分析
F1
【F1】レッドブルに”新型”フレキシブルウイング使用の疑い!?
レッドブルがシルバーストンに登場させた新しいフロントウイングは、フレキシブル性が持たされているのではないかとの疑いがかけられている。
Franco Nugnes Giorgio Piola
編集: 2017/07/25 6:21
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

F1チームは長年、フレキシブルなボディワークを用いることで、様々な限界点を広げることを目指してきた。ストレートでボディワークが歪むことのメリットのひとつは、空気抵抗を減らすことにある。しかし一方では、コーナーで多くのダウンフォースを得ることができる”造り”になっているのだ。
毎年いずれかのチームに、この疑いの目が向けられてきた。今年も例外ではなく、今シーズン序盤には”羽ばたく”フェラーリのフロアが問題視された。
このフェラーリのフロアは、気流をディフューザーに効果的に流すことを目的としている。これにより、空気抵抗を増やすことなく、ダウンフォースを増加させることができるのだ。
フェラーリはこの疑惑を払拭するため、アゼルバイジャンGP後に当該箇所に修正を加える必要があった。この結果、高速コーナーを多く持つサーキットであるシルバーストンに持ち込まれたフェラーリのマシンは、失われたディフューザーでのダウンフォースを取り戻すため、エキゾーストパイプ上にモンキーシートを設置するとともに、ウイングの角度を”立てる”必要があった。これにより、ストレートでのスピードでは、メルセデスに遅れをとることとなってしまった。
レッドブルの新型フロントウイング

Red Bull RB13 front wing, detailed, British GP
Photo by: Giorgio Piola
フェラーリがフロアを変更したことで、ライバルたちはSF70Hへの興味を失ったようだ。その一方で、今度はレッドブルのフロントウイングが槍玉に挙げられている。
今季初めのレッドブルは、ルノーのパワーユニットの出力がメルセデスやフェラーリに劣っていたため、それを補うべく、低ドラッグの空力コンセプトを採用した。しかし、これは誤った解決策であった。
レッドブルはこの状況を打破するために、一時F1プロジェクトから離れていたエイドリアン・ニューウェイをRB13のプロジェクトに戻すことを決めた。その効果は十分に発揮され、ダニエル・リカルドが5連続表彰台を果たすなど、大きな進歩を遂げた。
高速域でメインエレメントが”直線的”に!?
これを実現したのは、ダウンフォースを増やすためのアップデートにある。その中でもライバル陣営は、新しいフロントウイングのコンセプトに特に注目している。フロントウイングメインエレメントの外側の部分が、高速域ではより直線的になっているように見える。

Max Verstappen, Red Bull Racing RB13
Photo by: Sutton Motorsport Images / sutton-images.com
この形状は、低速域やピットレーンでの状態とは対照的である。低速域、つまり荷重がかかっていない状態では、より直立しているように見えるのだ。この場合では多くのダウンフォースを生み、それと同時に大きな空気抵抗も生んでいる。

Max Verstappen, Red Bull Racing RB13
Photo by: Sutton Motorsport Images / sutton-images.com
この動きは、意図的に狙われたものだろうか? ウイングを詳細に見て見ると、フラップ外側に刻まれたスリットが、以前の5本から7本に増やされていることが分かる。

Red Bull RB13 front wing
Photo by: Giorgio Piola
新しいウイングは、翼端板も変更されている。
これらのウイングは、FIAの柔軟性を確認するテストを通過しており、規定された十分な剛性を備えている。そのため、マシンが”現時点では”合法であることは確認されている。
独立した翼端板の動きが、”フレキシブル性”を実現か?

