【F1】ロシアGP決勝:ベッテルの猛追及ばず、ボッタスがF1初優勝!
F1第4戦ロシアGPの決勝が行われ、スタートで先頭に出たメルセデスのバルテリ・ボッタスが自身初優勝を果たした。
Podium: race winner Valtteri Bottas, Mercedes AMG F1, Vladimir Putin
LAT Images
4月30日(日)、F1第4戦ロシアGPの決勝がソチ・オートドロームで行われ、スタートで前に出たメルセデスのバルテリ・ボッタスが、終盤セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)の猛烈な追い上げを退け、F1での初優勝を果たした。
気温25度、路面温度40度。スッキリと晴れた素晴らしい天気の中、フロントロウにマシンを並べたフェラーリのセバスチャン・ベッテル、キミ・ライコネンを先頭に、各車がフォーメーションラップに向かった。
スタートは、ザウバーのマーカス・エリクソンとパスカル・ウェーレイン、マクラーレン・ホンダのストフェル・バンドーンがスーパーソフトタイヤを選択した以外は、ウルトラソフトタイヤでのスタートとなった。
アロンソ、スタートすら出来ず
フォーメーションラップ中にマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソが、エネルギー回生システムに不調を伝え、ピットレーン入り口でマシンを止めてしまった。
これにより、スタートは中断。各車、エクストラフォーメーションラップに入り、決勝は52周に減算された。
仕切り直しとなったスタートで、素晴らしいスタートを決めたのはメルセデスのバルテリ・ボッタス。”実質のターン1”となるターン2までに、一気にベッテル、ライコネンを交わしトップに浮上した。
後方では、ルノーのジョリオン・パーマーとハースのロマン・グロージャンがクラッシュ。これによりセーフティカーが出動した。この間に、バンドーンとエリクソンはピットインし、スーパーソフトからウルトラソフトタイヤにスイッチした。
ボッタス、トップ快走
レースは4周目から再開した。ボッタスは、ペースを上げてベッテルとのギャップを一気に開きにかかった。レッドブルのダニエル・リカルドは、右のリヤブレーキから白煙を上げながら、スロー走行でピットへ向かいリタイアとなった。
6周目にDRSが使用可能になる頃には、トップ4は約2秒間隔での走行となった。8周目、ハミルトンはマシンのパワーに関して違和感を感じているようで、チームに『何かがおかしい』と無線で伝えた。
10周目に入っても、ボッタスは最速ペース。20周目までにベッテルに対するギャップを5秒以上まで開いた。
22周目、最初にルーティーンのピットを行ったのはウェーレイン。ウルトラソフトタイヤを装着してピットアウトした。続いてマッサ、ケビン・マグヌッセン(ハース)、ダニール・クビアト(トロロッソ)が続々とピットインしタイヤを履き替えた。
ベッテル、ライコネンは23周目を超えるとペースアップ。ピットストップに向けてタイヤを酷使し、ベッテルは27周目までにボッタスとのギャップを2.5秒まで削った。
27周終了時点で、先にボッタスがピットイン。2.5秒の作業でスーパーソフトタイヤを装着し、ピットアウトした。
30周目、ライコネンがピットイン。ベッテルがウイリアムズのランス・ストロールに詰まる一方で、新品タイヤを装着したボッタスは最速のペースで周回した。
ハミルトンはライコネンの翌周にピットインしたが、ベッテルはペース自体がボッタスよりも良いこともあり、ステイアウト。35周目までウルトラソフトタイヤでの走行を引っ張り、ボッタスの4.7秒後ろの2番手でコースに復帰した。
ベッテル、猛追
ボッタスよりも7周新しいスーパーソフトタイヤで、ベッテルは追い上げを開始。ボッタスがブレーキをロックさせる場面もあり、1周につき0.8秒ほどずつギャップを詰めていった。
41周目までピットインせずにウルトラソフトタイヤを引っ張り、6番手を走行していたルノーのニコ・ヒュルケンベルグがピットイン。9番手でコースに復帰した。マッサは、タイヤに苦しんだか2回目のピットに向かい、ヒュルケンベルグが8番手に浮上した。
42周目、ベッテルがボッタスとの差を1.1秒まで縮めるが、ボッタスも負けじとペースを上げ1.5秒差まで突き放す。ベッテルはなかなかボッタスの尻尾を捕まえ切れないが、残り4周で全体最速のタイムを記録するなど、決してその手を緩めない。
残り2周となり、ついにベッテルはボッタスの後ろでDRSを開くが、届かず。ファイナルラップに入るホームストレートでは、ボッタスも周回遅れのマッサの後ろにつき、DRSを使った。
ベッテルの猛烈な追い上げを退け、ボッタスがトップチェッカー。スタートで”跳ね馬”の2台を一気に飛び越えたボッタスが、F1での初優勝を果たした。
ベッテルは、わずか0.617秒届かず2位。ポールポジションからスタートし、今季3勝目が目前まで迫っていただけに、悔しい結果となった。
3位はライコネン。トップ2には11秒置いて行かれたが、今季初表彰台に上がった。
4位ハミルトンは、終始タイヤの管理に苦しみ、トップから36秒差。ただ、メルセデスは優勝と4位を獲得し、コンストラクターズランキングでフェラーリを逆転した。
5位はレッドブルのマックス・フェルスタッペン。残念ながら、優勝争いからは蚊帳の外状態だった。
