''153 |
1'19''900 |
1'20''824 |
||||
ペレス | Force India |
1'23''709 |
1'22''534 |
1'21''297 |
|
1'20''116 |
|||
オコン | Force India |
1'22''509 |
1'21''347 |
1'20''161 |
|||||
パーマー | Renault |
1'24''139 |
1'21''396 |
1'21''778 |
1'24''790 |
1'24''774 |
1'22''418 |
1'20''205 |
|
ストロール | Williams |
1'26''040 |
1'22''351 |
1'20''579
|
1'24''863
|
1'20''335 |
|||
クビアト | Toro Rosso |
1'22''956 |
1'23''952 |
|
1'21''743 |
1'20''416 |
|||
マグヌッセン | Haas |
1'22''894 |
1'22''204 |
1'21''676 |
1'20''504 |
||||
グロージャン | Haas |
1'22''118 |
1'22''309 |
1'21''887 |
1'21''110 |
||||
バンドーン | McLaren |
1'25''600 |
1'22''576 |
1'22''537
|
1'21''348 |
||||
アロンソ | McLaren |
1'24''852 |
1'22''598 |
1'23''041 |
1'21''389 |
||||
エリクソン | Sauber |
1'26''841 |
1'21''824 |
1'23''630 |
1'23''384 |
1'23''330 |
1'21''670
|
||
ウェーレイン | Sauber |
1'23''336 |
1'23''000 |
1'22''347
|
1'23''527 |
||||
ジョビナッツィ | Sauber |
1'24''617 |
1'22''401 |
||||||
セリス | Force India |
1'23''568 |
|
ドライバー別で見てみると、フェラーリが1-2を占め、メルセデスが3-4位。この2チームが上位を争うのは必至と思えそうなデータである。
その後方は混戦模様。ウイリアムズ、レッドブル、トロロッソ、ルノー、フォースインディアのドライバーが、入り乱れている。
チーム別走行距離
チーム別の走行距離を見ると、メルセデスが圧倒的。8日間で5102kmを走った。これはスペインGP決勝16レース分以上の距離に相当する。
2位はやはりフェラーリで、こちらは4450km。メルセデスには700km程度の差をつけられたものの、他のチームと比べると、群を抜いている。
ウイリアムズ、ザウバー、フォースインディアは走行距離の面では拮抗している。トラブルが頻発したルノー製パワーユニットを使用するレッドブル、ルノー、トロロッソは、3000km前後の走行に留まっている。
マクラーレンの走行距離は1978km。メルセデスやフェラーリの半分にも満たなかった。
チーム別走行周回数の詳細
Team |
Day 1 |
Day 2 |
Day 3 |
Day 4 |
Day 5 |
Day 6 |
Day 7 |
Day 8 |
Total |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
メルセデス | 152 | 168 | 170 | 68 | 135 | 149 | 147 | 107 | 1096 |
フェラーリ | 128 | 108 | 139 | 93 | 168 | 53 | 156 | 111 | 956 |
ウイリアムズ | 103 | 12 | 98 | 0 | 168 | 122 | 165 | 132 | 800 |
ザウバー | 72 | 67 | 126 | 84 | 100 | 106 | 132 | 101 | 788 |
フォースインディア | 39 | 86 | 71 | 82 | 142 | 100 | 137 | 128 | 785 |
ハース | 51 | 118 | 56 | 118 | 81 | 96 | 119 | 76 | 715 |
レッドブル | 50 | 89 | 70 | 85 | 89 | 102 | 128 | 71 | 684 |
ルノー | 57 | 53 | 93 | 90 | 73 | 90 | 53 | 88 | 597 |
トロロッソ | 51 | 68 | 63 | 1 | 83 | 92 | 94 | 132 | 584 |
マクラーレン | 29 | 40 | 72 | 67 | 80 | 46 | 48 | 43 |
425 |
チームごとの各日の走行距離を見てみると、メルセデスが3日目に記録した170周が最高記録。フェラーリとウイリアムズは5日目に168周を記録している。
ルノー製パワーユニットユーザーは、100周を超えた日がレッドブルは2日、トロロッソは1日、ルノーの至っては0日(3日目の93周が最多)となり、信頼性に不安を残す形となった。
マクラーレンは5日目の80周が最多。後半の3日は全て40周台となっている。
パワーユニット別走行距離
パワーユニット別の走行距離を見てみると、メルセデスがメルセデス、ウイリアムズ、フォースインディアの3チーム合計で12480kmを走破。ルノー製パワーユニットが8682kmでフェラーリを上回った。ただフェラーリの新型パワーユニットはフェラーリとハースの2チームのみが使用。にもかかわらず、3チームが走らせたルノーに匹敵する距離を走った。
マクラーレンのみが使用するホンダは、他のパワーユニットに比べて大きく出遅れた。
パワーユニット別走行周回数詳細
パワーユニット |
Day 1 |
Day 2 |
Day 3 |
Day 4 |
Day 5 |
Day 6 |
Day 7 |
Day 8 |
合計 |
GP相当数 (1レース=66周) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
メルセデス (メルセデス/フォースインディア/ウイリアムズ) |
294 | 266 | 339 | 150 | 445 | 371 | 449 | 367 | 2681 | 40.64 |
ルノー (ルノー/レッドブル/トロロッソ) |
158 | 210 | 226 | 176 | 245 | 284 | 275 | 291 | 1865 | 28.27 |
フェラーリ(2017) (フェラーリ/ハース) |
179 | 226 | 195 | 211 | 249 | 149 | 275 | 187 | 1671 | 25.33 |
フェラーリ(2016) (ザウバー) |
72 | 67 | 126 | 84 | 100 | 106 | 132 | 101 | 788 | 11.94 |
ホンダ (マクラーレン) |
29 | 40 | 72 | 67 | 80 | 46 | 48 | 43 | 425 | 6.44 |
パワーユニット別の周回数を見てみると、メルセデスが3チーム合計で40レース分以上を走破。フェラーリはザウバーが使う旧式のパワーユニットも含めれば、メルセデスに匹敵する37レース分を走った。ルノーは28レース分まで周回数を積み重ねたが、ホンダはわずか6.5レース分である。
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