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【F1】マクラーレン・ホンダはどれほどの危機に瀕しているのか:前編

ホンダがシーズン前テストで使用したPUは5基。それでもその信頼性の向上の兆しは見えていない。差し迫る開幕戦を前にしたホンダの危機とは?

McLaren MCL32 nosecone

写真:: XPB Images

Fernando Alonso, McLaren MCL32
Fernando Alonso, McLaren MCL32
Fernando Alonso, McLaren MCL32
Fernando Alonso, McLaren
Fernando Alonso, McLaren, in cockpit with helmet visor raised
Fernando Alonso, McLaren MCL32
Fernando Alonso, McLaren, in cockpit, in garage, with helmet visor down
Stoffel Vandoorne, McLaren, talks to Fernando Alonso, McLaren
Fernando Alonso, McLaren MCL32
Fernando Alonso, McLaren MCL32
Fernando Alonso, McLaren MCL32
Fernando Alonso, McLaren, talks to the media in the paddock
Fernando Alonso, McLaren talks to the media
The McLaren MCL32 of Fernando Alonso is returned to the pits on a truck
The McLaren MCL32 of Fernando Alonso is returned to the pits on a truck
Fernando Alonso, McLaren MCL32
Fernando Alonso, McLaren MCL32
The McLaren MCL32 of Fernando Alonso is recovered back to the pits

 シーズンオフのテストを終えた今、ドライバーをはじめとした関係者からホンダのパワーユニットに対する批判が集中している。もはやマクラーレン側は、パワーユニットの供給を受ける可能性について、メルセデスに問い合わせをしたという話も聞こえてくる始末だ。

 テスト中のマクラーレン・ホンダはこの状況を改善するべく、前向きに物事を取り組んできた。それでもチームが最大の危機に瀕しているということは、もはや議論せずとも目に見えている。むしろ、チームがどれほど大きな危機を迎えているかということが重要だ。

信頼性が不足した、新型パワーユニット

 マクラーレン・ホンダは、信頼性を確保できないホンダのパワーユニットが原因で、満足できるほどの走行距離を稼ぐことができずにバルセロナでのシーズン前テストを終えた。しかも、シーズン前テストの段階で、ホンダはシーズン中に使用を許されたパワーユニット上限基数を上回る数のパワーユニットを投入している。それにも関わらず、ホンダのパワーユニットは2016年時点よりもパワーを発揮することができていない。マクラーレンのドライバーたちは、カタルニア・サーキットのストレートで他のチームのマシンより20km/hも遅かった。

 さらに、テスト中の最長のロングランはわずか11周。パワーユニットの不具合が発覚するたびに走行を中断していたことで、シャシーを理解する時間が制限されたとフェルナンド・アロンソは言及した。

 あるチームの情報筋は、マクラーレンの現状がいかほどのものなのか一言で表すと、「最悪の悪夢よりも酷いものだ」と述べている。

 それは、2週間にわたるテストの中でのパワーユニットのパフォーマンスと信頼性に対する評価であり、マクラーレンが現状のパッケージを開幕戦に持ち込めば、厳しい結果になるのは明らかと言えるだろう。

 アロンソとストフェル・バンドーンが、先頭を争うことはまず不可能。もしかすると彼らは、レースすることすらままならないという可能性もある。

 さらに驚くべきなのが、彼らは現時点でパワーユニットを2基壊しているということだ。

テスト初日、裏切られた”期待感”

 オフシーズン中にある噂を耳にした。それは2017年仕様のホンダパワーユニットは満足できるパフォーマンスを発揮していないということだった。

 ホンダはこれまでの”サイズゼロ”コンセプトが抱えた問題を、パワーユニットを一新し、メルセデスパワーユニットのコンセプトを採用することで解決しようと考えていた。

 MCL32の発表会でのチームの様子はむしろ前向きだった。ホンダのF1プロジェクト総責任者の長谷川祐介は、シーズン序盤にチームは2016年のメルセデスと同じレベルに並べると述べた。

 当然のことだが、メルセデスやフェラーリ、ルノーらも同様にこれまでの仕様を一新し、2017年仕様のパワーユニットを仕上げ、トップを目指していた。マクラーレン側もシャシーの仕上がりに満足していたため、チームは表彰台を目指すべく、2017年シーズンに大きな期待を寄せていた。

 しかし事態はすぐに一転する。シーズン前テストの前夜に行われたフィルミングデーでその前触れがあった。すでにパワーユニットがいくつかの不具合を生じていたのだ。しかしそれが大事だと公に認識されるのは、翌朝のテスト日であった。

 テスト初日の走行がスタートしたその数分後、新しく設計されたホンダのオイルタンクのトラブルが原因で、MCL32は早々にガレージに戻された。

 2日目には新しいパワーユニットが投入され、オイルトラブルには応急措置がなされた。しかしそれ以降、ホンダのパワーユニットが改善されることはなかった。

アロンソ「去年よりパワーがない」

 新たに投入されたパワーユニットを含め、ホンダのパワーユニットは電装系トラブルの懸念があったため、チームのテスト走行を制限した。この不具合は走行中のマシンの振動によって起こるコネクション部分の接触不良から発生している可能性があるという。

 2回目のシーズン前テストの終盤には、ホンダは5基目のパワーユニットを投入した。2017年シーズン中に許可されているパワーユニット基数はドライバーひとりあたり4基であり、すでにそれを1基上回ってしまっている。

 パワーアップを図るために行われた設計の一新により、むしろその信頼性が揺らいでしまっているホンダのパワーユニット。加えて、パワーアップさえも果たせていないそのパワーユニットは、ドライバーを憂鬱にさせた。

 2016年の最終戦と今季のシーズン前テストの出力を比較すると、45~50hpの低下が見られると示唆されている。それを語っているのはマクラーレンやホンダではなく、アロンソだ。

「今の僕たちは、昨年よりもパワーが弱いかもしれない。パワーユニットの様々なトラブルのせいで、セッティングは何も合ってない」とアロンソは述べた。

「抱えているトラブルを解決するまで、僕たちの本当に力がどこにあるのかは分からない」

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