Red Bull RB13 front wing detail
Photo by: Giorgio Piola
また、翼端板を含む両サイドのエレメントは、固定点にも注目すべきである(赤い矢印の部分)。これはウイングの全体形状を所定の位置に保ちつつ、高速域で荷重がかかった際に前方が下がり、メインエレメントを”引伸ばす”働きがあるものとみられる。
この動きは、革新的なように見える。通常はサイドの隙間を埋めることで、フロントウイングのダウンフォース増加が目指されているが、高速域ではこの隙間が広がり、気流を横方向に抜いているようにも見える。
このデザインを見た他のライバルチームは、同様のコンセプトのウイングをすぐに登場させることになるのだろうか? あるいは、フロントウイングの”柔軟性”について、FIAに問い合わせをするのだろうか? その答えは、今週末のハンガリーGPで明らかになるだろう。
【関連ニュース】
揺れ動くフェラーリのフロア、オーストリアGPで修正
レッドブル、”苦戦”したイギリスGPの原因を究明
フェルスタッペン「レッドブルはあらゆる箇所でタイムを失った」
レッドブル、ハンガロリンクで"重要な"アップデート投入か
ニューウェイ、レッドブルF1への関与拡大。飛躍の布石となるか?
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 【F1】コスワース、2021年からの”新ルール”F1復帰に前向き
次の記事 【F1】イルモア代表が語るF1の”未来”。2021年のエンジンはどうなる?
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment

More from
Franco Nugnes

フェラーリ、4戦連続表彰台ナシ。それでもバスール代表前向き「あと1回、SCなどがあれば今回は優勝を争えた」
F1
F1
スペインGP
9 日前
フェラーリ、4戦連続表彰台ナシ。それでもバスール代表前向き「あと1回、SCなどがあれば今回は優勝を争えた」

モンツァで大クラッシュのルクレールは大事をとって“ADUO1”旧仕様フェラーリPUに載せ替え。ハミルトン車の“ADUO2”との性能差は?
F1
F1
スペインGP
14 日前
モンツァで大クラッシュのルクレールは大事をとって“ADUO1”旧仕様フェラーリPUに載せ替え。ハミルトン車の“ADUO2”との性能差は?

アウディ、ドゥカティ売却の検討を認める。今季もマルケスがタイトル争うもチームに激震
MotoGP
MotoGP
サンマリノGP
16 日前
アウディ、ドゥカティ売却の検討を認める。今季もマルケスがタイトル争うもチームに激震

More from
レッドブル

フェルスタッペン、予選でクラッシュのアントネッリを擁護「みんな彼が何歳なのか忘れている」
F1
F1
アゼルバイジャンGP
15 時間前
フェルスタッペン、予選でクラッシュのアントネッリを擁護「みんな彼が何歳なのか忘れている」

チャンスを”台無し”にした……フェルスタッペン、予選エンジントラブルに落胆「ここが勝つチャンスだった」
F1
F1
アゼルバイジャンGP
15 時間前
チャンスを”台無し”にした……フェルスタッペン、予選エンジントラブルに落胆「ここが勝つチャンスだった」

驚速ポールのラッセル、決勝は「フェルスタッペンが脅威」クラッシュで16番手のアントネッリも警戒対象へ
F1
F1
アゼルバイジャンGP
15 時間前
驚速ポールのラッセル、決勝は「フェルスタッペンが脅威」クラッシュで16番手のアントネッリも警戒対象へ
最新ニュース

本当にごめんなさい……コラピント、多重クラッシュの被害者ガスリー&ノリスに謝罪。次戦でペナルティ消化へ
F1
F1 F1
アゼルバイジャンGP
2 時間前
本当にごめんなさい……コラピント、多重クラッシュの被害者ガスリー&ノリスに謝罪。次戦でペナルティ消化へ

あんなヤツ、出場停止だろ! ノリス、魚雷アタックのコラピントに怒り爆発「F1ドライバーにふさわしくない」
F1
F1 F1
アゼルバイジャンGP
11 時間前
あんなヤツ、出場停止だろ! ノリス、魚雷アタックのコラピントに怒り爆発「F1ドライバーにふさわしくない」

トヨタ、水素レースプロジェクトMissionH24に水素”レーシングエンジン”供給へ……中嶋一貴「耐久レースにおける可能性を拡大する」
WEC
WEC WEC
Fuji
14 時間前
トヨタ、水素レースプロジェクトMissionH24に水素”レーシングエンジン”供給へ……中嶋一貴「耐久レースにおける可能性を拡大する」

フェルスタッペン、予選でクラッシュのアントネッリを擁護「みんな彼が何歳なのか忘れている」
F1
F1 F1
アゼルバイジャンGP
15 時間前
フェルスタッペン、予選でクラッシュのアントネッリを擁護「みんな彼が何歳なのか忘れている」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録