6位以下、フォースインディアのセルジオ・ペレスとエステバン・オコン、ヒュルケンベルグ、マッサ、サインツJr.というトップ10。
マクラーレン・ホンダは、アロンソがスタートすら出来ずにリタイアした一方、ストフェル・バンドーンが14位で完走している。
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F1 2017 ロシアGP 決勝結果
Cla | # | ドライバー | Chassis | エンジン | Laps | 時間 | ギャップ | インターバル | km/h | ピット | リタイア | ポイント | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 77 | バルテリ ボッタス | Mercedes | Mercedes | 52 | 1:28'08.743 | 206.859 | 1 | 25 | ||||
2 | 5 | セバスチャン ベッテル | Ferrari | Ferrari | 52 | 1:28'09.360 | 0.617 | 0.617 | 206.835 | 1 | 18 | ||
3 | 7 | キミ ライコネン | Ferrari | Ferrari | 52 | 1:28'19.743 | 11.000 | 10.383 | 206.430 | 1 | 15 | ||
4 | 44 | ルイス ハミルトン | Mercedes | Mercedes | 52 | 1:28'45.063 | 36.320 | 25.320 | 205.449 | 1 | 12 | ||
5 | 33 | マックス フェルスタッペン | Red Bull | TAG | 52 | 1:29'09.159 | 1'00.416 | 24.096 | 204.523 | 1 | 10 | ||
6 | 11 | セルジオ ペレス | Force India | Mercedes | 52 | 1:29'35.531 | 1'26.788 | 26.372 | 203.520 | 1 | 8 | ||
7 | 31 | エステバン オコン | Force India | Mercedes | 52 | 1:29'43.747 | 1'35.004 | 8.216 | 203.209 | 1 | 6 | ||
8 | 27 | ニコ ヒュルケンベルグ | Renault | Renault | 52 | 1:29'44.931 | 1'36.188 | 1.184 | 203.164 | 1 | 4 | ||
9 | 19 | フェリペ マッサ | Williams | Mercedes | 51 | 1:28'11.177 | 1 lap | 1 lap | 202.785 | 2 | 2 | ||
10 | 55 | カルロス サインツ Jr. | Toro Rosso | Renault | 51 | 1:28'24.363 | 1 lap | 13.186 | 202.281 | 1 | 1 | ||
11 | 18 | ランス ストロール | Williams | Mercedes | 51 | 1:28'29.998 | 1 lap | 5.635 | 202.067 | 1 | |||
12 | 26 | ダニール クビアト | Toro Rosso | Renault | 51 | 1:28'34.018 | 1 lap | 4.020 | 201.914 | 1 | |||
13 | 20 | ケビン マグヌッセン | Haas | Ferrari | 51 | 1:28'53.196 | 1 lap | 19.178 | 201.188 | 1 | |||
14 | 2 | ストフェル バンドーン | McLaren | Honda | 51 | 1:29'21.066 | 1 lap | 27.870 | 200.142 | 2 | |||
15 | 9 | マーカス エリクソン | Sauber | Ferrari | 51 | 1:29'23.739 | 1 lap | 2.673 | 200.042 | 2 | |||
16 | 94 | パスカル ウェーレイン | Sauber | Ferrari | 50 | 1:28'13.753 | 2 laps | 1 lap | 198.710 | 2 | |||
dnf | 3 | ダニエル リカルド | Red Bull | TAG | 5 | 11'23.420 | 47 laps | 45 laps | 152.977 | 1 | Brakes | ||
dnf | 30 | ジョリオン パーマー | Renault | Renault | 0 | Collision | |||||||
dnf | 8 | ロマン グロージャン | Haas | Ferrari | 0 | Collision | |||||||
dns | 14 | フェルナンド アロンソ | McLaren | Honda | 0 | Power Unit |
Laps Led | ドライバー |
---|---|
1 - 26 | バルテリ ボッタス |
27 - 34 | セバスチャン ベッテル |
35 - 52 | バルテリ ボッタス |
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