コスト削減が実現しなければ生き残れなかった? アルファロメオ代表、F1の団結に感謝

アルファロメオのチーム代表であるフレデリック・バスールは、F1がコスト削減策や部分的な開発凍結を導入しなければ、F1に残れていたかどうか分からないと語った。

Kimi Raikkonen, Alfa Romeo Racing C39

 新型コロナウイルスのパンデミックにより大きな経済的打撃を受けたF1。各チームは2021年に予定されていた新レギュレーションの導入を2022年に先送りすることで合意した上、2020年型シャシーを2021年に持ち越す形とし、更にトークンシステムを用いることで開発を制限することとなった。

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 アルファロメオのチーム代表を務めるフレデリック・バスールはmotorsport.comに対し、これらの措置がチームの存続のために非常に重要であったとして、コスト削減策に全てのF1チームが合意してくれたことに感謝していると語った。

「何かを変えることは決して容易なことではない。皆、他の誰かにアドバンテージを与えることになるのではないかと少し怯えているからだ」

 バスールはそう語る。

「我々はそう(コスト削減策に合意)せざるを得ないような厳しい状況にあった。しかし一部のチームはそれに思い切って反対してくるということも想像できた。バルセロナ(開幕前テスト)で調子が悪いと感じた場合、向こう1年半の開発を凍結したいとは思わないだろう」

「ただありがたいことに、それ(コスト削減策)は実現したんだ。そうでないと我々は生き残れていなかったかもしれない」

 さらにバスールは、パンデミックによって各F1チームがより団結することを余儀なくされた2020年シーズンは、政治的なレベルで“革命”があったと語った。

「以前よりも(団結や連携が)少なければ、厳しかっただろう」とバスールは微笑しながら言う。

「厳しい時期だからこそ、グループの団結力を見られたというのは間違いない」

「我々が過去10年間でやってきたことよりも、はるかに多くのことを数週間でやり遂げた。コストキャップの引き下げやレギュレーションの変更だけでなく、FOMが短期間で17レースのカレンダーを作り上げ、全てのチームがその変更にも機敏に対応した」

「短期間でたくさんのことが起こったので、F1の価値観に革命のようなものが起こったと思う」

「今、我々はこの価値観を維持していかないといけない。将来的に新たな問題に直面するかもしれないからだ。我々が協力すれば、状況を素早く改善することができるのだ」

 バスール率いるチームの母体であるザウバーがアルファロメオとの提携を2021年まで延長し、アルファロメオのロードカー事業にも協力していくことが発表されたことで、チームの未来は一気に明るくなったと言える。バスールは、ザウバーとアルファロメオのパートナーシップは、スポンサーシップのパッケージをはるかに超えたものであると説明する。

「我々にとって非常に重要なものだ」

「金銭面のことはあまり話したくないが、それも重要な一部であることは間違いない。ただそれ以上に、会社に発展の余地があるということは、チームにモチベーションをもたらす」

「(F1の)初代ワールドチャンピオンであるアルファロメオとの契約を延長し、パートナーシップを拡大させようとしている事実は素晴らしいことだが、それはチームに利益があるだけでなく、次へのステップにもなる」

「我々は今、自動車部門で多くのコラボレーションを行なっており、今は会社にとって良きパートナーシップを結んでいると思っている」

 

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